カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カジュアルなカフェレストラン Veneto

2019年08月31日 | 生活環境
 プノンペン南部、ロシアンマーケットのすぐ東側の高層ビルの2階にあるカフェレストラン「Veneto Coffee & Eatery」です。場所は、元のりこカフェがあったところです。ちょっと明るい雰囲気にリノベーションされています。台湾人で日本語もお上手なオーナーが、細かくおもてなししてくれます。メニューは、台湾系のものを中心にインターナショナルです。今回は大人数だったので、セットメニューをお願いしたので、色々な料理を楽しめました。前菜や、炒め物、スープ餃子、酢豚等たくさん出てきてお腹一杯で、最後の〆はギブアップでした。お酒もワイン等色々ありました。お値段は、リーズナブルです。ピザやパスタ、日替わりランチ(2.8ドル!)もあるそうです。ロシアンマーケットに近いのもいい点かと思います。1階にはクラタペッパー2号店もあります。お試しください。

Veneto Coffee & Eatery
https://web.facebook.com/veneto.ce/

前菜のバンバンジー。美味しかったです。



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カンボジアコメ協会がEUのセーフガード措置撤廃を要求

2019年08月30日 | 経済
 8月22日、カンボジアコメ協会(Cambodia Rice Federation: CRF)は、声明を発表し、EUのセーフガード措置撤廃を要求しました。本年1月16日、現在無税となっているカンボジアとミャンマーからEU向けのコメの輸出について、EUがセーフガード条項を発動して関税を賦課することを決定したと発表しました。EUは、カンボジアを含む後発途上国(LDC)に対して、関税を免除する特恵関税制度「EBA」を適用しています。カンボジアは、この制度を活用して、EU向けに縫製品やコメを無税で輸出してきました。これに対し、イタリア・スペイン等のコメ生産者が、自国のコメ生産に影響を及ぼすとして、以前から不満を表明していました。セーフガード条項の発動により、1年目175ユーロ/トン(約2万2000円)、2年目150ユーロ/トン、3年目125ユーロ/トンの関税が1月18日以降賦課されています。
 この結果、2019年上半期のEU向けのコメ輸出は、前年同期の約13万トンから、9万3503トンへと約3割減少しました。このため、カンボジアコメ協会では様々な働きかけをEUに対し行ってきましたが、EU側は全く対応に応じていないとのことです。更に、EUは、昨年の選挙に関連して、特恵関税制度EBAのカンボジアへの適用について見直しを行っています。このため、コメ協会では、今回の声明でセーフガード措置により貧困な農民が被害を受けていることを訴え、更に、近々EUとの協議を行いたいとしています。
 この状況下ですが、2019年上半期のカンボジアからのコメの輸出は全体では、対前年同期比3.7%増の28万1538トンとなっています。全体の42.1%を占める中国向けが11万8401トンと好調だったことや、マレーシア等、輸出先国の多様化を進めた結果と見られます。



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カンボジア オンライン・ギャンブルの廃止へ

2019年08月29日 | 経済
 8月18日、フン・セン首相は、オンライン・ギャンブルのライセンスについて、新規発行・更新を行わないことを決定しました。なお、既存のライセンスはそのまま有効としますが、ライセンスの期間は1年間となっているため、最長でも2020年8月にはオンライン・ギャンブルが全面的に禁止されることとなります。
 事の発端となったのは、シアヌークビルの中国系カジノが行っているオンライン・ギャンブルで、詐欺的行為や国際電話を使った特殊詐欺等が頻発したためと言われます。こうした犯罪者集団はカンボジア国内に拠点を置き、ギャンブルサイトを装ったネット詐欺で利用者をだまして負債を抱えさせ、それを返済するよう恐喝しているとのことで、被害はカンボジア国内外の利用者に及んでいます。最近でも、インターネット上でゆすりを行っていた中国人128人が検挙され、中国に強制送還されています。中国ではギャンブルが違法とされているため、犯罪集団はオンライン・ギャンブルを合法としているカンボジアに渡り、被害者らを脅していたとしています。
 プノンペンで独占的にカジノを営業しているナガコープでは、「以前からシアヌークビルにはコンプライアンスおよび規制上の弱点があると気が付いており、政府が規制環境の改善に介入し、現地の犯罪問題に対処することをうれしく思う」としています。ナガコープもオンライン・ギャンブルのライセンスを取得していますが、コンプライアンスと規制上の懸念によって長い間関わらないようにしてきたと述べています。
 シアヌークビルの中国系カジノは、様々な犯罪の温床となり、治安の悪化の原因の一つとなっているとして批判が高まりつつあります。カンボジア政府の厳格な対応が望まれます。
(写真は、中国化が進むシアヌークビル。記事とは直接関係ありません)



