カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カンボジア証券市場に国有企業も上場か

2009年09月30日 | 経済
 新聞報道によりますと、来年に開設が予定されるカンボジア証券市場に、国有企業3社を上場すべく政府が準備中とのことです。3社とは、テレコムカンボジア(TC)、シアヌークビル港湾公社(PAS:写真上)、プノンペン水道公社(PPWSA)です。3社とも、日本からのODA等の支援により、基礎インフラを整備してきた公社であり、財務基盤等は比較的しっかりしています。また、新聞のインタビューによれば、PASは国際会計基準準拠の財務諸表を準備しており、PPWSAは国際水準の会計士による監査を受けているとしています。
 ただ、株式の上場準備には相当の時間を要するとも思われますので、証券市場開設時に間に合うかどうかは今のところ不確実なものと言われています。
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カンボジアへの証券投資

2009年09月29日 | 経済
 カンボジアへの証券投資は次第に現実味を帯びてきているようで、MSNマネーに「チャンス! カンボジアの証券取引所設立」と題する記事が掲載されています。
http://money.jp.msn.com/investor/stock/columns/columnarticle.aspx?ac=fp2009091000&cc=02&nt=02

「世界金融危機の不安定な経済状況の中、期待できる次の投資先はどこか? と模索の旅を続けてきました。
 その答えが、「カンボジア」への投資です。」

で始まるこの記事は、カンボジアへの証券投資のチャンスを伝えています。大変前向きなコラムですので、ぜひご一読ください。


なお、上のリンクが開けない方は、MSNのページで、マネー→コラム→最新コラム→9月10日と進んでいただくとこのコラムにたどり着けます。お試しください。


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ベトナム・カンボジア・ラオス3国成長株ファンド「メコンのめぐみ」

2009年09月28日 | 経済
 岩井証券が、ベトナム・カンボジア・ラオス3国の株式に投資する投資信託の販売を開始します。このファンドの設立にもかかわられた流通科学大学の上田教授のお言葉を借りますと、「運用方針は長期保有の戦略的パートナーとして、企業価値に比較して割安株に投資します。機関投資家として投資先企業の経営支援も実施します。この意味で民間資金による途上国向け「社会貢献ファンド」です。」とのことです。一口1万円から投資できることも魅力です。

詳細は、岩井証券のページをご覧ください。
http://www.iwaisec.co.jp/pr_se/product/fund/mekong.html

上田先生のブログ
http://ueda-seminar.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-6be7.html

セミナーも開催されるとのことです。
http://www.iwaisec.co.jp/campaign/report/seminar_mekong.html
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IMF IV条協議

2009年09月25日 | 経済
 国際通貨基金(IMF:写真はワシントンのIMF本部)は、IMF協定代IV条に基づき、毎年加盟国政府と政策協議を行うこととなっています。9月24日に今年の協議結果についてIMFから発表がありました。(なお、詳細なレポートは、通常2ヶ月ほどで発表されます)
 主なポイントは、①経済成長率予測を、2009年はこれまでのマイナス0.5%からマイナス2.75%に引き下げ、②2010年の経済成長率を4.25%に引き上げ等です。
 詳細はIMFの新聞発表(英文)をご覧ください。
http://www.imf.org/external/np/sec/pr/2009/pr09325.htm

なお、関連記事「IMFがIV条今協議を開始」もご参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/4896f21c9c6134c9f36db6b07a651c3c
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アジア開発銀行が2009年成長率予想を引き下げ

2009年09月22日 | 経済
 アジア開発銀行は9月22日に「アジア開発概観見直し2009」を発表しました。
http://www.adb.org/Media/Articles/2009/12993-asian-development-outlooks/
 アジア全体の経済成長率は、4月のレポートに比べて0.4%ポイント上方修正して、6.4%に見直されました。その一方で、カンボジアについては、これまでのプラス2.5%からマイナス1.5%に下方修正されました。その要因として、対米縫製品輸出の落ち込み(1月~5月:マイナス27%)、韓国等からの不動産・建設投資の足踏み、観光客数減少(1月~4月:マイナス3%)等をあげています。
 なお、2010年には成長率が3%から5%に回復すると見ています。
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カンボジア向けに日本初のマイクロファイナンスファンド

2009年09月16日 | 経済
 日本の金融業界で働く若い人たちが主体となっているNGO「Living in Peace」が、日本で初めてマイクロファイナンス事業に投資ができるファンド「マイクロファイナンス貧困削減投資ファンド:カンボジアONE」を立ち上げました。カンボジアの農村部を対象に行うマイクロファイナンス事業に一口3万円で参加できます。なお、運用は、これまでに音楽ファンドやレストランファンドと言ったニッチなファンドの経験があるミュージックセキュリティーズが行っています。
 カンボジアの農村を助けるという大きな社会的な意味を持つ試みでもありますし、最近注目を集めているBOPビジネス(貧困層関連ビジネス)の観点からも注目されます。
 なお、貧困層を支援する事業ではありますが、寄付ではなく、出資ですので、参加される場合には、ホームページ等で条件等を十分にご覧になった上でご検討ください。

