国家統計庁から発表された2021年1月の物価上昇率(対前年同月比)は、2.6%の上昇となりました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しています。細かくみると、2013年後半から若干の上昇が続いた後、2014年後半から下降し、2015年終盤から若干の上昇に転じています。その後、2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は3%未満で安定していました。2018年10月以降3%台となる月が出てきています(2016年1月3.1%、2月2.3%、3月2.0%、4月2.8%、5月3.2%、6月3.3%、7月3.0%、8月3.0%、9月2.9%、10月3.4%、11月3.6%、12月3.9%、2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%)。なお、12月と比べると1月は0.2%の上昇でした。
ガソリン価格は、政府による価格メカニズム導入の効果もあって細かく動いています。12月の3058リエル/リットルから、1月は3358リエル/リットルに値上がりしました。ディーゼルは、12月の2718リエル/リットルから、1月は3061リエル/リットルに値上がりしました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、激しく動いています。昨年はコロナウイルス問題等で3月には一気に30ドル近辺に下がり、4月は先物期日の特殊要因とは言え史上初めて価格がマイナスとなりました。その後も激しく上下動しましたが、5月には20ドル台、6月には30ドル台後半にまでもどし、最近は60ドル台まで戻しています。カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動して動いており、昨年4月に2250リエルまで低下した後、上昇してきています。
国際機関は、カンボジアの物価上昇率を引き続き安定的と見ています。2021年の物価上昇率について、アジア開発銀行は1.8%、世界銀行は2.5%、国際通貨基金(IMF)は2.9%と予測しています。
(写真は、プノンペン市内のガソリンスタンド。1月29日撮影)
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