カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

プノンペン上水道公社 株主総会2020

2020年06月30日 | 経済
 6月26日、プノンペン上水道公社(PPWSA)は、株主総会をプノンペン上水道公社本部で開催しました。会場には、公社の役職員や株主が多数集まりました。
 株主総会では、上水道公社の昨年の活動実績や財務諸表の報告が行われました。また、今年以降の投資等の計画についても説明されました。活動実績については、上水道公社はプノンペンの拡大と人口増加に対応して給水量や給水面積を伸ばしています。2019年の無収水率は8.94%となっています。財務面では、純利益は、前年の765億リエルから半減して333億リエル(約830万ドル:約9億円)、一株当たり利益も前年の846.32リエルから382.78リエルに減少しました。
 プノンペンでは、上水需要が2005年のマスタープランの予測を大幅に上回って急速に伸びています。プノンペン上水道公社でも、チャムカーモン浄水場拡張(5万2000立方メートル/日)、タクマオ浄水場建設(3万立方メートル/日)、バケン浄水場建設(第1フェーズ19万5000立方メートル/日、第2フェーズ19万5000立方メートル/日)等、給水能力の拡大のための投資を続ける予定としています。
 配当については、下記の通り議決されました。
1. 配当性向: 60.09% (2018年度25.71%、2017年度40.5%、2016年度28.24%、2015年度23.3%、2014年度20%、2013年度12.5%、2012年度:7%)
2. 配当金総額: 20,003,827,260リエル(2018年度18,925,360,051.2リエル、2017年度13,393,866,948リエル、2016年度13,914,836,188リエル、2015年度13,269,495,326リエル、2014年度9,149,542,200リエル、2013年度4,761,003,75リエル、2012 年度2,409,156,587.40リエル)
3. 1株あたり配当金: 230リエル(2018年度217.60リエル、2017年度154.00リエル、2016年度159.99リエル、2015年度152.57リエル、2014年度105.20リエル、2013年度54.74リエル、2012年度27.70リエル)
4. 基準日:2020年7月2日
5. 支払日:2019年7月13日
 一株当たりの配当金は、昨年より増加したものの、配当利回りは4.2%(2020年6月26日株価5540リエル)にしかならず、プノンペン港湾公社が当初5年間IPO価格の5%に当たる配当を行うとしていることと比べても、配当金が低いと指摘する声もあるようです。
 なお、今年の総会から、配当等の議決については、投票方式で実施されました。満場一致で議決されると思っていましたが、少数ながら議案に反対する投票もありました。経営の透明性維持等の観点からは望ましいものと見られます。カンボジアの企業が情報公開に努め、経営の透明性を高めていくことは、大変重要なことであり、株式市場への上場によって、企業情報・経営の透明性が高まることが更に期待されます。

カンボジア証券取引所の情報公開(英文です)
http://www.csx.com.kh/company/announce/viewPost.do?MNCD=5040&postId=851#.XvmdkNhxc2w

議案についての投票の様子。


プノンペン上水道公社構内にある日本の支援の記念碑



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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2020年06月29日 | 一般
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新型コロナ カンボジアの状況 6月29日

