政府・開発パートナー調整委員会（第14回）

　カンボジアでは、カンボジア政府と開発パートナー（日本等の各国・国際機関）との協調を図るために「政府・開発パートナー調整委員会(Government – Development Partner Coordination Committee: GDCC)」を開催しています。4月28日に、第14回会合がカンボジア開発評議会で開催されました。カンボジア側は、キエットチョン経済財政大臣ほか主要閣僚、次官が参加されました。開発パートナー側は、篠原日本大使ほか各国の大使、国際機関の関係者が参加されました。今回の会議では、金融危機・インフレの現状と政府の対応、特に縫製業の現状と対策、農業関連の対策、ソーシャルセーフティネット等について、時間をオーバーして熱心な議論がなされました。
　このような会議の積み重ねが、各国とのコミュニケーションの強化、更には友好関係の発展につながり、カンボジアの開発に役立ってくれることを願ってやみません。

大雨と洪水

　プノンペンは、激しい雨がふる季節が始まりました。4月24日夕方の雨はとても激しく、プノンペン北部、特にワットプノン周辺は洪水となり、交通がマヒ状態に陥りました。ワットプノンの周りでは、水深が30センチ以上となり、何台ものバイクがエキゾーストから水が入ってエンストしていました。
　日本が支援しているプノンペンの排水事業の完成が待たれます。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/h19/070614_2.html

このブログの2008年5月7日版もご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/3fd66d0d5fb2a4ea54983777114087b4

街は大渋滞でした。。。

増えてきたファーストフード

　プノンペンにもファーストフード系のお店が増えてきました。
ＫＦＣは、開店して1年となりますが、2号店をペンシルスーパーマーケットに開設しました。昼はお客さんでごったがえしています。
　アイスクリームのスウェンセンズも、同じくペンシルスーパーマーケットに2号店を開設しました（写真上）。
　なんとなく、東京の70年代を思い出させます。

ＫＦＣ2号店です。

インド料理「シバシャクティ」

　独立記念塔のすぐ近くにあるインド料理店です。オーナーは北インドのご出身とのことでした。内装（写真）は、赤を基調にしたインド風で、食器も凝っています。メニューは、色々ですが、タンドーリ（つぼ釜）で焼いた、チキンティッカやナンがお奨めでしょうか。カレーはお好みで選べます。ビリヤニ（インド風炊き込みご飯）も美味しいです。飲み物は、やはりラッシー（ヨーグルトドリンク）をお試しください。
カンボジアにもインドの方は結構いらっしゃるそうですが、お客さんは西洋人の方が多いようです。

Shiva Shakti Restaurant

70Eo, Sihanouk (St. 274)
HP: 012 813 817
Tel: 023 213 062
Closed: Monday

乾季の農村

　コンポンチャム州の農村に行ってきました。メコン河東岸のこのあたりは、低平地で雨季にはすっかり水没しボートでしか行き来ができないとのことです。しかし、乾季の今は、干からびた水田がどこまでも続いています。また、牛や水牛もたくさんいて、これらの牛に食べさせるための干しわらが村には積み上げられていて、変わった風景となっていました。

雨季には完全に水没（水深1メートル以上）となる田んぼがどこまでも続いています。


少しだけ残った水に水牛の親子が浸かっていました。


村には、家畜のえさとなる干したわらが山のように積み上げられていて、ちょっと変わった風景でした。

建設が進む国道8号線とプレックタマック橋

　プノンペンから北に約30キロのところに、中国の支援でメコン河を渡る「プレックタマック橋」が建設されています。建設は順調で、来年には完成する予定とのことです。現在はフェリーで渡っていますが、相当の交通量があり、橋の効果は大きいものと見られます。
　また、橋の対岸（東側）からは、ベトナム国境まで国道8号線が、中国の支援により急ピッチで建設されています。雨季にはほとんどが水没するような田園地帯の真ん中に、万里の長城のような築堤と数多くの橋を建設中です。国道1号線、国道7号線等とともに、ベトナムとカンボジアを繋ぐ重要路になることが予想されます。

