カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

Jパワーと中国電力 カンボジアでの大型石炭火力発電所のF/S調査

2012年10月31日 | 経済
 Jパワー(旧電源開発)、中国電力、エコ・アセットの3社は、カンボジアでの石炭火力発電所の建設について、プレF/S調査を進めています。経済産業省の「2012年度インフラ・システム輸出促進調査等事業(円借款・民活インフラ案件形成等調査)」として採択され、9月から調査を開始したものです。
 カンボジアの電力事情は、消費量(約2514GWh)の6割を輸入に頼っています。ベトナム(1155GWh 46%)とタイ(385GWh 15%)からの輸入が主なものです。カンボジアの国内発電所は小規模なディーゼル発電を主体としています。このため、供給の不安定性と高い電力料金という問題を抱えています。今回の調査ではこれらの問題を一気に解決するため、一基当たり350MWから500MWという大型の発電機を3基から4基まとめて建設するという計画です。場所はシアヌークビル周辺が有力とされています。輸入石炭を原料とする大型の石炭発電所は、日本が持つ最新の技術を利用すれば、発電コストも安く、環境への負荷も小さくて済みます。また、1号機と送電線や石炭用の港湾等は、円借款等のODAで建設し、2号機以降は民間活力(BOT方式等)で建設するPPP(Public Private Partnership)を活用することも提案しています。2020年台に予測される電力不足への対策に必要不可欠であるともしています。
 この計画は、実現すれば、電力料金の劇的な低下と、安定的な電力供給を一気に達成可能です。カンボジアの電力セクターを改善し、日本企業等の直接投資を呼び込むという観点からも、大変素晴らしい案件です。調査の完成と、案件の実現が大いに期待されます。


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第3回カンボジア経済開発セミナー

2012年10月30日 | 経済
 カンボジア開発評議会と日本の経済産業省とは10月25日にプノンペンで、カンボジア経済開発セミナーを共催しました。最近、カンボジアは日本企業の海外進出先として注目されている一方で、電力や道路といったインフラの未整備など課題もあります。このセミナーは両国の関係者がそうした課題などを話し合い改善するため、昨年から実施されており、今回が3回目となります。日本側からは、在カンボジアの黒木雅文大使の他、経済産業省、カンボジア日本人商工会、日本アセアンセンターのカンボジア視察ミッションの一行等の関係者、またカンボジア側からはカンボジア開発協議会のソクチェンダ大臣の他、政府関係者や民間企業の幹部ら合計約120人が参加しました。
 今回は、カンボジアの電力セクター(長期的な需要予測、開発の方向性等)と農産物輸出のための物流インフラがテーマとされて討議されました。


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世界銀行報告書 Doing Businessビジネス環境の現状 2013

2012年10月29日 | 経済
 世界銀行は、毎年全ての国(185カ国/地域)でのビジネスのしやすさをランキングした「Doing Business (ビジネス環境の現状)」を発表しています。Doing Business 2013は、10月23日に発表されました。 
 カンボジアは、今年は133位と昨年の141位から8か国を抜きました。タイは18位、ベトナムは99位、ラオスは163位でした。第1位はシンガポールでした。
 10種類の項目で評価されていますが、カンボジアについては、借入の容易さ(Getting Credit)が大幅に改善し97位から53位となっています。ビジネス開始が引き続き175位と悪くなっています。カンボジアも少しずつ改善しているのですが、投資促進のための努力も国際的な競争が厳しいようで、なかなか大幅な順位向上には結びつかないようです


世界銀行の新聞発表(英文)
http://www.doingbusiness.org/press

国別評価:カンボジア(英文)
http://www.doingbusiness.org/data/exploreeconomies/cambodia


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カンボジア シアヌーク前国王追悼の休日を設定

2012年10月28日 | 経済
 フン・セン首相は10月22日に政令に署名し、来年10月15日を故シアヌーク前国王を追悼するための休日に定めると発表しました。
 政令は、「シアヌーク前国王はカンボジアの国家独立と領土保全、民族の和解、社会経済の建設に一生を捧げた。政府は2013年10月15日をシアヌーク前国王を追悼するための休日に定める」としています。
 シアヌーク前国王は10月15日に北京で逝去されました。ご遺体は17日にプノンペンに運ばれ、カンボジアでは17日から23日にかけての7日間を公式服喪期間としました。王宮前には多数の国民が集まり、祈りを捧げていました(写真)。なお、国葬は、100日間の喪に服した後となる予定です。