2020年06月29日 | 経済
 カンボジアでの新型コロナウイルスの新規感染者数は4月12日以降ゼロの日が続いていましたが、海外帰国者の感染者が先々週までに7名ありました。先週も海外帰国者12名の感染が確認され、6月28日の保健省発表によれば、累計感染者数は141名となっています。死者は引き続きゼロとなっています。また、治癒数は129名です。新規感染者は、米国から韓国経由で帰国したカンボジア人1名、インドネシアから帰国したカンボジア人8名とインドネシア人1名、マレーシアからカンボジアに到着したカンボジア人2名とのことです。
 6月24日にソウル経由でプノンペンに到着した日本人4名が入国を拒否され、送還されるという事例がありました。陰性証明が、PCR検査ではなく、抗体検査だったためとのことです。カンボジアでは、近隣諸国のような全面入国禁止ではなく、厳しい水際対策をした上で入国を認めています。しかし、入国規制には必ずしも明確でないポイントもあり、また、担当官で解釈が異なるといった課題もある模様ですので、カンボジアへの入国を検討されている方は、くれぐれもご留意ください。
 6月22日、カンボジア縫製製造業協会とカンボジア履物協会は、EUに対し、特恵関税制度EBAの一部資格停止の延期を求める要望書を再度送付しました。今回は、米国デラウエア大学の論文を引用して、新型コロナの影響を受けている中で資格停止が実施された場合の貧困労働者への厳しい悪影響を訴えています。
 6月24日、カンボジア貨物運送業者協会(CFFA)は、「運送業界は新型コロナの影響が深刻で、回復の兆しが全く見えない。既に経営破綻した運送会社も出ており、数カ月以内に加盟企業の10~15%が破綻する恐れがある」と述べたとのことです。
 6月24日、フン・セン首相は、元野党党首を念頭に「一部の人が金融機関への返済を止めろと述べている」として、これに強く反論し、新型コロナの影響を受けている借入人に対しては貸付条件変更等で柔軟に対応するが、何とか返済を続けてほしいと述べたとのことです。
 カンボジアでは、新規感染者の数が落ち着いていることから、プノンペン等では経済活動が復旧してきています。営業禁止が求められているスパ、マッサージ、スポーツジム等も、再開しているところも出ている模様です。ただ、引き続き、3密を避けることや、マスク、手洗い、アルコール消毒等の対策を続ける必要があるものと見られます。なお、カンボジアの水際規制については、毎週のように変更されていますので、日本大使館のサイトやカンボジアア日本人会のフェイスブックで最新情報をご確認ください。
(写真は、人出が戻ったセントラルマーケット)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本大使館のサイト(カンボジア入国時の防疫措置)
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000271.html


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メニュー改訂 飲み放題もお得 沖縄バル ゆいかじ

2020年06月28日 | 生活環境
 プノンペン中心部、イオンモールそばの沖縄バル「ゆいかじ」です。場所は、ロシア大使館前の路地を入ったところです。お店の内装は、いい感じで沖縄感があります。掘りごたつの部屋もあって落ち着きます。料理は、ゴーヤチャンプルー、島らっきょう、ラフテー等、沖縄に行ったことがない私でも知っている沖縄料理に加えて、各種揃っています。メニューが新しくなり、今回のお勧めは南国鯛を丸ごと一匹使用した「白身魚のバター焼き」です(写真上)。バター焼きとは、沖縄の居酒屋では定番の、鮮魚を丸々1匹揚げ焼きにした料理で、写真の通り大迫力です。大きな南国鯛にバターがマッチして、お酒のおつまみにもばっちりでした。結構なボリュームなので、2~3人で頼んだほうがいいかもしれません。お値段は8ドルと大変リーズナブルです。他にもいろいろ頼んだのですが、イカのアヒージョ(4.5ドル)も美味しかったです。ドリンクは、日本酒もワインも焼酎も飲める「飲み放題」が人気です。1時間5.5ドルと、素晴らしいコストパフォーマンスです。最後は、沖縄そばやソーキそばで〆られます。伺った日は、日本の方々で盛況でした。とてもいい雰囲気のお店です。お勧めです。ぜひお試しください。

沖縄バル ゆいかじ
https://web.facebook.com/okinawa.bar.yuikaji/

ゴーヤチャンプルー(5ドル)、島らっきょう(3ドル)、えだまめ(2.5ドル)です。ちょっと食べちゃった後の写真で恐縮です。


飲み放題の日本酒。枡にもあふれてます。他にも、ビール、ハイボール、焼酎(麦・芋)、ワイン等々。


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ゆったりしたスカイバー Lantern Rooftop Bar