建設が進む国道8号線


込み合うプレックタマックのフェリー。30分待ちもざらです。


フェリーの向こうで橋の建設が進みます。

スターバックス

　プノンペンの街の真ん中にある「The Place」にスターバックスの看板が現れて、話題になっています。スターバックスが開店したわけではなく、スターバックス商品を売っていたり、アメリカのスターバックスから直輸入したコーヒー豆を使っていると言うことらしいです。
　スターバックスの看板の周りには、「The Place does not posesses StarbucksⒸ licence, is not a StarbucksⒸ representative but merely sell genuine StarbucksⒸ Coffee bean made coffee」と書いてあります。
　早く本物のスターバックスができてくれることを期待しています。

こちらのブログもご参照ください。
http://bochibochicambodia.blog24.fc2.com/blog-entry-45.html

消費者物価指数の計算方法の変更

　計画省傘下の国家統計局が、消費者物価指数を発表していますが、昨年来、計算方法（バスケット）の変更に手間取ってきました。今回、ようやく2006年ベースのバスケットへの変更が完了しました（これまでは2000年ベース）。物価上昇率は、259品目の物価の加重平均で算出されますが、各品目のウェイトをどうするかが重要となっています。例えば、今回の変更では、ガソリンのウェイトを、旧来の2.5％から5.0％に倍増させています。
　変更後の計算方法では、1月、2月の物価上昇率（対前年同期比）は、8.0％→6.2％と急速に低下しています。

クメール正月

　カンボジアのお正月は、4月の一番暑い季節です。「クメール正月」と言われ、今年は4月14日から16日までが3連休です。もっとも、地方出身者は、ほとんどの人が田舎に帰るので、今週はほぼお休みと言ったところも多いようです。
　今年は、4月14日の午前1：36に、神様（デバダー。今年は女神様。）が降臨したということでした。プノンペンの街は、まったく閑散としていて、静かなお正月です。
　写真は夕暮れの独立記念塔です。

アジア経済倍増構想

　麻生首相が、タイ・パタヤでのアセアン＋３首脳会議で発表する予定でしたが、タイ国内のデモで会議が中止に追い込まれたため、発表できませんでした。構想は、アジア経済を2020年までに倍増させようと言うものです。
　この構想では、カンボジアは非常に重要な位置を占めています。このブログの2008年11月28日版でご紹介した「東アジア産業大動脈構想」を、政府開発援助（ＯＤＡ）等を活用して促進しようというものだからです。
　カンボジアがこの機会を最大限活用して発展することを期待しています。

麻生首相記者会見（4月9日）。後半の「３．アジアの成長」をご覧ください
http://www.kantei.go.jp/jp/asospeech/2009/04/09speech.html
記者会見資料（4月9日）。地図も出ています。
http://www.kantei.go.jp/jp/asophoto/2009/04/090409siryou.pdf

追伸：皆様のご愛顧を頂き、このブログへの先週の「訪問者数」が初めて1000を突破し、1031ＩＰとなり、121万以上のブログの中で、5791位となりました。誠にありがとうございます。引き続きご愛読頂きたく、よろしくお願い申し上げます。

Topaz Piano Bar

　フレンチレストラン「トパーズ」の2階にある、とてもリッチな雰囲気のバーです。毎晩8時半ころからはライブの演奏もあります。特筆すべきは、葉巻の品揃えです。コイーバ、ロミオYジュリエッタ、モンテクリスト、ダビドフ等の葉巻を各種取り揃えており、湿度管理もしているウォークインヒュミドール（専用保管庫）で保管しています。
#182, Norodom
Tel: 023-221622
http://www.canbypublications.com/phnompenhads/Topaz-malispage.htm

葉巻のページです（ＪＴが始めたシガーバー「Le Connaisseur」より）
http://www.leconnaisseur.jp/CL04/category.php?lc=1

政治不安定度指数への反論

　ＥＩＵ（Economist Inteligence Unit）が3月18日に発表したレポート「Who's at risk as deepening economic distress foments social unrest」に含まれる政治不安定度指数で、カンボジアが悪い点をつけられたこと(なんとスーダンと同じ)に対し、カンボジア政府は強く反発していますが、更に、各国の商工会の集合体であるカンボジア国際ビジネスクラブ（ＩＢＣ）もＥＩＵに対し公開質問状を送りました。
　ＥＩＵの指数は、簡単なモデルを使ったものですが、ＩＢＣは結論が常識とかけ離れており、カンボジアの現実とまったくそぐわないと厳しく批判しています。自分の感覚としても、カンボジアの政治の安定は周辺諸国に対しても高いものがあると思っていますので、ＩＢＣの意見には賛成です。