マイクロファイナンス貧困削減投資ファンド:カンボジアONE
http://www.securite.jp/microfinance/

Living in Peace
http://www.living-in-peace.org/

日経マネーブログの記事
http://nikkeimoney.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-2b9b.html

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IMFがIV条協議を開始

2009年09月12日 | 経済
 国際通貨基金(IMF)加盟国は、IMF協定第IV条の規定に基づき、定期的に(通常は年1回)IMFと協議を行うことが義務付けられています。この際、加盟国はさまざまなデータの提出を求められるとともに、経済、財政、金融に関する政策について説明を求められます。IMFのこの各国との協議は、国際金融の安定のための「サーベイランス(政策監視)機能」といわれて言われています。
今年のIV条協議のためのIMFのエコノミストによる調査団は、カンボジアに9月9日に入り、9月23日まで経済財政省、中央銀行その他と協議を重ね、最終的にはIV条協議レポートを取りまとめます。
 現在のところ、カンボジアの2009年成長率についてのIMF予測はマイナス0.5%ですが、これを改定するかどうかに注目が集まっています。

IMFの概要「国際通貨基金とは」(IMFのページ。和文です)
http://www.imf.org/External/japanese/pubs/ft/whatj.pdf
上の写真はワシントンのIMF本部です。

IMF協定(英文)
http://www.imf.org/external/pubs/ft/aa/index.htm
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世界競争力レポート

2009年09月11日 | 経済
 世界経済フォーラム(ダボス会議の主催団体。本部スイス)は、9月8日に「世界競争力レポート2009」を発表しました。
 カンボジアは、調査対象の133か国中、110位でした。2008年は109位、2007年は110位でしたので、ほぼ変わらずでした。周辺国は、タイ36位、インド49位、ベトナム75位、フィリピン87位、バングラデシュ106位でした。(なお、1位はスイス、2位は米国、日本は8位です)
 項目別内訳では、得点が高いのは労働市場の効率性(52位)、得点が低いのはマクロ経済の安定性(122位)、高等教育とトレーニング(122位)でした。
 問題点として挙げられているものは、汚職問題、政府官僚制度の非効率等でした。

http://www.weforum.org/en/initiatives/gcp/Global%20Competitiveness%20Report/index.htm
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マイクロファイナンスの金利動向

2009年09月10日 | 経済
 カンボジアには、商業銀行とは別に、マイクロファイナンスを行う金融機関(MFI)が18あります。このMFIの協会であるカンボジアマイクロファイナンス協会によれば、最近の金利は、大口(1万ドル以上)で月利1.8%(年利換算23.8%)、小口(200ドル以下)で月利3%(年利換算42.6%)だそうです。
 昨年からの金融危機の影響を受けて、流動性が不足していたため金利は高止まりしていましたが、最近、流動性が戻りつつあり、金利は低下傾向とのことです。大口は月利2.5%(年利換算34.5%)から1.8%(同23.8%)に、小口は3.5%(同51.1%)から3.0%(同42.6%)に低下しているとのことです。
 金利の高さに驚かれると思います。カンボジアの商業銀行でも貸付金利は平均で年利16%程度です。今後の金融セクターの発展によって金利全体が下がっていくことが期待されます。
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人口センサス確報結果発表

2009年09月09日 | 経済
 2008年3月に日本からの支援を受けて行われた人口センサスの確報結果が9月7日にフンセン首相ご臨席のもと発表されました。概要は下記のページ(日本語)をご覧ください。
 http://www.stat.go.jp/info/meetings/cambodia/final_br.htm
 総人口は約1340万人、1998年からの10年の平均増加率は1.54%/年でした。このうち都市部の人口は261万人(19.5%)です。カンボジアでは、8割以上の人が農村部に住んでいることになります。
 年齢別では、15歳未満の子供の人口が1998年の42.8%から2008年33.7%へと減少しています。他方65歳以上は、3.5%(1998年)から4.3%(2008年)に増加しており、多産多死型から少産少死型への転換が伺われます。
 成人識字率は、1998年の62.8%から2008年には78.35%に上昇しています。男性は83.99%、女性は73.10%です。
 就業者数は、第一次産業(農林水産業)72.30%、第二次産業(製造業等)8.54%、第三次産業(サービス業等)19.16%となっています。第一次産業の比率は減少傾向ですが、いまだに7割以上と高い比率となっていて、カンボジアにおける農業開発の重要性が確認できます。
 また、水道や井戸等にアクセスのある世帯の割合は47%、電気を主な光源としている世帯の割合は26.4%にとどまっています。また、主な調理用燃料別では、83.6%が薪を使用しています。引き続き、インフラの開発が必要不可欠な状況です。