2020年06月27日 | 経済
 プノンペン中心部バンケンコンのバイトンホテルの屋上にあるスカイバー「Lantern Rooftop Bar」です。屋上と言っても6階で、周りには高層ビルもあるので、眺望はそこそこです。ホテル本館からバーのある建物に渡る橋があるのですが、床が透明で、高所恐怖症の私には大きな関門です。しかし、バーはゆったりした席配置と、オープンな造りで、スタイリッシュな大人の落ち着いた雰囲気を醸し出しています。ソファーもフラットなタイプもあり、ゆったりできます。ドリンク類はいろいろ揃っています。おつまみも種類は多くないのですが、センスの良さがあります。お隣のタイ料理「クアンシーフード」の料理も頼めるようです。ギターの落ち着いた演奏と歌声もあって、いい感じです。いろいろなイベントもやっているようです。お客さんは西洋系の方が多いようでした。お勧めです。お試しください。

Lantern Rooftop Bar
https://lanternrooftopbar.com/

ギターと落ち着いた歌声でムーディな感じです。


鬼門のガラス・ブリッジ。腰が引けます。


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中央銀行 次世代決済システム バコン白書

2020年06月26日 | 経済
 6月17日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、「プロジェクト・バコン: 次世代決済システム」と題する白書を発表しました。バコンは、日系企業のソラミツ社とNBCが協力して開発した安全・簡単・迅速かつ無料の決済・送金を実現するトークン型の中央銀行デジタル決済システムです。ブロックチェーン・分散台帳技術を活用した中央銀行デジタル決済の実用化としては、バコンが世界初であるとしています。
 白書は、背景、プロジェクト・バコンの基本構想、プロジェクト・バコンの内容、試行とその結果、起こりうる影響、結論の6章となっています。バコンについて包括的に説明され、技術的背景も分かりやすく書かれています。
 バコンの導入により、金融包摂の促進、現地通貨リエルの使用促進、NBCによる金融政策の効果増大等の効果があるものと期待されます。カンボジアの農村部では、銀行等の支店も少なく、金融へのアクセスが課題となっていますが、スマホによって利用できるバコンは、農村部に取り残された人々の金融アクセスに大きな効果があると見られます。また、カンボジアは高度にドル化した経済であり、多くの支払がドル現金で実施されていますが、バコンにより現地通貨リエルの使用促進にも効果があるものと期待されます。また、ドル化されているために、NBCは通常の金融政策(金利誘導、通貨量操作等)が十分に行えませんが、バコンを通じて、こうした金融政策を行う自由度やその効果も増大すると見られます。
 白書では、カンボジアでは、若年層が多く、新しい技術の導入にも抵抗が少ないことが、バコンの普及を後押しするとしています。カンボジアでは、モバイルバンキングの利用も進んでおり、eウォレット口座数は2019年に64%増加し、過去最高の522万口座となったとのことです。しがらみの少ないカンボジアでは、先進国が一歩ずつしか進められない新技術を一気に導入し、先進国を追い抜いていく「技術ジャンプ(蛙飛び)」の例が見られます。バコン等のフィンテックはその好例です。日銀も中央銀行デジタル通貨の研究を始めたとのことですが、実際の発行には相当の年月が必要なものと見られます。カンボジアは、その間に、最新の技術を本格的に活用していくことになるものと期待されます。

NBCのバコン白書(英文です)
https://www.nbc.org.kh/download_files/research_papers/english/NBC_BAKONG_White_Paper.pdf



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アジア開発銀行 アジアの成長率予測を引き下げ カンボジアもマイナスに

