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ばあちゃんの日記

「人」が大好きで、話し好きで、底抜けに大らかだった祖母。



それでいながら几帳面で、なによりも記憶力が凄く、孫、ひ孫の誕生日など記念日
はすべて、誰よりも覚えていた。



その記憶の源がどこにあるのか、不思議だったが今になってわかった。







それは「ばあちゃんの日記」だ。




ずっと日記を付けていたのは知っていたが、改めて読んでみるとその几帳面さが
よくわかる。


まだすべてを把握できていないが、少なくとも札幌に移ってきてからは毎年1冊、
綺麗に整理されていた。



1ページに3日分から4日分、途中からは1ページを縦に二つに分割して小さな
綺麗な文字で。







ほぼ同じ様なパターンで書かれたページが、一日だけ1ページ全てを使って、一杯
に記された日がある。

それは・・・平成17年10月4日

わたしの移植手術の日である。




その文面は、ただただ手術の成功を祈るばかりなのだけれど、それさえもしっかり
と時系列で記され、当日の様子が今更ながら手に取るようにわかる。





人付き合いが良く、趣味が多く、話題に事欠かなかった祖母の日記、日々話題は
変わって多種多様なのに、17年8月から翌年まで一年間はわたしの闘病の様子
で埋め尽くされている。

どれだけ心配を掛けていたのか。







昨日、一昨日の通夜、葬儀には200人近くの方が来て下さった。

100歳の祖母の葬儀にこれだけの人数。




日々の人々との触れ合いの大切さが身に染みる。





自分にとっても、残り少ない人生をいかに過ごすか、ばあちゃんが教えてくれた
様な気がする。
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