英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

あいさつ

2008-10-07 13:45:08 | 日記
 nanaponさんのブログで、ここが紹介されてしまったので、手順前後ですが、ここで挨拶させていただきます。

 昨年4月から、将棋SNSで、半閉鎖空間ということに甘えて、独善手(毒喘手?)的文章を書き汚していました。
 「日本人は非常にブログ好きで、その数は他国に比べて圧倒的に多い。しかし、そのほとんどは、情報等の発信ではなく、独自の思いを放電しているに過ぎない」という指摘をどこかで読みました。
 う~ん、そうかも。私の文なんてまさに該当しています。でも、私、けっこう「放電」という言葉、気に入っています。まあ、自戒の意味もこめて『放電日記』と、銘打つことにしました。(試しに、検索をかけたら、他にも『放電日記』というブログ名を使ってらっしゃる方がいますね)
 nanaponさんのブログ(他の方のもそうですが)には、本当に楽しませていただいています。共感することが多いので、ついつい書き込んでしまいますが、レスに困るようなコメントで申し訳ないと思っています。

 今回、nanaponさんにそそのかされてしまい、こういう状況に陥ってしまいました(相談に乗っていただき、ありがとうございました)。
 nanaponさんのついでに、ここにも寄っていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
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NHK杯戦 阿部八段×久保八段

2008-10-07 01:07:48 | 将棋
 後手の久保八段の陽動振り飛車からの動きに、「一局の将棋(互角)では許さん!」と8二に角を打ち込み、2度の二枚換えを経て一段落した第1図。
 解説の南九段は「後手玉が3二にいるのなら後手有利。角香と金銀の交換は金銀(後手)の方がちょっと得のイメージがあるが、攻め駒が成桂・金・銀の3枚というのが心持たない」先手を持ちたいようなニュアンスでした。
 阿部八段は「9一の香を取ったことにより、端の2手が無駄になり、▲9六歩の逆襲が切り札になる。後手の金銀飛車は玉に張り付いているだけで、それ以外には働きそうにない」と、相当局面に自信を持っていた様子。
 久保八段は、勝ったという事もあるのかもしれませんが、阿部八段の大局観に異を唱えることもなく、頷いていましたが、ある程度自信があったような感じがします。

 実際はどうなのでしょうか?後手としては▲6六角から▲8四角の筋があるので、△6二金と手を入れる必要がありますが、5七の成桂は不安定そうに見えても、△6七金や△6六金で補強できたり、△4七成桂と飛車当たりでかわす事ができるので、意外と除去されにくいです。
 後手の飛車や金銀はすぐには働きませんが、進展性はありそうです。また、△6七銀と打っておくのも有効のような気がします。指し手によって△7八銀成や△7六銀成や△5六銀成を選べます。
 これに対し、先手は▲9六歩や▲3筋を突いて飛車を捌く手がありますが、少し単調な気がします。
 私は後手を持ちたいのですが、どうなのでしょう?
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アマチュア将棋名人戦

2008-10-04 22:51:30 | 将棋
 先週の土曜日(9月27日)に、アマチュア将棋名人戦が放送されました。実際に行われたのは、8月30、31日、9月1日です。

 準決勝は要所だけを、橋本七段が3位の清水上さんと小川さんとそれぞれを振り返って解説。二局とも、正着のような手がダメで、一見ダメのような手が勝ちをつかむ手だったという本当にギリギリの将棋だったようです。
 決勝は小牧毅さん(埼玉)と稲葉聡さん(兵庫)。これも壮絶な将棋でした。


                  
 後手の稲葉さんが機敏な仕掛けが功を奏したかに見えた。しかし、いろいろ含みを持たせた第1図の△5五角がどうだったのか?図から▲6三歩成と利かせた手がうまく、後手の攻めは孤立した角だけになり、▲6三歩成以下△同銀▲6七金右△7六歩▲6六銀△4六角▲3七銀△7三角▲7六金△3三桂▲6四歩△同角▲6五金…と先手の怒涛の寄り返し。戻って、第1図の△5五角では、普通に△7六歩と取り込んだほうが良かったように思う。
 以後、勝ちを急がず、じっくり押さえ込みを図る小牧さんに対し、後手の稲葉さんが必死に踏みとどまり、何とかくらいつこうとした第2図。若干、怪しい雰囲気が漂い始めていた。
                  