2020年06月25日 | 経済
 6月18日、アジア開発銀行(ADB)は、アジア経済見通し2020年6月補足版を発行し、アジア諸国の成長率予測を大きく引き下げました。4月3日に発行していたアジア経済見通し2020年を改訂したものです。ADBでは、「アジア・太平洋地域の経済は、ロックダウンが徐々に緩和され、ニューノーマルのシナリオの下で経済活動が一部再開されたとしても、年内は新型コロナウイルスのパンデミックの影響を感じ続けることになるであろう」として、日本等の先進国を除くアジア地域の2020年の成長率を0.1%(4月予測2.2%)、2021年6.2%(同6.2%)に引き下げました。
 東南アジア諸国については、地域全体の成長率を、2020年マイナス2.7%(同1.0%)、2021年5.2%(同4.7%)としています。東南アジア諸国の中で2020年成長率の引下げが最も大きかったのはカンボジアで、4月予測の2.3%から7.8%ポイント引き下げてマイナス5.5%まで落ち込む予測としています。2021年については、5.9%(同5.7%)と回復するとしています。この他の諸国の2020年の成長率も、タイはマイナス6.5%(同マイナス4.8%)、シンガポールはマイナス6.0%(同0.2%)、マレーシアはマイナス4.0%(同0.9%)等と大幅に予測が引き下げられました。例外的に2020年の成長率が大きくマイナスとなっていない例としては、ベトナム4.1%(同4.8%)があります。多くの諸国で、主要輸出先国の需要激減による輸出産業への打撃、観光客激減による観光セクターへの打撃、国内需要の低迷等の厳しい状況が続いているとしています。
 なお、インフレ率については、アジア地域全体で、2020年2.9%(同3.2%)と大きな変更はありませんでした。カンボジアのインフレ率も2020年2.1%(同2.1%)、2021年1.8%(同1.8%)と変更なしでした。
 他の機関もカンボジアの成長率を軒並みマイナスに引き下げています。カンボジア政府の予測は、2020年マイナス1.9%、2021年3.1%となっています。国際通貨基金(IMF)は、2020年マイナス1.6%、2021年6.1%としています。世界銀行は、通常シナリオで、2020年マイナス1.0%、2021年6.0%、悲観シナリオでは、2020年マイナス2.9%、2021年3.9%と予測しています。格付け機関のムーディーズは、2020年マイナス0.3%、2021年6.0%としています。
 こうした中で、アジア開発銀行は、今年の成長率予測で最も厳しいマイナス5.5%との予測であり、カンボジア経済の今後については、引き続き困難な状況が続くものと懸念されます。

アジア開発銀行の発表(和文)
https://www.adb.org/ja/news/developing-asia-grow-just-0-1-2020-adb



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カンボジア 2020年5月の物価上昇率

2020年06月24日 | 経済
 国家統計庁から発表された2020年5月の物価上昇率(対前年同月比)は、2.4%の上昇となりました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しています。細かくみると、2013年後半から若干の上昇が続いた後、2014年後半から下降し、2015年終盤から若干の上昇に転じています。その後、2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は3%未満で安定していました。2018年10月は久しぶりに3%を超えてきましたが、11月は2%台に戻り、12月以降はさらに低下しました。しかし、2019年8月以降3%台となる月が出てきています(2015年1月0.4%、2月1.6%、3月1.1%、4月1.2%、5月1.0%、6月0.7%、7月0.8%、8月1.0%、9月0.9%、10月1.3%、11月1.9%、12月2.8%、2016年1月3.1%、2月2.3%、3月2.0%、4月2.8%、5月3.2%、6月3.3%、7月3.0%、8月3.0%、9月2.9%、10月3.4%、11月3.6%、12月3.9%、2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%)。なお、4月と比べると5月は0.6%の上昇でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズム導入の効果もあって細かく動いており、4月の2289リエル/リットルから、5月は2500リエル/リットルに上昇しました。ディーゼルは、4月の2221リエル/リットルから、5月は2342リエル/リットルに上昇しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、激しく動いています。最近は中東問題で60ドル台に一時上昇することもありましたが、概ね50ドル台で推移していました。しかし、コロナウイルス問題等で3月には一気に30ドル近辺に、4月は先物期日の特殊要因とは言え史上初めて価格がマイナスとなりました(石油タンク等が一杯で買っても引き取りようがないため、売手がお金を払って引き取ってもらうことになったもの)。その後も激しく上下動しましたが、5月には20ドル台、6月には30ドル台後半にまでもどしています。カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動して動いており、4月に2250リエルまで低下した後、上昇に転じています。
 国際機関は、カンボジアの物価上昇率を引き続き安定的と見ています。2020年の物価上昇率について、アジア開発銀行は2.1%、世界銀行は1.6%、国際通貨基金(IMF)は1.5%、と予測しています。
(写真は、プノンペン市内のガソリンスタンド。5月7日撮影)


