Ⅰ、Ⅱ、Ⅲとやっと読み終えた「三体」
洪水のように知識が渦巻く劉さんの脳内で溺れそうになりながらも楽しく遊んだって感じです。
SFとはspace fantasy、宇宙の幻想。
劉さんは誰も見たことがないことをどんどん描き、私の空想できる範囲をはるかに乗り越えて物語は展開します。
三体Ⅰで、どうにもこうにも頭の中がごちゃごちゃになります。
三体Ⅱに入ると、彼の中に中国5千年の歴史があることを感じました。侵略の戦いに耐え続けてきた大陸的強さでしょうか。宇宙とはいえ安易に隣人と仲良くしようなんて甘いのです。
そしてⅢ、感動的な宇宙の姿(二次元に飲み込まれる太陽系)と、地球人の愚かさと、そんな小さな存在でもきっと宇宙の一部なのだということを感じました。
島国日本で暮らす私は、視野が狭くなりがちですが、こうしてSFによって宇宙的視野にさらされると、日々の問題を一歩引いた目線で考えられそう。いやいや島国根性はなかなか治りそうもありませんけどね。
あれだけくじけそうになりながら苦労して読んだのに、今は「三体」ロスです。