天空☆faya-y的毎天☆

~faye-yの日常~ 天空疊著層層的思念。

漢字という文字の深さ

2014-09-15 21:27:52 | 趣味
漢字の奥深さを改めて知ったという体験。

香港でのコンサート中に広東語での朗読劇がありました。
朗読は林嘉欣(カリーナ・ラム)、スクリーンに繁体字でその内容が映し出されてました。

私は広東語はからきしダメ。
北京語(普通語)もヒアリングはそれなりにダメ。
でも、歌の歌詞を覚えたくてノートに歌詞を書き写して訳したり覚えたりしていり、日本公開されていない香港や台湾の映画を繁体字字幕で見ていたりしていたので、文字を読むことは多少はできるのです。

ここで解説。中国大陸(いわゆる中華人民共和国)では、文化大革命の際に識字率を上げるためもあり古来から使っていた漢字を簡単にした簡体字を使っています。一方、台湾、香港では日本で言うところの旧字体を今でも使用しています。

さて、本編に戻ります。
朗読劇中、漢字はイマジネーションを伴う言語記号ということを体感した文字がありました。

それは、「髒」という漢字。
朗読劇は性的虐待を受け続けている少女の話かもしれない。
その前のセリフや感情表現から私は徐々に痛みを感じ始めていました。

そして、スクリーンに映し出された

我很髒

漢字は知らない、でも、直感で、感覚的に、その深い痛みを感じ取りました。
息苦しい、心の痛みが体を蝕む。

意味を調べたのは帰国後。 「汚い、汚れた」 その他、梅毒の俗語にも使われる漢字。 骨、葬というそれぞれの単語を知っているからこそ、だけど一瞬にして感覚を共有できることにまぎれもなく、私は漢字の国の人間なんだと思いました。
漢字を考えた中国文化は間違いなく偉大。
でも、識字率を上げるための簡体字では、この字がこうなります。



これだと私が受けた衝撃は共有できませんでした。できないのです。

この旅では、自分の語学力(英語も北京語も)のなさと退化にがっくりもしましたが、肌で感じることも多く、非常に刺激になりました。
コメント (2)
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