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日・ASEAN包括的経済連携協定第一改正議定書 発効へ

2020年06月23日 | 経済
 6月16日、日本の経済産業省は、日・ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)第一改正議定書の日本国内手続が完了し、6月15日にASEAN構成国に通告し、8月1日に発効する予定であると発表しました。この改正議定書については、日本は2019年2月27日に東京で、ASEAN各国はカンボジアのシェムリアップで2019年3月2日に署名(一部の国4月24日までに署名)しており、各国での批准手続が進められてきたものです。すでにタイ、シンガポール、ラオス及びミャンマーは、国内手続完了との通告を行っています。
 今回の改正議定書は、2008年に発効した日・ASEAN包括的経済連携協定に、サービスの貿易、人の移動及び投資に関する規定を追加するものです。本改正議定書は、カンボジア、ラオス及びミャンマーとの関係で、サービスの貿易及び人の移動に係る初めての経済連携協定となるほか、これまでのASEAN各国との二国間EPA等にはない規定や自由化約束が含まれています。カンボジアについては、サービス貿易に関し、WTO協定の「サービスの貿易に関する一般協定」(GATS)と同等レベルの自由化を約束しています。
 具体的には、AJCEPの第6章(サービスの貿易)を改正し、国境を越えるサービスの提供について、サービス提供者数の制限等の禁止、他の締約国のサービス提供者に対する最恵国待遇(第三国の投資家等に与える待遇よりも不利でない待遇)及び内国民待遇(自国の投資家等に与える待遇よりも不利でない待遇)の付与、規制の透明性の促進等を定めることとしています。また、「自然人の移動」を新たに組み込むことを規定し、他の締約国の自然人(短期の商用訪問者、企業内転勤者等を含むことができる)に入国及び一時的な滞在を許可すること等を定めています。
 経済産業省では、「本改正議定書の発効により、成長著しいASEANとの間で新たな貿易や投資が更に活発になり、日・ASEAN間の協力関係が強化されることが期待されます。」としています。

経済産業省の新聞発表
https://www.meti.go.jp/press/2020/06/20200616002/20200616002.html


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2020年06月22日 | 一般
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新型コロナ カンボジアの状況 6月22日

2020年06月22日 | 経済
 カンボジアでの新型コロナウイルスの新規感染者数は4月12日以降ゼロの日が続いていましたが、海外帰国者の感染者が先々週までに6名ありました。先週も海外帰国者1名の感染が確認され、6月21日の保健省発表によれば、累計感染者数は129名となっています。死者は引き続きゼロとなっています。また、治癒数は127名です。新規感染者1名は、マレーシアからカンボジアに到着したカンボジア人とのことです。
 6月18日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外国人の入国制限措置をめぐり、日本政府は、感染状況が落ち着いている国や地域のビジネス関係者らにかぎり、日本を訪問する前のPCR検査で陰性を証明することや入国時にも検査を受けること、公共交通機関を使用しないこと、スマートフォンなどの位置情報を2週間保存することなどを条件に入国を認めるなどとした方針を決定しました。入国制限措置の例外的な措置として、感染状況が落ち着いている国や地域と個別に協議を行い、ビジネス関係者らを対象に入国を認めるとしています。すでにタイ、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランドの4か国と協議を進めていて、まずはベトナムとの間で6月下旬にもビジネス関係者などの入国を相互に認めたいとしています。カンボジアも感染状況は落ち着いており、協議が進められることが期待されます。
 6月11日、EU加盟諸国とスイスが協力する「チーム・ヨーロッパ」は、カンボジアに対し、無償・有償支援合計4億4300万ユーロ(約527億円)を供与すると発表しました。新型コロナ対策等の保健関係支援、雇用と生活関係支援、経済回復と雇用創出支援を優先分野とするとしています。
 カンボジアでは、新規感染者の数が落ち着いていることから、プノンペン等では経済活動が復旧してきています。営業禁止が求められているスパ、マッサージ、スポーツジム等も、再開しているところも出ている模様です。シアヌークビル州では、新型コロナの影響で停滞していた経済活動が回復傾向にあるとのことです。シアヌークビル州によると、5月23日から6月16日までに中国から入国した中国人は1066人に達しています。ほとんどが、中国の企業関係者、投資家等と見られます。
 引き続き、3密を避けることや、マスク、手洗い、アルコール消毒等の対策を続ける必要があるものと見られます。カンボジアの水際規制については、毎週のように変更されていますので、日本大使館のサイトで最新情報をご確認ください。また、全日空の直行便の早期再開を嘆願する署名活動にご賛同いただける方は、下記の日本人会のフェイスブックから署名をよろしくお願い申し上げます(6月25日(木)正午までです)。