 第2図は△7五歩に▲7七金と引いたところ。▲7七金では▲8五金と取りたいところだが△7三桂がある。
 既にお互い30秒将棋。2図より10秒で△7三桂。当然の▲7四馬のかわしに△7七銀成▲同銀(第3図)と進む。
                  
普通の進行だが、3図で後手の手が見えない。
 「ここで、何か手があるかどうか。ちょっと厳しい局面かもしれない」と橋本七段。それに呼応するように稲葉さんが両手で顔を覆い、そして、天を仰ぐ。相当困っているように見えた。だが、2度顔を左右に振り、ぐっと力を込めて、22秒で△6五桂!(第4図)。
                 
 7七の銀取であるが、タダである。「これは…どういうことですか。ひえぇぇぇ、いや、すごい手です、これは」と橋本七段。対局相手の小牧さんも《ん?なんだこれは?》という表情。そして、すぐに意味を理解したのか、顔色が変わり、手を額にやる。
 ▲6五同馬に△8一金。7一の角を強引に取ってしまった。
「いやあっ、天才ですよ、この手は。すごい手でしたね。これはちょっと浮かばないですね。いやすごい手ですね。よくこんな手が浮かびますね。すごいですね」と絶賛。

 桂をどかせて、そこに金を打って角を捕獲。柔軟な発想だ。しかし、天才というほどすごいのか?意味は理解できたが、この手順の真のすごさが分かるには、私には時間が必要だった。
 つまり、第2図から△7三桂▲7四馬と進んだが、ここで単に△8一金と打つと、▲5二ととされ飛車角交換にはなるが、打った金が取り残されてしまう。
 そこで、第2図より△7三桂▲7四馬に△6五桂として▲同馬とさせてから△8一金と打てばいいように思える。しかし、△6五桂には▲8六金△同歩に▲5二とを決められてしまう。
 よって、第2図より△7三桂▲7四馬に△7七銀成▲同銀(第3図)を決めてから△6五桂(第4図)と跳ねたのだ。
 ちなみに第2図で先に△7七銀成とし▲同銀に△6五桂と跳ねると、小牧さんの棋風を考えると、▲7四馬(次に▲5二とを狙う)ではなく、喜んで▲7五馬と目障りな歩を払う気がする。
 唯一無二の手順だったのだ。これを秒読みの中で編み出す稲葉さんはすごい!また、瞬時に理解する橋本七段もすごい。

 天才手順が炸裂したものの、△8一金以下▲7五馬△7一金▲同とと一段落した第5図は、依然先手優勢。
                 
 30手ほど前に後手が△2二玉と上がった時に、橋本七段が気にしていたのが3四の傷(3四桂を狙われる)。そこを補修して△3四歩。それに呼応して▲7八金!……さすが日本一を争う決勝戦だ。

 その後、後手玉周辺で先手小牧さんの攻め、後手の稲葉さんの凌(しの)ぎと、必死の攻防戦が繰り広げられた。(ここら辺りは長手数となったため、手数のみの放送だった)
 特に、稲葉さんの時には堅く、時には軽く、時には強くという巧妙な受けが徐々に効いてきて、徐々に差が縮まっていく。
                 
 第6図は▲2五桂と金を取ったところ。ここでは先手の包囲網がややほぐれた感がある。ここでの第一感は△3七銀。敵飛車を攻めながら自玉の上部を厚くする味の良い手。
 解説の橋本七段は「これでいいとはいえないけれど、こう指すしか」と解説していた。そこへ飛んできたのは△8六桂!
 自玉に少し猶予ができた今、先手玉を危険な状態にしておく。先手が後手玉を攻めれば、逃げながら4四の桂馬を取り、先手玉がほぼ詰めろになるという仕組み。変な寄せは許さないという強い手だ。
 以下▲3五歩△同玉と進んだところで、「いやあ、天才ですね」と再び絶賛する橋本七段。
 これに対し、▲3七飛。これは小牧さんの力を示した手。後手玉を攻めるのは、飛車より角のほうが良いのだ。そこで、稲葉さんは△4四玉。角を見捨てて、思惑通り桂を手にした。小牧さんは29秒まで読まれて▲4七飛と角を取る。どちらの玉も危険極まりない状態になった。
 橋本七段は「小牧さんが残しているように見える」とのこと。手番は後手の稲葉さんだが、先手玉は詰まない(みたい)。後手玉は詰みそうだ。うまく詰めろ逃れの詰めろか、詰めろにならなくても、攻めながら後手玉の詰めろがはずせればいいのだが、なかなかうまくいかないようだ。(もしかしたら、深く研究すれば後手が勝ちなのかも知れないが、秒読みでは後手が勝ちにくそう)

