漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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小川糸「食堂かたつむり」覚書・食べることの大切さ

2010-04-28 | 
体調不良を訴えてこられる方に話を伺っていると、
食べることに関心がない状況に出くわすことが多くなったような気がする。

食べられないとか、食べたくないとか、
メニューはテキトーとか、とりあえず食べられればいいとか、
ちょっと買ってきたものですますとか、思いついたときに食べるとか・・・

そして
「本当は何を食べたら一番いいんですか?」と質問される。
「旬のものを食べてください」というと
「それだけですか」と不満そうな顔。

実は、その季節を元気に過ごすための作用をもったものが、
旬を迎えおいしさを増すように自然は出来ている。
(こまごま調べると不思議とそうなっている)

そして動物は、その命をささげて人間に食べられている。

食物連鎖の一応頂点にたつと言われる人間は、
それらをもっと知って粛々といただくべきだと思うのです。
そしてそれを自分のエネルギーとして元気に楽しく過ごさなければ、
命をささげてくれた者たちに対して申し訳が立たないくらいのことなのです。

pochikoさんのブログを読んで興味をもった一冊です

そんな食べることをしっかり再認識させられた本が「食堂かたつむり」
命をいただいて、大事に調理し、食べて体と心の糧とする大切な行為に
涙がとまらないほど感動しました。

そして無駄にすることなく命をおいしくいただくためには、
料理の知恵と愛情も欠かせないみたい。
たんたんと書かれているのに、すごいなあと思える本。
どんな学術本よりも説得力があるかも。