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本大使館のサイト(カンボジア入国時の防疫措置)
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000271.html

EUの発表(英文です)
https://eeas.europa.eu/delegations/cambodia/80721/teameurope-supports-cambodia-coronavirus-crisis_en


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お洒落な朝ごはん Lot369

2020年06月21日 | 生活環境
 プノンペン中心部にあるお洒落なカフェ「Lot369」です。場所は、BROWN Roastery Pasteurの裏側になります。屋根はついてますが、オープンな造りのテラス席で、開放的な雰囲気が南国風でいい感じです。メニューは、こだわりのグルテン・フリーやベジタリアンがたくさんあります。今回は、朝ごはんで、ブレックファースト・ボウルを頼んでみました。グルテン・フリーなので、パンは入っていません。しかし、たっぷりのどんぶりに野菜やスクランブルエッグ等が山盛りでお腹一杯です。食器は、日本のものが多く使われています。お水のコップが、お寿司屋さんの湯飲みだったり、リラックマだったりします。ブレックファースト・ボウルのどんぶりも日本のものとも思います。プノンペンでは最近、日本の中古品(衣料品、食器等)を販売するお店も増えているので、そうしたところから仕入れているのかと思います。お客さんは、西洋系の方がたくさんでした。平日は朝7:30からの営業です。お試しください。

Lot369
https://www.lot369.com/
https://web.facebook.com/lot369/

ブレックファースト・ボウル。日本のどんぶりにたっぷりの野菜等が入ってます。お水は、お寿司屋さんの湯飲みで。


こちらはリラックマ


スムージーも色々あります。写真はピンク。



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高級中華 ローズウッドホテルのZhan Liang

2020年06月20日 | 生活環境
 プノンペン北部、ヴァタナックタワーのローズウッドホテルの高級中華「Zhan Liang」が開店しました。場所は、ヴァタナックタワーのショッピング棟の地下1階です。エスカレーターを降りて左側です。入り口を入ると素敵なランデブーラウンジがあります。ここで一杯いただくのもお洒落です。次は、中国茶のコーナーがあって、その先がレストランになります。内装は、落ち着いた中華風で、センスの良さが光ります。20名ほどが座れる円卓があるゴージャスな個室や、3部屋を繋げると30~40人くらいは入れるスペースもあります。今回は、ランチでしたが、メニューはBBQ類も含めて豊富です。お酒も、超高級なものも含めて揃っています。今回は、クラゲの冷菜、点心(エビ餃子、エビ腸粉、小籠包)、お勧めのポークのBBQ、ラムときのこの炒め物、野菜ときのこの炒め物、北京風炒め麺等を頼んでみました。ビールも各種ありましたが。青島にしました。また、デザート類も人気で、定番の胡麻団子とマンダリンチーズケーキを頼んでみました。お茶は、白牡丹です。特に美味しかったのは、エビ腸粉で、エビがあげてあるところがサクサクでした。また、デザートのマンダリンチーズケーキもお勧めです。食器も、センスの良いものが多く、高級感があります。お値段は、これだけ食べて飲んで、お一人様40ドル程度と、プノンペンでは破格ですが、日本と比べると相当に安いと思われます。開店直後で人気があり、ほぼ満席の盛況でした。お客さんは、中国系の方と地元の方が多いようでした。サービスもなかなかでした。これはお勧めです。ぜひお試しください。