 ▲4七飛以下、△7八桂成▲同玉△8七銀▲6九玉△6七銀▲5六桂△同銀成▲同歩△3五桂▲1七角△2四銀▲3六銀△4六金▲同飛△同歩▲3五銀……際どいながらも、先手が勝ちそうな形勢。しかし、この後、小牧さんがやや間違えて、詰むかどうかわからなくなる。
                 
 最後の山場の第7図。以下△7四玉▲6三銀投了。最後は持ち駒、2八の飛、7一のと金がすべてが関係してぴったり詰んでしまう。
 しかし、第7図で△6四同玉だったら、後手玉は詰まない。△6四同玉に▲7三銀なら△7五玉で大丈夫だった。
 最後の最後で、大きなミスをしてしまった稲葉さん、無念。それにしても壮絶な将棋だった。
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王位戦第7局 羽生名人(棋聖・王座・王将)×深浦王位

2008-10-03 00:32:23 | 将棋
 あまり触れたくない話題ですが……

 2年連続敗れてしまい、羽生名人にとって深浦王位は最も警戒すべき相手という評価が確立されてしまった。
 傍目、しかも、棋力が遠く及ばない私の眼からなのであてにはならないが、読み筋が合わないのだろう。深浦王位にとっては、本筋として考える読み筋にズレは感じていると思うが、羽生名人の読みそうな筋はある程度推測できているのだろう。何も深浦王位に限ったことではなく、すべての棋士がある程度羽生名人の指し手は予想できているはずだ。なぜなら、頂点にいる羽生名人の将棋は、すべての棋士から注目され研究されているから。
 もちろん、これは今に始まったことではないが、以前はそれでも理解できない部分が多く、いわゆる「羽生マジック」が炸裂することが多かった。
さすがに最近は、今までの蓄積で、羽生名人の思考(指し手)が予測できるようになってきている。
 そんな状況の中でも、7割3分近い勝率をあげ続け、王位奪取はならなかったものの、七冠に近づいてきた羽生名人の強さは計り知れない。

 それはさておき、羽生名人は深浦王位に苦手意識を持っていると感じられる。それは時間の使い方に現われている。
 対深浦王位においては、羽生名人の消費時間が常に先行している感じがする。ただ、2日制のタイトル戦の1日目において、また、1日制の午後3時ごろまでは、羽生名人の消費時間が多いことはそう珍しいことではない。それが、勝負処では複雑な局面に誘導し、読みの迷走に落とし入れ、羽生ワールドにもがいているうちに、消費時間は逆転し、結局勝利を手にするのは羽生名人というパターンが多い。
 ところが、深浦戦においては、羽生名人の方が、読みの軌道修正を余儀なくされるシーンが多いように感じられる。そのせいで、最終盤で時間に追われ、ゴール前で並びかけても、最後の足に伸びがなく、差し切れずに終わってしまうパターンが多い。
 また、苦手意識のせいか、序盤で迷いが出て、時間、形勢ともに損じてしまうことも多いようだ。第7局の羽生名人が悔やんだ封じ手前の▲7九玉にチグハグさを感じる。「何気なく引いてしまった」という感想もあるように、考慮時間10分。これは、今までと同じ轍を踏まないように意識した故ではないだろうか。
 そして、そのあとの封じ手に105分の長考。これは、軌道修正のため読みと、2日目に味を残しておくためと考えられるが、結果的に、ここでの時間の消費が大きかった。
 勝負に固執するのなら、封じ手30分ぐらい前で着手し、手を渡すという方が、戦略的には得なような気がする。

 さて、もちろん、羽生名人が苦しむ原因は、読み筋が合わないとか、羽生名人の苦手意識とかだけではない。
 羽生名人は、テーマを持って将棋を指すということもあるかもしれないが、多分、「厳密に言えば疑問手」となる手を指すことが割と多い。深浦王位は、①それを逃さず「疑問手」の烙印を押すのがうまい。
 それから、②読みの踏み込みが良い。非常に危険に感じる指し手や、普通の棋士が初めから除外するような筋を、深く読みを入れて指してくる。羽生名人にとっては、届かないと思っていたパンチが伸びてきたり、見えない角度からパンチが跳んでくると感じることが多いのではないか。
 さらに、③終盤になっても、足が衰えない。④間違えても、崩れずに立て直してくる。
 深浦王位は強いと思う。もっと勝っても良いと思う。今の成績は実に不思議だ。他の棋士とのタイトル戦を見てみたい。(棋王戦が決勝トーナメントに残っている。現棋王は佐藤棋王)
 あとは、1敗してしまったが王将リーグ戦も挑戦の可能性がある。こちらはタイトル保持者が羽生名人(四冠)なので、ちょっと怖い気もするが、ぜひとも、挑戦者になっていただき、4-0で退けて、「天敵深浦」説を払拭したいところだ。(羽生×深浦戦は、日本シリーズで対局する。また、棋王戦でお互い2つ勝てば、本戦の準決勝で当たる)

