漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

ワールド・オブ・ライズ(映画)アメリカの真実を露わにした?

2008-12-23 | 映画
訳せば「うその世界」でしょうか。

実は観終わってすぐは、「ふ~ん」「よくわからん」というのが実感でした。
なにせ世相に疎く、中東情勢の詳しいところが無知な私・・・

場面展開の速いストーリーの中で、お説教がましい説明はほとんどないけれど、後でじわっと考えさせられました。
そこが監督リドリー・スコットのうまいところでしょう。

ブッシュ大統領がイランイラク戦争を振り返って
「情報が間違っていたのは残念だ」とか述べたのをちらっと思い出してしまいました。


ロジャー・フェリス(レオナルド・ディカプリオ)は中東各国の危ない橋を渡り歩いているCIAのスパイ。
そして保護された電話回線の向こうからCIAのベテラン局員エド・ホフマン(ラッセル・クロウ)が指示を送る。

エドはアメリカにいて娘の送り迎えやらなにやらをしながら、送られてくる情報だけで判断して電話で現地に指示を飛ばす。
彼のやり方は、冷徹、傲慢。情報だけがすべてだ。
テロ集団をつぶすために手段を選ばない。

だけど現場はそう簡単にはいかない。
(このあたりは、まるで「踊る大捜査線」のようですが)

残酷な死をいくつも目にしているロジャー。そして現地の人々の信頼を重んじる熱い気持ちも身にしみている。
中東のそんな現実と気持ちが情報としてアメリカには伝わらない

二人の間に少しずつ溝が生じてくるのがストーリーの流れとともに見てとれる。

最後に、「中東が好きなんだ」と言ってその土地に残り一般市民として生活するロジャーの姿が心に残った。


★★★★ 後でよく考えるとアメリカの真実を露わにした作品だと思いました。

監督・脚本 リドリー・スコット
出演
レオナルド・ディカプリオ / ラッセル・クロウ / カリス・ファン・ハウテン / ヴィンス・コロシモ / マーク・ストロング / オスカー・アイザック / マイケル・ガストン


追伸
なんと、あの映画「タイタニック」のコンビ、レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが復活します。監督はサム・メンデスで。
レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」1/24公開
夫婦役です。こりゃ見なくちゃ
それと、
ベンジャミン・バトン 数奇な人生」2/7公開は
ブラッド・ピット 、 ケイト・ブランシェット で。

単館映画のすぐれものも大好きだけど、やっぱりハリウッドが頑張ってくれるとわくわくします。