ローズウッドホテル Zhan Liang
https://www.rosewoodhotels.com/en/phnom-penh/dining/zhan-liang
https://web.facebook.com/Zhanliangphnompenh/?ref=page_internal

抜群に美味しかったエビ腸粉(8ドル)



お薦めのポークBBQ(Honey Glased Barbeque Pork: 12ドル)


お茶・白牡丹。食器も素晴らしいです。9ドルですが、みんなでシェアでき、お湯も足してくれます。


大人気のマンダリンチーズケーキ(8ドル)。中華のデザートとは思えない洗練された出来上がりです。


VIP用の個室。円卓の上の開店テーブルは、自動で動きます。



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商業登記等のオンラインシステム稼働 税務・労務も一括登録可能に

2020年06月19日 | 経済
 6月15日、カンボジア政府は、商業登記等を一括して行えるオンラインシステムの運用開始式典を開催しました。式典には、オウン・ポン・モニロット経済財政大臣、ソク・チェンダ・カンボジア開発評議会事務局長、チャン・プラシット工業・科学・技術・革新大臣、パン・ソラサック商業大臣等が参加しました。また、各国の商工会議所等の民間からも多数が参加しました。
 今回運用が開始された「オンライン事業登録システム」では、商業省管轄の商業登記、経済財政省管轄の税務登録、労働職業訓練省管轄の労務登録、カンボジア開発評議会(CDC)管轄の適格投資事業(QIP)登録が一つのシステムで登録できるとのことです。料金の支払いは、電子的に行われます。また、問題がなければ8営業日で3省の登録手続きを完了するとしています(QIPは20営業日)。新システムは関連省庁などと連動するため手続きにかかる時間とコストを削減できるものと期待されます。
 カンボジアでは、電子政府化が地道に実施されつつあり、しがらみの多い日本を追い抜いていくことも想定されます。また、手続きの電子化は、不正や汚職の防止にも役立つものと期待されます。ただ、実際に想定通りに運用できるかについては、今後の状況を見定める必要があるものと見られます。

オンライン事業登録システムのサイト(英語・クメール語)
https://www.registrationservices.gov.kh/en/home/



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新型コロナ 厳しい状況の観光業界 4月の訪問客99%減少

2020年06月18日 | 経済
 カンボジア観光省は、2020年4月の観光報告書を発表しています。2020年4月のカンボジアへの訪問客数は、新型コロナの影響の直撃を受けて、対前年同月の53万7656人から99.1%減の4841人に大幅減少しました。空港別では、プノンペン3088人(対前年同月比98.3%減)、シェムリアップ26人(100.0%減)、シアヌークビル632人(98.8%減)となっています。観光客が激減しているシェムリアップが特に減少しています。国別の訪問客数を見ると、1位は中国で3031人(98.5%減)、2位タイ1157人(96.0%減)、3位韓国174人(98.9%減)、4位日本84人(99.5%減)となっています。
 2020年には、海外からの訪問客数700万人を目指すとしていましたが、新型コロナの影響で、その達成は不可能になったものと見られます。カンボジア観光省のトン・コン大臣は、2020年のカンボジア訪問外国人数は約7割減、国内旅行者数も約5割減になるとの予測を示しています。旅行者数の大幅な落ち込みにより、観光業界は約30億ドル相当の売上高を失うことになるとしています。2020年1月~4月の外国人旅行者数は、前年同期比52%減の116万67人となっています。観光部門ではこれまでに2956社が事業を休業しており、4万5405人が失業したとのことです。
 観光は、カンボジアのGDPの12%程度を占める重要な産業です。新型コロナの影響を最も大きく受けていることに加え、その回復には数年を要するとの見方も出ています。カンボジア政府は、観光業向けの優遇政策も打ち出している一方で、水際対策の有料化といった観光復活に大きく水を差す政策も取っており、観光業界からは落胆の声が上がっています。周辺国では段階的な出口政策が始まりつつあり、カンボジアも状況を見つつ観光客受け入れに向けた段階的規制緩和を着実に実施し始めることが期待されます。



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