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プノンペンで高級焼き鳥 新橋備長亭

2012年10月27日 | 生活環境
 プノンペンで日本式の焼き鳥と日本酒が楽しめるお店「新橋備長亭」が開店しました。本店は東京の新橋に昭和55年に開店され、海外進出第1号店としてプノンペンを選ばれたとのことです。お店はエントランスから豪華な作りで、店内もまるで日本のお店のような作りです。メニューは、様々な串焼き、鍋料理等が楽しめます。串焼きも日本から取り寄せた備長炭で、日本人の板前さんが目の前で焼いてくれます。日本酒、日本の焼酎も各種取り揃えられています。枡酒も7ドルでいただけます。
 最近、日本の方の飲食店が続々とプノンペンで開店しており、プノンペン在住者としては大変うれしい状況です。

新橋備長亭
#53B, St. 63
023 966 767

枡酒です。



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カンボジア中央銀行 預金準備率を引き上げ

2012年10月26日 | 経済
 9月に開催された金融政策委員会会合で、ドル建て預金準備率をこれまでの12%から12.5%に引き上げることが決定され、9月27日から施行されました。リエル建て預金準備率は8%で据え置かれています。
 カンボジア中央銀行のグエン・ソッカ総局長は、「カンボジアの物価上昇率は最近は落ち着いているものの、アメリカ等の生産国の干ばつによる国際市場の農産物価格の高騰等の影響も懸念される。また、銀行からの貸付についても、健全で持続可能な貸付拡大と金融の安定を確保するという観点から、貸付増加のスピードも微調整が必要である。今回の小さな変更によって、これらの市場参加者に中央銀行の意図のサインを送ることとなることが期待される。市場が平穏な間に金融政策を実行しておくことにより、中央銀行の将来の裁量の余地を拡大しておきたい。」と述べられています。
 預金準備率の操作は、カンボジアの様に高度にドル化された経済においては、中央銀行に残された数少ない金融政策手段の一つであり、その機動的な運用は望ましいものと考えられます。これまでは、2008年にそれまで8%だった準備率を一気に16%に変更、2009年に12%に戻した後は、全く変動させていませんでした。通常は0.5%程度の小さな幅で変更するものであり、今回の変更はカンボジアの中央銀行にとっても金融政策の通常化(normalization)に繋がるものと期待されます。
 なお、ソッカ総局長は、「ドル建てとリエル建ての預金準備率の差を保つことは、微力ながら脱ドル化にも貢献するはず」と述べています。


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縫製工場の中国人管理職 シアヌーク前国王の写真を破り捨てる

2012年10月25日 | 経済
 プノンペンで10月22日、縫製工場の管理職を務める中国人女性が、亡くなったシアヌーク前国王の追悼のため従業員が仕事をしないことに腹を立て、従業員が持っていた前国王の肖像写真を奪い、破り捨てるという事件がありました。これに怒った従業員ら1000人以上が工場から王宮までデモ行進しました。中国人女性は警察当局に逮捕され、10月23日に裁判所に移送され、特例で即日結審し、罰金2500万リエル(約620ドル)、執行猶予1年、従業員への保障約500ドルを命じられました。中国人女性は国外退去処分となるようです。カンボジアには不敬罪がないため、従業員保有の写真を破いたという器物損壊で有罪となりました。
 なお、中国人による同様の犯罪が相次いでいるとのことです。スンルン縫製工場の中国人管理職女性もシアヌーク前国王の写真を破り、工員たちによって王宮前で謝罪させられていたところを逮捕されました。また、カンダール州の縫製工場でも中国人管理職が同様の事件を起こし警察に身柄を拘束されています。