 さて、肝心な第7局の内容だが、先述した▲7九玉が安易だったようで(▲2四歩が正着)、その後は深浦王位が少しずつよかったようだ。
 リアルタイムでは、駒得が大きそうに見えたので、羽生名人良しと見ていたが、▲5二歩に△4二玉とかわされて、後手玉にうまく迫る手が見えず、後手からは△9八銀が厳しく、羽生名人が苦しいのではないかという気がしていた。
 それでも、▲2三桂不成など怪しさ抜群な手で迫り、▲8五桂と跳ねた辺りでは、「おお!逆転か」と思われたが、深浦王位の死角パンチ(△5七と~△7八飛)が跳んできて、羽生名人の追撃も、正確な受けでかわしてしまった。

 ただ、△2三桂不成は本当は有効打だったのか?その後の深浦王位の応手は最善だったのか?▲8五桂では▲6五桂の方がよかったそうだが、それならばどうだったのか? 
 このあたりの疑問を、『囲碁将棋ジャーナル』で解明してくれることを期待していた。
 解説は森下九段。人間的には好きな棋士だが、嫌な予感がした。
 序盤の解りやすいところは、分かりやすく丁寧に解説していました。
 封じ手前の▲7九玉を「一旦、と金が近いですから(当然の手)」と評価。聞き手の笠井さんの「羽生名人はここで(5五歩と)歩を突くべきだったとおっしゃっていましたが」という突込みには、「あっ、そうなんですか。3五に王手飛車もありますから、引くのは仕方ないかと」解説。えっ?▲7九玉と引いたから苦しくなったんじゃないの?だから、このあたりで工夫する必要があったのでは?
 △9九銀不成のあたりで、「この辺は難しくて(解説する)時間がほしいところですが、終盤がすごく面白いので、ちょっと(解説を)飛ばして(指し手だけ)進めます」と、ほとんど指し手だけ並べるだけ。
 「▲2三桂不成にはびっくりしました。成りなら普通ですが、成らずには驚きました。で、まあ、△5二金と…」、で、▲2三桂不成は好手なの?どうなの?
 この後も、終盤が面白いからと言って、「怖いところ」という感覚的な言葉や、「この辺はなんとも言えません」って、おい、解説しろよ!
 「▲8五桂では、▲6五桂の方がよかったらしいんですけど、▲8五桂は羽生さんならではの手です」、で、▲6五桂だったらどうなるの?
 あとは、深浦王位のと金捨てからの寄せをほめたたえ、指し手を並べただけ。結局、後半は足早に指し手をなぞっただけでした。
 序盤を丁寧に解説しすぎたためなのか、難解な局面の解説を避けたのか、解釈が分かれるところですが、非常に不満の残る解説でした。
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いよいよ10月

2008-10-02 00:25:23 | 気象
  「いよいよ」と言っても、待ちわびていたわけではありません。「ああ、10月になっちゃった」という感じです。ウインタースポーツ好きの方には申し訳ありませんが、寒いのが苦手です。雪が嫌いです。

 9月の間は、気分的にも陽気的にも夏の余韻が残っていますが、10月の声を聞くと夏が遠い過去になってしまった気がします。10月になったからと言って、意図的に南風が北風に変わるとか、もみじが色づき始めるということはないのですが、衣替えで街の色合いも黒っぽくなるせいもあるのでしょう。
 ここ3,4日で、Tシャツから長袖プラスもう一枚必要かというくらい気温が一気に下がりました。ススキの穂が開き始め、セイタカアワダチソウの黄色も少しずつ濃くなくなり、目立ち始めました。にが沈むのも夏至の頃より1時間半ほど早くなりました。

 さて、将棋は「いよいよ」竜王戦ですね。楽しみです。
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