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ABA銀行社債発行・上場

2019年08月28日 | 経済
 8月23日、ABA銀行(Advanced Bank of Asia Limited)は、カンボジア証券取引所に社債を上場しました。発行額は、848億2100万リエル(約2100万ドル:約22億5000万円)です。額面は10万リエル(約25ドル)、償還期間3年、金利7.75%/年となっています。格付けは、国際的格付け機関のスタンダードアンドプアーズにより、「B」(現時点では債務を履行する能力を有しているが、「BB」に格付けされた発行体よりも脆弱である。事業環境、財務状況、または 経済状況が悪化した場合には債務を履行する能力や意思が損なわれ易い。)に分類されています。通常はBBB以上が投資適格で、BB以下は投機的要素が強いとみなされます。
 発行に当り、8月12日~13日に公募が行われ、65社・人から84万8210口の申し込みがありました。128万口を準備していましたが、完売とはならなかった模様です。投資家の種別は公表されていませんが、1万口以上の大口投資家(40万口等)は5件のみで、残りの60件は小口(最低投資単位の40口等)でした。
 債券発行・上場は、マイクロファイナンスのハッタ・カセコー、LOLCに次いで3件目となります。リエル建て社債については、リエル建ての融資を増やしたい金融機関にとっても重要な資金運用先となります。債券発行は、カンボジア企業にとって、重要な資金調達手段となりつつあり、カンボジアの社債市場の活性化も期待されます。
(写真は、新聞発表より)

ABA銀行の新聞発表(英文です)
https://www.ababank.com/en/aba-news/aba-bond-listed-on-cambodia-securities-exchange/

ブログ「カンボジア経済」2019年6月18日「ABA銀行が債券発行・上場へ」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/dfe52a5c1aff83aa88402d398e585a13



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郵政公社によるオンラインショッピングプラットフォーム

2019年08月27日 | 経済
 8月16日、カンボジア郵政公社(Cambodia Post)等が運営する電子商取引サイト「ティンティン(Tinh Tinh)」が始動しました。サイトを運営する企業は、カンボジア郵政公社、地場IT企業パクサ・モバイル・ソリューションズ、中国の宅配便企業ZVSインベストメントの合弁会社「カンボジア・ポストEソリューションズ」です。初期資本金は150万米ドル(1億5900万円)で、出資比率はZVS50%、パクサ40%、郵政公社10%となっています。
 「Tinh Tinh」はクメール語で「買う 買う」を意味するとのことです。サイトはクメール語、英語、中国語の3カ国語表記となっています。商取引時の安全性確保については複数の金融機関から協力を取り付け、郵政公社とZVSとともに効率的な商品配送システムを構築しているとしています。
 郵政公社は、「地場の中小企業が世界で商品を販売する上で大きな役割を果たす」との期待を表明しています。開発途上国では、先進国が一歩一歩進めてきた技術開発の成果を一気に取り込んで、先進国を追い越していく「技術ジャンプ(蛙飛び)」と言われる状況を見ることがあります。カンボジアのITやECサイトは、この技術ジャンプの好例となりつつあるものと見られます。
(写真は、サイトより)

Tinh Tinh
http://web.tinhtinh.com.kh/



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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2019年08月26日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
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カンボジア 2019年7月の物価上昇率