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多機能素材のタイカ社 プノンペンに工場建設へ

2012年10月24日 | 経済
 タイカは10月15 日、スポーツシューズの衝撃吸収材などに使用される多機能素材「α GEL(アルファゲル)」の製造子会社を、カンボジアのプノンペン経済特区に設立したと発表しました。
 同社では、「これまで、国内1か所、中国1か所の計2工場にて多機能素材製品の製造を進めて参りましたが、中国工場の生産がフル稼働に近づきつつあり、また、経済発展の進む東南アジア諸国において、多機能素材製品の主力用途の1つである製靴産業の拡大が見込まれることから、カンボジアに海外第2工場を設立することといたしました。」としています。
 工場は、敷地面積1万1,000 平方メートル、建屋は2階建てで延べ床面積は3,300 平方メートルの予定です。投資総額は約3億円で、来年10 月の生産開始を目指すとのことです。当初の従業員数は80名程度の予定です。
 このような日系素材メーカーのカンボジア進出は、おそらく初めてと見られ、日系進出企業の多様化が伺われます。


タイカ社の新聞発表
http://www.taica.co.jp/topics/2012/10/post-32.html


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カンボジア 国連安保理非常任理事国に選出されず

2012年10月23日 | 経済
 10月18日に国連安全保障理事会の非常任理事国5か国の改選が行われました。カンボジアは、アジアから1か国選ばれる枠を、韓国、ブータンと争っていました。今回は韓国が選出され、カンボジアは善戦したものの敗れました。他の4か国は、ルワンダ、アルゼンチン、ルクセンブルグ、オーストラリアとなりました。
 1度目の採決で韓国は192カ国中116票を得て、62票と20票を得たカンボジアとブータンを抜き1位となりましたが、選出に必要な有効票の3分の2に当たる128票は得られておらず、アジアグループで韓国に次いで2位となったカンボジアと決戦投票となりました。決選投票では、カンボジアは43票を集めたものの、192か国中149か国の票を集めた韓国に敗れました。
 カンボジアは、最近「親中国」と見られており、中国の後押しもあった模様です。日本は、韓国に投票したと報道されています。


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工場見学 ミネベア

2012年10月22日 | 経済
 在カンボジアの日本大使館、JICA、商工会、NGOが集まるENJJの主催で、プノンペン経済特区のミネベア社の工場を見学させていただきました。
 ミネベア社にとって、世界で32カ所目となるプノンペン第一工場は、長さ400メートル、幅70メートル、面積28,000平方メートルとカンボジアでは最大級の巨大工場です。2011年12月から本格生産を開始しましたが、既にすぐ隣で第二工場の建設が始まっています。この工場では、デジカメ等に使われる直径3ミリ~6ミリという超小型のマイクロアクチュエーター、DVDやコピー機に使われる小型モーター、LEDバックライト等の組み立てを行っています。部品は全てタイにあるミネベアの工場から陸送でプノンペンまで運ばれ、製品も同じルートでタイの工場へと出荷されています。プノンペン工場では、今のところ労働集約的な組み立て工程のみを行っています。これは、東南アジアで日系企業が作り上げてきた「フラグメンテーション構造(分業展開)」を端的に表すもので、現在のカンボジアにとっては最もオーソドックスで、カンボジアのメリットを最大限生かす投資形態と考えられます。カンボジアに進出された理由としては、周辺国と比較して、タイに近い、賃金が安い、政府のサポートがしっかりしている、親日的等を挙げられています。カンボジアの課題としては、インフラ、法制度、一般ワーカーの採用を挙げられています。
工場では、現在2,100名が働き、今年末までに3,500人、第二工場完成時には8,000人程度を雇用する予定です。ワーカーの平均年齢は21歳、9割が女性とのことです。カンボジア人ワーカーについては、誠実、純粋、元気であると評価されています。生産性も上がってきており、周辺諸国の8割程度となっているとのことでした。ただ、採用には、仕事の内容や海外への研修派遣についての誤解もあって、御苦労も多かったようです。離職率は、10%程度あるそうですが、理由は家族と離れたくない、田舎に帰りたい等が多いそうで、中国等と比べると「ハングリー感には欠ける」とのことです。従業員の福利厚生には力を入れられており、住居は無償提供(今後敷地内に5,000名収容規模の職員寮を建設予定)、朝昼晩3食米飯は無料食べ放題の巨大食堂、無料の通勤バス等を導入されており、従業員を大切にする日系企業の面目躍如です。更に、始業前の読み書き教室も行われ、テストに通るとインセンティブを与えるとしています。
 工場内は精密機器製造のため、全館エアコンで、一部クリーンブースも設けられています。埃を嫌うため、特殊なユニフォームを全員で着用しています。労働集約的とはいえ、精密な機械がずらりと並ぶ工場は、カンボジアでは多くなく、壮観です。
 今後は、第二工場の完成を待って規模の拡大と共に、現在輸入している部品の一部の製造等により付加価値を高めていきたいとされています。課題としては、やはりワーカーの採用、幹部職員の採用と育成を挙げられています。カンボジア側への要望としては、周辺国と比べると高い電力コスト(タイ9セント/Kwh、カンボジア19セント/Kwh)、輸送コスト等の引き下げ努力を期待したいとのことでした。
 ミネベア社の進出は、カンボジアへの日系企業進出の契機となったとも言える画期的なものであり、この投資の成功は日本企業とカンボジアのまさにWin-Win関係を示す好例です。今後の拡大と活躍、更にはカンボジア経済への貢献が大いに期待されます。
 (写真はミネベア社ご提供)


