漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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ギシギシ:その根は生薬、羊蹄根

2017-07-13 | 薬草・生薬
畑や田圃の連なる散歩道、ギシギシに花がついていた。なんだか懐かしい
なんたって覚えやすい名前で子供のころから知っているけど、
最近なかなか見かけなくなった。

幼いころこれを引っこ抜こうとして、まず引き抜けることがなかったのを覚えている。
根っこが太いのだ。

拡大してみると愛らしい雌蕊が見える


で、調べてみたら、その太い根は羊蹄根(ようていこん)という生薬なのだそう
配合されている漢方はないようだが、
苦・渋・寒/心・肝・大腸
止血薬に分類され、涼血止血、清熱解毒・殺虫療癬、泄熱通便
鼻血や皮膚の出血などや便秘に煎じて飲んだり、皮膚炎に煎じた液をつけたりするとのこと

ちなみに『中薬学』の本の止血薬の中には、ほかに
ニシキソウ、ナズナ、ノアザミ、アレチノアザミ、ワレモコウ、コノテガシワ、シュロ、ムラサキシキブ、ハス、シラン、アカネ、ヒメガマなどなど、なじみ深い植物が載っていてどんどん興味が広がる。

何千年もの昔、漢方家は片っ端から植物を試したのだなあ。頭が下がる思いだ。


これは6月下旬に住宅街で見つけたギシギシ。黄金色が美しい。
種類の異なるギシギシかもしれない。


田圃にはまっすぐにオモダカ(雄花)


日陰の道にヤブカンゾウ。ダイミョウセセリ関東型

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (けん)
2017-07-14 09:25:21
羊蹄根ですか。
俺は初めて見ます。
もちろん名前も初めて知りました。
確か北海道に羊蹄山って山があったと思うけど名前の由来とか関係あるのかな~。
返信する
けんさんへ (やく)
2017-07-14 12:44:43
面白い!
確かに羊蹄山ありますね。気が付きませんでした。
というか、ギシギシの花はいかにも羊の蹄(ひづめ)の形をしていると思うので、
なぜ羊蹄山か?のほうが謎が深いかもデス。
返信する

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