漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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秋に入って胃腸不調は夏バテ?

2010-09-15 | 漢方的話題
昨日あたりからすっかり涼しくなり、
冬までずっと続くんじゃないかと思われたあの連日の猛暑が
うそのように記憶の遠くに過ぎ去ってしまった・・・
昨日まで着ていた夏服がいっきに色あせて見える。
急な帳尻合わせに、気持ちも体もついていかない。

と、今週の薬局では、
お腹の具合がよくない、お腹がシクシク痛い、体がだるくて動けない、
ぜんぜん食欲がない、おまけに微熱が続くなどの症状の方々が続きました。

実は、急な温度変化も体にとってはストレスとなり体力を消耗するのですが、
今年は長く猛暑が続き、その間冷たいものを食べ続けていて、
胃腸は思いのほか疲れきっているようです。

これも一種の夏バテでしょう。
(夏疲れといったほうがいいかも)

温かい煮物などをよく噛んで食べ、胃腸の働きを高めましょう。
秋の夜長は静かに過ごし、睡眠時間を十分とってください。

考えられる漢方処方:人参湯、勝湿顆粒、桂枝加芍薬湯、補中益気湯などでしょうか。


ヤマボウシの実がすっかり色づいていた。
ハナミズキもヤマボウシの仲間ですが、いずれも東北あたりまでが適地で
映画『ハナミズキ』の舞台は道東のようでしたが、
あそこは札幌よりずっと寒さが厳しい土地。
物語のテーマとなる植物がそもそもそこに育ちそうにないっていうのは、
どうもいただけないと思ったのは私だけでしょうか。それとも温暖化?

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