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シアヌーク前国王陛下ご逝去

2012年10月21日 | 社会・風土
 シアヌーク前国王陛下ご逝去の報に接し、衷心より哀悼の意を表します。

 波乱の人生を送られたノロドム・シアヌーク前国王陛下が、10月15日に北京で逝去されました。89才でした。

 少々長くなりますが、前国王陛下は、カンボジアの歴史そのものですので、その歴史をさかのぼってみたいと思います。

1922年10月31日 ノロドム・スラマリット国王とシソワット・コサマック皇后の間に生まれる。
1941年4月23日 カンボジア国王となる。(当時はフランス植民地時代)
1945年 日本軍が撤退時にカンボジアを独立国家とするが、日本敗戦により、再びフランス領とされる。前国王陛下は日本のこの対応を後の独立に欠かせないものとして後々まで感謝したと言われている。
1953年11月9日 「王国十字軍」と呼ばれる前国王陛下による世界各国を回る行脚の末、フランスからの独立を達成。前国王陛下は独立への日本の協力を高く評価されていた。なお、同年に生まれたシアモニ王子(現国王陛下)の幼名を「トーキョー」と命名され、日本への感謝を示されている。
1955年3月2日 政界に進出することを決意し、国王を退位し、父であるスラマリット前国王に譲位する。(この後は、「シアヌーク殿下」と呼ばれる)
1955年9月 首相に選出される。この後、外交的には中立、政治的には社会主義を取り入れた体制を目指す。
1970年3月 アメリカの支援を受けたロン・ノル将軍のクーデターで国を追われる。アメリカはベトナム戦争の真最中であり、南ベトナム・アメリカのいうことを聞かないシアヌーク殿下に反発を強めていた。
1975年4月 シアヌーク殿下は、ロン・ノル派を追い出すために中国の支援を求める。この年、中国の支援を受けたポル・ポト派がロン・ノル派を破り、政権を取る。
1976年4月 ポル・ポト派により王宮に幽閉される。この後のポル・ポトによる大虐殺で、殿下御自身の子供5人を含む王族多数が殺害されてしまう。
1978年 ベトナムの支援を受けたヘンサムリン派(フン・セン首相も含まれている)が、カンボジアに侵攻する。シアヌーク殿下はこの際にプノンペンを脱出。アメリカに逃れる。
1979年 ベトナムと戦うため、敵であったポル・ポト派、ロン・ノル派と3派連合を組む。その後の泥沼の内戦を招いたとも言われるが、自分の子供を殺した「昨日の敵」を「今日の友」としたものであり、大胆な決意と評価されている。
1991年 パリ和平会議。日本の「和平工作」を高く評価される。
1992年 再び国王の地位に就く。
1993年 フンシンペック党を実質的に率いて総選挙で勝つ。息子のノロドム・ラナリット殿下とフン・セン首相の二人首相体制を構築する。
2004年 国王を退位し、シハモニ国王陛下に譲位する。
2012年10月5日 逝去

前国王陛下こそ「修羅場を潜った大人物」と言えましょう。国を統べるという重い責務の下で、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、面子を捨て、必要ならどんな妥協でもする一方で、国への愛は決して曲げない、その決断と人生は、常人からは想像もつかないものであったと思います。その一方で、芸術への造詣も深く、映画の製作を行ったり、様々な斬新なデザインの建物を建築されたりしています。日本語でカラオケを歌われることもあったと言われ、本当に親しみやすい国王陛下であられたとのことです。心からご冥福をお祈り申し上げます。

