出張先のホテルで手にした新聞の一面には、ベッカムに食って掛かる大久保の姿がありました。「おお、相変わらずやってるなあ」と思いながらページをめくった次の瞬間、その片隅の小さな記事に愕然としました。
横浜Fマリノスは24日、浦和レッズからMF山瀬功治(23)を獲得したと発表した。
2004年の浦和レッズは、Jリーグセカンドステージで優勝したもののチャンピオンシップに敗れて年間2位、ナビスコ杯準優勝、天皇杯ベスト4、という成績でした。全ての大会でコンスタントに結果を残しているのは、やはり強くなった証拠です。しかしひとつもタイトルを取れなかった、というのもまた事実です。あと一歩、何かが足りなかったということでしょう。そんなシーズンを振り返った時、サポーターの間でため息と共に聞かれた言葉があります。「ああ、山瀬がいれば…」。
天才小野伸二がチームを去ってから、レッズは司令塔不在に悩まされていました。スピードならどこにも負けないFW陣がそろいながら、そのFW陣へのパスが出ない。これでは宝の持ち腐れです。そんな中、待望の司令塔として迎えられたのが、当時コンサドーレ札幌に在籍していた山瀬でした。インタビューに答える彼は、いつも淡々としていて物静かな印象を与えます。自己主張しすぎないところに好感が持てます。ところがひとたびピッチに立てばその強さと速さは抜群で、時にFWを追い越してゴールに向かって行きます。その突破力は、トップ下というポジションでありながら「パサー」というよりは「アタッカー」という言葉がピッタリです。「プレーが全て」とばかりに試合できっちり結果を出すその姿は、プロのサッカー選手としてばかりでなく、人としても立派な姿勢を貫いているなあ、と感心させられます。
「外的な問題は何もない」というコメントが伝えられていますが、おそらくメディアで報道されない部分もあるはずです。いつも多くを語らない彼の中に秘められたものを、私達は知ることができませんが、サッカー選手としての彼の決断は何となく理解することができます。チーム内での自分の存在意義というものは、例えアマチュアの草サッカー選手だって結構考えてしまうものです。自分はこのチームに必要なのか? そしてそれは何もサッカー選手に限ったことではないのかもしれません。
個人的に大好きな選手だっただけに、今回の移籍は本当にショックでした。でもトリコロールの背番号10を見ると「ムカッ!」とするし、ましてや「新天地でがんばってほしい」なんて死んでも思いません。なぜなら私はレッズサポーターだからです。今からマリノス戦が楽しみだぜえ。つぶれるまでブーイングしてやるぜえ。てめえレッズサポをなめるんじゃねえぞ。
でも、マリノスサポーターには、彼の気持ちを受け止めてほしいと思います。
横浜Fマリノスは24日、浦和レッズからMF山瀬功治(23)を獲得したと発表した。
2004年の浦和レッズは、Jリーグセカンドステージで優勝したもののチャンピオンシップに敗れて年間2位、ナビスコ杯準優勝、天皇杯ベスト4、という成績でした。全ての大会でコンスタントに結果を残しているのは、やはり強くなった証拠です。しかしひとつもタイトルを取れなかった、というのもまた事実です。あと一歩、何かが足りなかったということでしょう。そんなシーズンを振り返った時、サポーターの間でため息と共に聞かれた言葉があります。「ああ、山瀬がいれば…」。
天才小野伸二がチームを去ってから、レッズは司令塔不在に悩まされていました。スピードならどこにも負けないFW陣がそろいながら、そのFW陣へのパスが出ない。これでは宝の持ち腐れです。そんな中、待望の司令塔として迎えられたのが、当時コンサドーレ札幌に在籍していた山瀬でした。インタビューに答える彼は、いつも淡々としていて物静かな印象を与えます。自己主張しすぎないところに好感が持てます。ところがひとたびピッチに立てばその強さと速さは抜群で、時にFWを追い越してゴールに向かって行きます。その突破力は、トップ下というポジションでありながら「パサー」というよりは「アタッカー」という言葉がピッタリです。「プレーが全て」とばかりに試合できっちり結果を出すその姿は、プロのサッカー選手としてばかりでなく、人としても立派な姿勢を貫いているなあ、と感心させられます。
「外的な問題は何もない」というコメントが伝えられていますが、おそらくメディアで報道されない部分もあるはずです。いつも多くを語らない彼の中に秘められたものを、私達は知ることができませんが、サッカー選手としての彼の決断は何となく理解することができます。チーム内での自分の存在意義というものは、例えアマチュアの草サッカー選手だって結構考えてしまうものです。自分はこのチームに必要なのか? そしてそれは何もサッカー選手に限ったことではないのかもしれません。
個人的に大好きな選手だっただけに、今回の移籍は本当にショックでした。でもトリコロールの背番号10を見ると「ムカッ!」とするし、ましてや「新天地でがんばってほしい」なんて死んでも思いません。なぜなら私はレッズサポーターだからです。今からマリノス戦が楽しみだぜえ。つぶれるまでブーイングしてやるぜえ。てめえレッズサポをなめるんじゃねえぞ。
でも、マリノスサポーターには、彼の気持ちを受け止めてほしいと思います。