IBCの公開質問状
http://www.ibccambodia.com/EN/letter2EIU.php

EIUのホームページ
http://www.eiu.com/index.asp

公共財政改革テクニカルワーキンググループ

　公共財政改革についてのテクニカルワーキンググループ会合が4月6日、プノンペンの経済財政省で開催されました。「テクニカル」といいつつ、キエットチョン大臣、モニロット長官をはじめとする政府側要人、ＩＭＦ・世銀・ＡＤＢ等の国際機関代表、日本をはじめとするドナー各国代表等100人以上が集まる大会議でした。
　公共財政改革は、日本や国際機関の支援を得て、カンボジア政府が取り組んでいるもので、財政の信頼性・透明性を高めるとともに、効率的・効果的な財政運営を目指すものです。詳細は、このブログの2008年12月5日版もご参照ください。
　今回の会合では、世界的金融危機に対応するための政策（特に歳入確保のための政策）、地方分権化への対応、統合的財政運営、財政の透明性向上等について話し合われました。

世界銀行もカンボジアの2009年成長率予測を引下げ

　4月6日に発表された世界銀行の経済レポート「東アジア大洋州アップデート」によりますと、カンボジアの2009年成長率予測は、マイナス1.0％となりました。これまでは、4.9％でしたので、大幅な引下げとなります（なお、ＩＭＦはマイナス0.5％、アジア開発銀行は、プラス2.5％の予測となっています）。
　予測では、縫製品の輸出、観光、建設等がマイナスとなることが予想され、既に今年1～2月に落ち込みを見せていることが述べられています。唯一、農業だけがプラスで、縫製業や建設業で失業した人たちのセーフティネットにもなっているとしています。
http://siteresources.worldbank.org/INTEAPHALFYEARLYUPDATE/Resources/550192-1238574864269/5976918-1239010682147/update_april09_smallerecons.pdf

ご愛読いただきありがとうございます（2009年1月～3月）

ブログ「カンボジア経済」をご愛読いただき、ありがとうございます。今年１月から3月までに、53件の記事を投稿いたしました。このうち「経済」関係は、以下の26件でした。皆様からの暖かいコメントも、本当にありがとうございました。引き続き、ご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

経済関係記事一覧
1月17日　インフラが終息へ
1月19日　女性起業家ワークショップ
1月26日　円借款理解促進セミナー
1月28日　景気刺激策への転換
1月29日　2008年GDP推計
1月30日　縫製業界の動き
2月11日　カンボジア経済フォーラム
2月12日　2008年の観光客数は215万人に
2月13日　ＩＭＦの経済レポート
2月14日　貿易振興・貿易関連投資小委員会
2月16日　投資環境視察ミッション
2月17日　エコノミストカンファレンス
2月18日　男女共同参画セミナー
2月19日　オールジャパンのための協議会「ENJJ」
2月23日　アンコールビール工場見学
2月24日　高級美容院de gran Japan
2月26日　カンボジアのマクロ経済の現状
3月2日　発展するシアヌークビル港
3月3日　マンハッタン経済特別区
3月11日　バッタンバン農業祭
3月12日　ＩＭＦ経済成長率を引き下げ
3月16日　カンボジア経済展望会議2009
3月20日　空から見たカンボジア
3月21日　カンボジア投資セミナー inホーチミン
3月26日　プノンペン水道事業への円借款契約調印
3月30日　銀行向け緊急融資制度

2008年10月～12月の経済記事一覧
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/b8da395b739326f1ddbe866185864dea

2008年7月～9月の経済記事一覧
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/e0af806ba008a3cc00f628816ba6b229

2008年4月～6月の経済記事一覧
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/d/20080703

2008年1月～3月の経済記事一覧
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/a95a34dda278218bbc0532d706bb7980

2007年11月～12月の経済記事一覧
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/036086af894e2aeef58eff8ee5267639