漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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蒲黄(ホオウ)と因幡の白ウサギ

2014-08-09 | 薬草・生薬
ガマ(蒲)の穂といえば「因幡の白兎」の神話。
ワニに毛皮をはがされてしまったウサギが泣いていると、先に来た大勢の神々が「海水を浴びて風に当たって寝ていろ」と言うのでそのとおりしたところ、ウサギの体は傷だらけになってしまいました。
泣き悲しむウサギを見て大国主命は「今すぐあの川口に行って真水で体を洗って、その川口に生えている蒲黄(がま)の花粉を敷き散らしてその上に寝転べば、お前の体はきっと治るだろう」と教え、そのとおりにしたウサギの体は元通りになりました。因幡の白兎神話

ガマの穂の花粉は、生薬「蒲黄(ホオウ)」として止血作用つまり炎症を改善する作用があり外用に使われるそうです。
それにしても大勢の神々(八十神)はいたずらですね。日本の神話らしいです。


そしてこの茶色い穂はしばらくすると綿のようになる(蒲の穂綿)。
昔は穂綿を布団綿に利用したそうで、布団を蒲団と書いたりしますね。

「因幡の白兎」の神話でも「この穂綿にくるまって元通りのフワフワの白兎に戻った」という話もあるようです。

ついでに、蒲鉾(カマボコ)、蒲焼(カバヤキ)はチクワの形が蒲穂に似ているからだそうで、かば焼きも昔は筒状に巻いて焼いたのだそう。


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