物語の主人公は縄文人の男と弥生人の女。
こう表現すると、今の自分たちと関係のない存在に思ってしまいますが、
登場する人々にはすべて、名前があり、血縁があり、性格があり、社会的な役割があり
知恵があり、熱い感情があって、2700年前の彼らの日々の出来事が
とてもリアルに感じられ、心揺さぶられました。
今との違いは、その時代の日本には、アスファルトの道なんてない、橋もない、
鬱蒼とした植物に覆われ、草木の香りで満ち、鹿や熊や猿や諸々の動物が行きかっているということ
身の危険も多く、生き延びるのも容易でない中での、
自然を熟知した生活の仕方、たくましさ、そしてを離れ道なき道を行くさまは一世一代の冒険家
狩りをする場面で、
動物が最後の一瞬「お前に食われるために生きてきたのか」という表情をする
という表現に、人間以外の生き物にも濃厚な生きざまがあることを思い知らされる。
狩猟民族の方が残酷だと思っていたけど、稲作文化の方が土地と人手の必要から
他地域に争いをしかけるようになったという皮肉も知る。
この人たちがいて私たちがいるということを実感する作品。
荻原 浩 1956年 埼玉県出身
こう表現すると、今の自分たちと関係のない存在に思ってしまいますが、
登場する人々にはすべて、名前があり、血縁があり、性格があり、社会的な役割があり
知恵があり、熱い感情があって、2700年前の彼らの日々の出来事が
とてもリアルに感じられ、心揺さぶられました。
今との違いは、その時代の日本には、アスファルトの道なんてない、橋もない、
鬱蒼とした植物に覆われ、草木の香りで満ち、鹿や熊や猿や諸々の動物が行きかっているということ
身の危険も多く、生き延びるのも容易でない中での、
自然を熟知した生活の仕方、たくましさ、そしてを離れ道なき道を行くさまは一世一代の冒険家
狩りをする場面で、
動物が最後の一瞬「お前に食われるために生きてきたのか」という表情をする
という表現に、人間以外の生き物にも濃厚な生きざまがあることを思い知らされる。
狩猟民族の方が残酷だと思っていたけど、稲作文化の方が土地と人手の必要から
他地域に争いをしかけるようになったという皮肉も知る。
この人たちがいて私たちがいるということを実感する作品。
荻原 浩 1956年 埼玉県出身
面白そうな話ですね。
今から三千年位前・・・
丁度神武天皇の時代でしょうか、
縄文はその前3倍くらいの一万年間、
人間の本質なんて変わりませんヨネ。
しっかり手を繋いでいる男女の人骨。
もう!ロマンチックですよね~。
でもそこには壮絶なお話があって・・・。
読み応えありました。
できればずるして楽に暮らしたいと思う一方、新しい文化に貪欲なのは、
人間の本能だなあと、思いました。
少年と少女の恋が、縄文から弥生への時代のうねりに巻き込まれる・・・
こんな物語で歴史を学んだら、今頃、歴史学者になっていたかも。