2019年08月26日 | 経済
 国家統計庁から発表された2019年7月の物価上昇率(対前年同月比)は、2.2%の上昇となりました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しています。細かくみると、2013年後半から若干の上昇が続いた後、2014年後半から下降し、2015年終盤から若干の上昇に転じています。その後、2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は3%未満で安定していました。2018年10月は久しぶりに3%を超えてきましたが、11月は2%台に戻り、12月以降はさらに低下しました(2014年1月4.5%、2月4.3%、3月5.0%、4月4.9%、5月4.6%、6月4.9%、7月4.3%、8月4.1%、9月3.6%、10月2.9%、11月2.4%、12月1.1%、2015年1月0.4%、2月1.6%、3月1.1%、4月1.2%、5月1.0%、6月0.7%、7月0.8%、8月1.0%、9月0.9%、10月1.3%、11月1.9%、12月2.8%、2016年1月3.1%、2月2.3%、3月2.0%、4月2.8%、5月3.2%、6月3.3%、7月3.0%、8月3.0%、9月2.9%、10月3.4%、11月3.6%、12月3.9%、2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%)。なお、6月と比べると7月は0.5%の上昇でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズム導入の効果もあって細かく動いており、6月の3655リエル/リットルから、7月は3655リエル/リットルで横ばいでした。ディーゼルは、6月の3587リエル/リットルから、7月は3589リエル/リットルでほぼ横ばいでした。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、昨年以来70ドル台から数カ月で40ドル台に下げる等、激しく動いています。最近は50ドル台で推移しており、カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動して上下動を繰り返しています。
 国際機関は、カンボジアの物価上昇率を引き続き安定的と見ています。2019年の物価上昇率について、アジア開発銀行は2.5%、世界銀行は3.3%、国際通貨基金(IMF)は2.5%、ASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)は2.9%と予測しています。
(写真は、プノンペン市内のガソリンスタンド。7月29日撮影)



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大型の建材・家庭用品店 Global House

2019年08月25日 | 生活環境
 プノンペン郊外、イオン・センソックシティのすぐ近くにできた大型の建材・家庭用品店「Global House」です。タイ系のお店とのことです。店内は、本当に広く、品ぞろえもこれまでのプノンペンの小規模店舗や市場とはケタが違うと感じさせます。販売しているものは、水回り関係、電気関係、建材(ドアや床材等)といった工事関係者用のものと、家具、食器、電化製品といった家庭用品の両方があります。また、工具や部品等も各種揃っています。おじさんの一人暮らしでは、あまり買う機会がなさそうですが、ちょっとした修繕の機会等に重宝しそうです。イオンに行かれた際にでもちょっとのぞいておくと、困ったときに助かりそうです。一度お試しください。

Global House(クメール語です)
http://globalhousecambodia.com/

店内はすごい広さです。



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クラタペッパー新本店で キーダ祭り 壁画ペイント

2019年08月24日 | 生活環境
 8月17日、カンボジアで胡椒を生産販売しているクラタペッパーのトゥールコーク新本店で、「キーダ祭り 壁画ペイント」のイベントが開催されました。及川キーダさんによるクラタペッパー壁画ライブペインティングパーティが開催されました。及川キーダさんが外壁や店舗に、胡椒をモチーフにした素晴らしいペイントを行いました。また、会場には多くの方々が集まり、胡椒入りソーセージ、天むす、胡椒フレーバービール等を楽しみました。
 前の本店(222通り)にも、キーダさんのペイントがあったのですが、中国のビルになるということでお店ごと取り壊されてしましました。今年トールコークに本店は移転し、ロシアンマーケットのすぐ西側の高層ビルの1階に2号店(トゥールトンポン支店)が開店しています。トゥールトンポン支店にもキーダさんのペイントが施されました。
 クラタペッパーは、カンボジア経済にとっても重要な胡椒の生産を内戦後復活させる等、カンボジアに大きな貢献をされてきました。胡椒製品は、カンボジアからのお土産にも最適です。美しいペイントで飾られた新店舗(トゥールコーク本店、トゥールトンポン支店)をぜひご訪問ください。

