カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

ベトナムとの国境

2008年03月19日 | 経済
 ベトナムのホーチミン市から、陸路で国境を越えてカンボジアのプノンペンまで走破する機会がありました。
 ベトナム側は、立派な3車線の道路が完成しています(写真下)。ベトナム側の国境近くは工業団地が建設中です。また、国境のすぐ脇には大きな免税店があり、ホーチミンから多くの方が買い物に来るそうです。国境には大きな出入国管理・税関の建物があります(写真下)。既に路線バス(ホーチミン~プノンペン)は、行き来しています。また、両国の間で、自動車の通行に関する協定が締結されたので、今年中にはトラックも行き来できるようになるとのことです(現在は、国境で荷物を積み替えないといけません)。私たちの乗ってきたベトナムのバスは、カンボジアに入れないので、国境を歩いて超えることとなります。
 国境には、立派な国境標識が立っていました(写真上)。クメール語で「カンボジア」と書かれています(裏側にはベトナム語で「ベトナム」と)。カンボジア側にも立派な出入国管理・税関の建物が建っています(写真下)。カンボジア側の国境周辺は、まだ開発の途上ですが、カジノがたくさん建てられていました(写真下)。ベトナムからたくさんの観光客が来ているそうで、国境にはお客を迎えるカジノバスがたくさん並んでいました。

ベトナム側の道路


ベトナム側の出入国管理・税関の事務所。バスの乗客も一旦降りて手続きをしますが、簡単に済んでいるようでした。


カンボジア側の出入国管理・税関の事務所をベトナム側から見たところです。この間に国境があり、向こう側まで歩いて行きました。


国境のカンボジア側。まだまだ開発の途上です。


カンボジア側に立ち並ぶカジノ



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カンボジア国立結核センター

2008年03月16日 | 経済
 カンボジアは、結核高蔓延国に指定されていて、まだまだ結核で苦しんでいる人たちの多い国です。その中で、カンボジア国立結核センターは、結核に関するレファラル病院の頂点に位置し、結核の予防、発見、治療に取り組んでいます。現在のセンター(CANAT)は、2001年に日本の援助で建設され、その後も日本から専門の先生方が来られ、その活動を支援されています。
 現在、結核については、特効薬があり、6ヶ月間毎日薬を飲むことで完治します。そこで、なるべく早く結核患者を発見し、毎日薬を飲んでもらうことが必要となります。GENATや多くの保健センターでは、結核検査(痰の検査、レントゲン)は無料です。また、結核と判定された場合、6ヶ月間の薬も無料で提供されます。なお、毎日薬を飲むことが大切なため、DOTS(CENATや保健センターまで患者さんに来てもらい、先生や看護師さんの目の前で薬を飲んでもらう方法)が採用されています。さらに、重症の患者さんは、CENATの病院棟に入院することも可能です。また、国連世界食料計画(WFP)により、結核患者の方には、3ヶ月ごとにお米60kg、食用油、塩が無償で配給されているとのことです。
 結核患者の方には、HIV/AIDSの感染者も多いため(プノンペンでは、結核患者の21.7%がHIV陽性)、結核検査と同時にHIV/AIDS検査も無料で受診することができます。CENATでは、結核/AIDS重複感染問題に取り組んでおり、ばらばらに行われていた検査を相互乗り入れで行えるようにしたり、差別や偏見をなくすための活動に熱心に取り組まれています。
 いつもながら、カンボジアの隅々まで飛び回って、熱意を持って取り組まれている先生方や関係者の方々には、本当に頭が下がります。なお、詳細は以下のページもご覧ください。
http://www.jica.go.jp/cambodia/activities/pdf/pro_tuberculosis.pdf
http://project.jica.go.jp/cambodia/0211079E0/japanese/index.html

CENATの検査棟。結核菌の感染を防ぐため、オープンスペースも活用しています。


清潔感のある病院棟。多くの方が入院、治療を受けられています。患者の方も付き添いの方もマスクをしています。


日本(茨城県)から寄贈された集団検診車(レントゲンバス)。懐かしい感じがします。

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カンボジア・日本電力PPPフォーラム

2008年03月14日 | 経済
 3月12日に、プノンペンで「カンボジア・日本電力部門官民連携フォーラム:Cambodia-Japan Power Sector Public Private Pertnership Forum」が開催されました。昨年11月に設立された「インドシナ・日本電力タスクフォース」の活動の一環として開催されたものです。
 日本側からは、経済産業省、アジア経済研究所、国際協力銀行等の政府部門と、各電力会社、商社等の民間部門の方々が参加されました。また、カンボジア側からは、開発評議会(CDC)のソクチェンダ事務総長、カンボジア電力公社ロタナック総裁、カンボジア電力監督庁ノリン長官等が参加されました。
 フォーラムでは、カンボジアの電力開発と、日本の官民からの協力の可能性について、熱心に議論されたとのことです。
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新興投資先としてのカンボジア

