アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

寄り添う

2014年03月12日 | ドラミング
昨日。
あの東北大震災と福島原発事故から3年。様々な追悼の行事が行われたが~

中でも胸をうたれたのは、「NEWS23」が伝えた岩手県山田町のある漁師の苦しみ。

この方は、津波から漁船を守るべく、家族に「お前らは自宅にいろ」と声をかけて沖に出たという。



そして帰ってみると、自宅は流され、両親、奥さんと子供二人の家族5人が津波にのまれ行方不明となっていたという。

間もなく、両親の遺体とは対面したが、未だ奥さんと子供二人(の遺体)は帰って来ていない。彼は、「自宅に居ろ!と言った俺が家族を殺したのかも知れない」と述懐する。

こういう辛い経験をお持ちの方が、被災地には大勢おられるという現実を、私たちは真摯に受け止めなければならないと思った。

勿論、それで何ができるということでもないのだが、被災者の心に寄り添うことは、自らの生き方を正す(質す)ことにつながるのではないかと思った。

ご参考:山田町を襲う津波の映像。第1波は波高が4mで、防潮堤で阻止できたことから、かなりの人たちが自宅に戻ったという。そして10分後、10mを越す大津波が防潮堤を軽々と越えて市街地を襲い、すべてを押し流したという。動画は、Youtubeからお借りします。
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静かな藤沢周平の世界~映画「山桜」

2014年03月12日 | ギャラリー
TSUTAYA の宅配サービスで、篠原哲雄監督の「山桜」をみた。



物語~二度の不幸な結婚を経験した野江は、叔母の墓参りの帰途、咲き誇る山桜に思わず手を伸ばすが、枝は思いのほか高く届かない。そんな中、「手折ってしんぜよう」との声がかかる・・・。

 監督:篠原哲雄
 主演:田中麗奈、東山紀之
 公開:08年5月



原作が藤沢周平の秀作「山桜」(短編)で、物語の筋なり、描き出された藤沢周平の世界はよく知っているのだが、それが映像世界ではどう表現されるのかに興味があった。

一方、「たそがれ清兵衛」や「武士の一分」など、同じ藤沢作品を撮った山田洋次監督のそれとどう異なるかもみてみたかった。

山田監督の作品が、原作を大きくふくらませ、また、あれこれ娯楽要素も取り入れた観客サービス満点であるのに比べ、篠原作品は、小説の筋に沿って淡々と進み、しっとりとした藤沢周平の世界を再現している点で好感をもった。写真は、同映画のHPから借用しました。

蛇足:「山桜」への思い 遠藤展子(藤沢氏長女)
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