クラタペッパーのイベントのフェイスブック
https://web.facebook.com/events/2917784398295935/

外壁のペイントです。素晴らしいです。


トゥールトンポン支店にキーダさんがペイント中に伺いました。


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JトラストがANZロイヤル銀行の株式55%を取得完了 Jトラストロイヤル銀行に

2019年08月23日 | 経済
 8月19日、Jトラストは、カンボジアの大手商業銀行ANZロイヤル銀行の株式のうち、ANZファンドが保有していた55%分の取得が完了したと発表しました。併せて、ANZロイヤル銀行は、Jトラストの連結子会社となり、商号もJトラストロイヤル銀行(JTrust Royal Bank Ltd.)」に変更されました。8月19日から、プノンペン市内の本店でも新たな称号の看板で業務が開始されています。
 ANZロイヤル銀行は、カンボジアの大手財閥Royal Group of Companies Ltd.の子会社Royal Group Finance Co., Ltd.とANZ Funds Pty Ltd.がジョイントベンチャーで、2005年にカンボジアで設立した商業銀行です。
 Jトラストは、主にアジア圏を中心として、銀行業、保証事業、ファイナンス事業を行っています。今回の株式取得では、これまで日本、韓国そしてインドネシアで培ってきた、特にリテール分野での金融事業のノウハウを活用して更なる成長へ大きく貢献できるとしています。また、今後、ミャンマーやラオスにも、同行をプラットフォームとして展開したいとしています。
 カンボジアでは金融セクターの急拡大が続いている状況で、商業銀行は業績好調が続いています。他方、中央銀行が銀行監督を強化する中で、内部統制やコンプライアンス等について、改善の余地があることも指摘されており、外資系企業の役割も大きいものと見られます。
(写真は、ANZロイヤル銀行から看板を架け替えたJトラストロイヤル銀行本店)

Jトラストの新聞発表
https://www.jt-corp.co.jp/jp/2019/08/19/23033/?t=jn



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GMAC EUの特恵関税資格停止に関する声明

2019年08月22日 | 経済
 8月13日、カンボジア縫製製造業協会(GMAC)は、EUに対し、特恵関税停止を行わないように求める声明を発表しました。本年2月11日、欧州連合(EU)欧州委員会は、フン・セン政権の強権的対応に関連し、特恵関税制度EBAのカンボジアの一時的資格停止に関する手続きに着手したと発表しました。これは、最終手段となる資格停止を直ちに発動するものではなく、まず、6か月間の監視・対話強化期間があり、その後3カ月間のEUでのレポート作成期間を経て、12カ月後までに結論を出すこととなっています。停止が決定された場合は、最終決定後6か月間の過渡期間を経て、18カ月後から特恵関税措置の対象外となります。
 8月12日に、監視・対話強化期間が終わり、数次の調査団を派遣した結果が報告書として完成した模様です。GMACは、このタイミングに合わせて声明を発表しました。声明では、先ず、縫製業がカンボジアの輸出の75%を占め、特にEU向け輸出の90%を占めいていると指摘しています。また、EUはカンボジアの輸出先第1位であり、2018年のEU向け輸出額は47億7000万ユーロ(約5580億円)に達したとしています。カンボジアの縫製業で雇用している労働者数は75万人、家族も含めると300万人が縫製業から裨益しています。また、GMACでは、国際労働機関(ILO)と協力して、労働環境の改善に努め、透明性も確保してきたとしています。そして、EBAの資格停止は、カンボジアに重大な失業問題を引き起こし、EBAが目的としている貧困削減に反すると主張しています。
 EUの特恵関税資格停止は、カンボジア経済にとって大きなリスクとなっています。EUの検討結果がどうなるかは、現時点では予想が難しいところです。カンボジア政府では、資格停止となった場合に備えて、様々な対策を取り始めていますが、いずれも資格停止の影響を緩和する効果は限定的なものと見られます。EUの検討状況を引き続き注視していく必要があるものと見られます。