2008年03月13日 | 経済
 日本貿易保険の特集のページに、JETROバンコク事務所による「新興投資先としてのカンボジア、ラオス」という記事が出されました。
http://nexi.go.jp/service/sv_m-tokusyu/sv_m_tokusyu_0803-1.html

 カンボジアへの投資が急増している状況、その理由等について、まとまられています。カンボジアへの投資が急増している理由としては、(1)政情の安定および2000年代(とりわけ、2003年以降)の両国の高い経済成長、(2)投資上の優位性(低廉な諸コスト等)、(3)経済特区(SEZ)開発、(4)日本との投資保護協定の締結、(5)カンボジア、ラオスを経由する広域物流網の整備を見据えたビジネス機会拡大、(6)新たな資源供給先としての期待などがあげられています。
 日本からの投資についても、「2007年以降策定された投資協定などを追い風に、日本企業にとっても両国でのビジネス機会を検討する余地が十分あるものと思われる。」と結ばれています。
 写真は、マンハッタン経済特区(SEZ)です。


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セントラルマーケット

2008年03月11日 | 生活環境
 プノンペンの中心にある「セントラルマーケット」です。大きなドーム型の建物とその周りにびっしりとお店が並んでいます。観光の目玉でもありますが、住んでいる外国人も、よく買い物に行く場所でもあります。
 中心のドーム部分には、貴金属や時計、四方に伸びる建物には、衣料、電化製品、肉・野菜等の生鮮食料品等が並んでいます。建物の周りも、日用品のお店や飲食店がぎっしりです。
 朝は早いのですが、夕方は4時か5時には閉まってしまうので、早めに行く必要があります。
 なお、クメール語では、「プサータマイ(新しい市場)」と呼ばれていますが、最近はもっと新しいスーパーマーケットで買い物をするのが好きというカンボジアの人も多いようです。
 写真下は、ドームの真下で宝石・貴石を扱っているお店の看板娘のVさん(20)。なかなかの商売上手で、売り物のネックレスを、自分でつけて熱心に販売していました。


 
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物価上昇率が急騰

2008年03月08日 | 経済
 カンボジアでも物価上昇率が急騰してきました、ここ数年3-4%の上昇で落ち着いていたのですが、最近の原油価格の上昇、国際食糧価格の上昇を受けて、2008年1月の対前年同期比の物価上昇率は、18.7%となったとの新聞記事です。なお、本年1月から、物価指数の計算方式(バスケット)が見直されたことも、突然上昇率が高くなったことの要因となっているとのことです(例:ガソリンの比重1.72%→5%、食品の比重39%→43.2%)。
 国家統計局のホームページでは、まだ2007年12月(10.79%)までしか出ていません。
http://www.nis.gov.kh/
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プノンペンの新しい銅像

2008年03月07日 | 社会・風土
 最近、プノンペン市は、町をきれいにする努力を重ねています。特に、中心部の空き地の公園化や公園整備が進められています。その中で、フンセン公園とチアシム公園に新しい銅像ができました。
 写真は、チュオンナート(Chuon Nath:1883-1969)様の銅像です。有名なクメール語の学者であり、クメール語の辞書を編纂する等してクメール語の保護に尽力されました。
詳細は、ウィキペディア(英文)をご覧ください。
http://en.wikipedia.org/wiki/Chuon-Nath

銅像は、金色に輝いております。夜は、様々な色に変わるディスコ風のモダンな照明です(写真下)。


 もうひとつの銅像は、クロム・ゴイ(Krom Ngoy:1865-1936)様です。こちらは、クメール語の「詩の父」と呼ばれています。その詩は、クメール文化の伝承に重要な役割を果たし、学校や家庭での教育にも使われたそうです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Krom_Ngoy
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カンボジア鉄道修復起工式