人口センサス速報についてはこのブログの2008年9月3日版をご参照ください。

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EIUが2009年成長率予想を引き上げ

2009年09月08日 | 経済
 Economist Intelligence Unit (EIU)は世界最大級の経済シンクタンクです。これまで、カンボジアの2009年成長率をマイナス3%と予測してきました。これは、アジア開発銀行(+2.5%)、IMF(マイナス0.5%)、世界銀行(マイナス1.0%)と比べてももっとも辛口の予想でした。今回の見直しで、EIUは予測をマイナス1.5%に上方修正しました。2010年についても2.2%から3.3%に引き上げました。
 この要因は、カンボジア経済に大きな影響を与える先進国経済の立ち直りが、各国の積極財政政策等によって予想よりも早まったためとしています。
なお、IMFは9月末に、世界銀行とアジア開発銀行は10月に予想を見直す予定となっていますので、その結果もしっかり見ていく必要があります。
(写真はカンボジアからの輸出に無くてはならないシアヌークビル港コンテナターミナルです。)
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中央銀行年次報告書

2009年09月07日 | 経済
 カンボジアの中央銀行であるNBC (National Bank of Cambodia)は、年次報告書2008を発表しました。
http://www.nbc.org.kh/publications.asp?tp=a
 内容は、①マクロ経済状況、②金融の状況、③国際収支、④外貨準備管理、⑤銀行監督、⑥中央銀行活動状況、⑦現金紙幣管理、⑧支払システム開発、⑨マネーロンダリング対策等です。
 
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銀行監督報告書2008

2009年09月05日 | 経済
 カンボジアの中央銀行であるNBC (National Bank of Cambodia)は、銀行監督報告書2008を発表しました。この報告書は年1回発表されますが、カンボジアの銀行セクターについて詳細なデータも含んでおり、大変参考になります。
 今年の報告書では、2008年を好調と不調が一緒に来た年であると位置づけています。大手各銀行とも、2007年に比べて支店数や職員数を大幅に増加させています。商業銀行の総資産は、2007年から27.8%増加し、貸付額も55.5%増の23.5億ドルに急増しています。
 他方、不良債権比率は、2007年の3.44%から2008年は3.68%に微増となっています。ただし、不良債権比率はその後も上昇傾向にあり、2009年5月末には5.2%となっています。
 なお、2008年の利益水準を見ても、最近設立された銀行を除き、各行とも一定以上の利益を上げています。ROEは、平均13.11%を記録しています。
 NBCでは、引き続き銀行監督を強化して、銀行セクターの健全性を維持したいとしています。
http://www.nbc.org.kh/sup-reports.asp
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味の素がプノンペン経済特別区に進出

2009年09月04日 | 経済
 報道によりますと、味の素のカンボジア現地法人が9月には設立され、プノンペン経済特別区に第一フェーズとして、今後2940㎡の工場を建設、150名程度の雇用を創出するとのことです。資本金は600万ドルです。
 このプノンペン工場では、バルクでタイから輸入した味の素のパッキング等を行う予定としています。これまでは、陸路でパ包装済みの製品を輸入していたそうですが、輸送途中で積み替える必要があるため、破損も多かったそうです。カンボジアでの味の素の販売量は2008年で7000トンと2005年の2倍に延びているとのことです。
 プノンペン経済特別区(写真上)では、すでに5つの工場が稼動済で、さらに4工場が来年には稼動の見込みです。
http://ppsez.blog.shinobi.jp/Entry/74/

NNAの記事
http://news.nna.jp/free/news/20090820icn001A.html
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EUがカンボジア産米への関税撤廃

2009年09月03日 | 経済
 新聞報道によると、EUはカンボジア等の貧困国に対する関税撤廃プログラム「Everything but Arms」の一環として、9月1日からカンボジア産米への関税を撤廃すると発表しました。周辺国では、ラオスとミャンマーが同じ扱いとなりますが、タイやベトナムは発展が進んでいるとしてこの特恵関税制度の対象とはなりません。
 ただし、カンボジア産米の品質、特に精米の品質の問題もあって、これまでのカンボジアからEUへの米の輸出は、2006年3.3百万ドル、2007年1.4百万ドル、2008年2.3百万ドルと非常に小さな金額でした。
 米国農務省の統計によると、タイからの国際市場への米の輸出量8は900万トンを超えていますが、カンボジアからは40万トンにとどまっています。
 今後、カンボジア産米の品質向上と輸出努力によって、カンボジア農業の主要産品である米の輸出が増大することが期待されます。
 上の写真は、カンボジアのバッタンバン米です。
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