カンボジア縫製製造業協会の声明(英文です)
https://www.gmac-cambodia.org/news_pdf/1565852688en.pdf



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計画省 今後3年間の投資予算145億ドルの計画

2019年08月21日 | 経済
 8月14日、カンボジア計画省は2017年~2019年の3年間の公共投資計画(Public Investment Program: PIP)を固めました。公共投資計画は、3年間のローリングプランとなっており、毎年改定されています。2020年から2022年までの今回の計画では、608件の事業に対し、総額144億8000万ドル(1兆5350億円)が必要としています。内訳は、既往事業が171件75億3000万ドル、新規事業が437件69億5000万ドルとなっています。年別では、2020年45億5000万ドル、2021年51億ドル、2022年48億2000万ドルの投資を計画しています。セクター別配分は、インフラ整備77億9000万ドル、金融セクター47億3000万ドル、経済開発9億5000万ドル、サービス・その他が10億1000万ドルとしています。また、この前提となる経済成長率について、2019年は7.1%、2020年は6.5%と予測しています。EUの特恵関税制度EBAの資格停止の影響や、米中貿易戦争の影響により成長率が鈍化すると見ています。
(写真は、日本の支援で工事が進む国道5号線整備)



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観光大臣 カンボジア観光セクターへの日系企業投資に期待

2019年08月20日 | 経済
 8月12日、カンボジア観光省のトンコン大臣は、離任する堀之内大使と面談しました。トンコン大臣は、「日本企業が、既存の観光地の開発や新規の観光資源の創出により、大きな利益を上げられると信じている。特に、退職者をターゲットとした観光資源の創出には大きな潜在的可能性があると見ている」と述べたとのことです。
 2019年(1~6月)のカンボジア訪問客数は、333万8474人で、対前年同期比11.2%増でした。このうち、日本は、10万625人で対前年同期比3.0%増でした。観光省では、2020年には日本人観光客数を30万人まで増加させたいとしています。
 以前は、一番お金を使う日本人の若い女性を誘致することが、観光収入を伸ばすポイントと言われていましたが、トンコン大臣が日本の高齢化を考慮して、「退職者(高齢者)」をターゲットとすると述べた点は注目されます。日本のロングステイ財団が毎年調査を行っている「ロングステイ希望国・地域2018」によりますと、ロングステイ先の人気第1位はマレーシア、2位タイ、3位ハワイ、4位フィリピン等となっています。カンボジアは10位までに入っていませんが、今後、日本の高齢者のロングステイ先としての人気が高まることも期待されます。
(写真は、2008年のアンコールワット。人が少なかったです)

ロングステイ財団のサイト
http://www.longstay.or.jp/releaselist/entry-3449.html


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2019年08月19日 | 一般
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亀田製菓 カンボジアでリリーフードと合弁企業 本格生産開始

2019年08月19日 | 経済
 8月10日、米菓最大手の亀田製菓とカンボジアのLY LY FOOD INDUSTRY CO., LTD.(リリーフード・インダストリー社)とで設立した合弁企業「リリーカメダ」の工場が本格生産に入ったことを記念する式典が開催されました。合弁会社の資本金は1615万ドル(約17億円)、出資比率は亀田製菓51%、リリーフード9.29%、同社社長のケオ・モム氏39.71%となっています。新設された工場の敷地面積は1万2,000平方メートルで、従業員は約250人であり、今年1月から稼働しました。工場では米ペプシコのグループ会社向けに、7種類の米菓をOEM(相手先ブランドによる生産)しており、製品は全てオーストラリアとニュージーランドに輸出しているとしています。
 亀田製菓では、カンボジアは肥沃な農地と水利に恵まれ、米菓の主原料となる米が豊富に収穫されるとともに、将来にわたり労働力を安定的に確保することが可能であることを進出の理由としています。同社では、日本国内で培った安全・安心な商品作りのノウハウ及び製造技術を融合することで、高品質かつコスト競争力を兼ね備えた生産拠点として、グローバル競争力の強化を図りたいとしています。
(写真は、リリーフードの既設工場)



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