2008年03月06日 | 経済
 2月18日に、フンセン首相、黒田アジア開発銀行総裁が出席して、バンテアン・メンチェイで、鉄道修復事業の起工式が行われました。総額7300万ドルで、タイ国境~プノンペン~シアヌークビル間の合計652キロメートルの鉄道を修復する計画です。アジア開発銀行は、このうち4200万ドルを支援します。カンボジアの鉄道は、1929年に建設が開始されましたが、70年代の内戦でダメージを受け、その後も細々と運転を続けていますが、最近は旅客の取扱が事実上停止される等、老朽化が進んでいました。修復工事は、フランスとタイの企業が実施し、その後の運営はオーストラリアの民間企業にコンセッションを与える方向で交渉中とのことです。
 詳細はアジア開発銀行のページをご覧ください。
http://www.adb.org/media/Articles/2008/12398-cambodian-railways-projects/
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カンボジア医療技術者学校

2008年03月05日 | 経済
 日本の国際協力機構(JICA)が支援している医療技術者学校を見学する機会がありました。校舎(写真上)は、日本の無償資金協力で建設されたとのことです。
 この学校では、看護、検査、理学療法、放射線技術の各課程の学生を教育しています。
日本からも各ご専門の先生方が来られており、指導要領やカリキュラムの作成・改善やカンボジアの教員の能力向上等に熱心に取り組んでいらっしゃいます。先生方によると、カンボジアの学生は大変熱心で「日本の大学生よりもよほど勉強している」とのことです。現在は、合計690名の学生がこの学校で勉強しているとのことで、カンボジアの保健・医療の発展に貢献していくことが期待されています。
 詳細は、医療技術者育成プロジェクトのページをご覧ください。
http://project.jica.go.jp/cambodia/0211064E0/index.html

授業。カンボジア語ですが、専門用語はフランス語も多いそうです。


日本のODAで寄贈されたレントゲン設備。


図書室。残念ながら、カンボジア語の図書資料は非常に限られています。

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カンボジア政府・ドナー協調委員会(GDCC)

2008年03月04日 | 経済
 カンボジアには、政府と先進各国・国際機関とが協調するための様々な仕組みがありますが、そのひとつが「政府・ドナー協調委員会(GDCC: Government and Donor Coordination Committee)」です。
 本日(3月4日)、第12回の委員会がカンボジア開発評議会で開催されました。カンボジア側からは、キエットチョン経済財政大臣、ソクチェンダ開発評議会事務総長、ドナー(援助者)側では、篠原日本大使、ムッソメリ米国大使等の要人が多数参加されました。また、出席した関係者数は、約200人ほどでした。
 委員会では、行政改革、法制度改革、社会開発(保健、教育、ジェンダー、地方自治等)、土地改革等について討議されたとのことです。
 委員会の詳細については、カンボジア開発評議会のページをご覧ください。
http://www.cdc-crdb.gov.kh/cdc/aid_management/GDCC-TWG-Review-FINAL-(Oct-2006).pdf#search='cambodia GDCC'
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ケンタッキーフライドチキン開店

2008年03月03日 | 経済
 ケンタッキーフライドチキン(KFC)が3月2日にプノンペン・モニボン大通りに開店しました。カンボジアには、まだマクドナルドもありませんので、この種の国際的ファーストフード(KFCは世界80カ国に11000店以上あるそうです)が進出するのは、ほぼ初めてと言えるかと思います。KFCによれば、コンポンチャム州のチキンを使って、オリジナル通りの味を達成しているとのことです。資本は、カンボジアとマレーシアの合弁会社とのことです。
 第3次産業でもカンボジアへの海外投資が進んでいることを実感させてくれます。
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フレンチレストラン Van’s Restaurant

2008年03月01日 | 生活環境
 昨年12月にオープンしたばかりのフレンチレストランです。プノンペンでは最高級のレストランと言えます。
 100年以上の歴史ある建物は、もともとインドシナ銀行であったもので、今も床のモザイクにICB(Indo-China Bank)のマークが残ります(写真下)。インテリアは重厚で落ち着いた印象です(写真下)。シェフは、フランスの方で、アルザス系の料理を得意とし、メニューのスペシャリテは、各種のシチューです。オーナーマダムは、大変素敵な方で、この建物の歴史をお話してくださりました。
 なお、3階のテラスには、通称「大人のバー」があります(写真下)。少し早い時間に行って、川風に吹かれながら、プノンペン旧市街に沈む夕日を見るのも、良さそうです。

住所 St. 102, House No.5 (中央郵便局の向かいです)
電話 023-722-067

Indo-China Bankのマーク


重厚な室内


大人のバー


大人の夕焼け
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