なお、前国王陛下のご遺体は、10月17日に中国からプノンペンに到着し、100万人とも言われる多くの国民が出迎えました。10月17日から23日までは公式服喪期間で、プノンペンのあちこちに半旗が掲げられています。更に、100日間の喪に服した後で、国葬が営まれる予定です。この間、前国王陛下のご遺体は王宮内に安置され、多くの方々がご遺体に拝謁できるようにしたいとのことです。

(写真は、プノンペンの街のあちこちで見られる御遺影。)


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日本人経営の新しいカフェ Kiriya Cafe

2012年10月20日 | 生活環境
 バンケンコンに日本人の方の経営する新しいカフェ「Kiriya Cafe」1号店がソフトオープンしました。既に2号店も同じバンケンコンにて出店が決定しており、複数店にスイーツを提供するためのセントラルキッチンも設営されるとのことです。早い段階で7店舗を展開して、「Kiriya Café」ブランドの認知向上も図る計画です。
 1号店は、バンケンコンでカフェが並ぶパストゥール通り沿いの好立地にあります。インテリアはオーソドックスで、大きな窓が明るい雰囲気です。値段は周辺のカフェと同程度のようです。
 カフェの設営のための資金を、一般の方からネットを通じて集める等の新手法も導入されており、今後の展開が楽しみです。

Kiriya Café
No. 198, St. 51 Corner St. 370
http://www.facebook.com/pages/Kiriya-Cafe/464959213534579

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カンボジア東北部の金鉱山が有望

2012年10月19日 | 経済
 10月9日にプノンペン・インターコンチネンタル・ホテルで開催された、カンボジア鉱業・探鉱企業協会(CAMEC)の会合で、オーストラリアのルネッサンス・ミネラル社は、カンボジア東北部モンドルキリ州のOkvau金鉱床が有望で、埋蔵量は72万9000オンスと見込まれると発表しました。これは現在の金価格で約13億ドル(約1000億円)規模となります。同社では、現在探鉱を進めており、今後6か月の乾季中に探鉱面積を2倍に広げて行いたいとのことです。(上の地図はThe Phnom Penh Postより)
 モンドルキリ州では、日本の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)も金鉱床の探鉱を進めており、こちらも有望とされています。

ブログ「カンボジア経済」2012年2月22日「鉱業開発セミナー」
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/d96445533e79b34f58daa16e2be737ce


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オートバイのベスパ カンボジアに再進出

2012年10月18日 | 経済
 イタリアのスクーター「ベスパ」がカンボジアに再進出を果たしました。1952年からカンボジアで販売され人気があったとのことですが、1970年代の内戦時に撤退しています。今回の再進出に当たっては、カンボジアのNaritaグループを提携先とし、プノンペン中心部のモニボン通りにショールームも開設しました。値段は、2000ドルから3000ドルとなっており、比較的高めですが、アジア各国で増加してきている中間層をターゲットとするとしています。
 チャンプラシット商業大臣も、この投資を歓迎しており、将来的にはカンボジア国内に工場を建設してほしいと表明しています。ベスパを製造するPiaggioグループは、ヨーロッパ最大級の二輪車メーカーで、イタリア、スペイン、インド、中国、ベトナムに工場を有しています。


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齋藤官房副長官 フン・セン首相と会談 尖閣問題に理解を求める

2012年10月17日 | 経済
 齋藤官房副長官は、ASEAN関連首脳会議が11月にカンボジアで開かれるのを前に、10月8日からプノンペンを訪れ、11月9日に、フン・セン首相と会談しました。齋藤官房副長官は、尖閣諸島は日本固有の領土だと説明したうえで、「理性をもって平和的に解決していきたい」と述べ、日本の立場に理解を求めました。
 これに対しフン・セン首相は、「歴史的な経緯などの理解が深まり、直接、話を聞けてよかった。平和的に解決すべきだ」と述べました。会談のあと、齋藤官房副長官は記者団に対し、「来月の首脳会議で日本から尖閣諸島を巡る問題などを提示することは念頭にないが、議長国のリーダーシップがどう発揮されるかは重要で、会談は有意義だった」と述べました。


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