あまりにも大きいサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、
それより古い時代の洗礼堂。
そして このジョットの鐘楼・・・ドゥオーモ広場には誰をも驚かせる
建築物があります。
その美しさを遠くから眺め、さらに近づいていくほどに
なぜか 人は高いところを見つめがちになります。
写真を撮る人なら 建物のてっぺんが切れないようにもします。
ですから、上の六角形の浮き彫りに気づく人は少ないのではないでしょうか。
これらの浮き彫りは、かなり低い位置にあるため、(それでも見上げますが)
写真に写ることがあまりありません。
私も今までの写真の中にみつけられませんでした。
ひとつひとつは こんな感じです。
これは金工術を表しています。
もうひとつ上の写真は 左から
天文学、建造術、医学、乗馬術,機械術。
こんな風な連作が鐘楼の周りにはめこまれているわけです。
残念ながら これらはレプリカ。
本物はドゥオーモ博物館にあります。
ですが、この本物を、2005年京都で開催された「フィレンツェ展」で見ました。
この「フィレンツェ展」は、とても印象深いものでした。
と、いうのは 美術作品としてだけの展示だけではなく、
フィレンツェの人々が作ってきた「労働の文化」の誇りを見ることが
できたからです。
この六角形の浮き彫りが 鐘楼にあることも、はじめて知りました。
今度行ったら見てこよう!と思い 探してみると 本当にずらっと
並んでいるんですよね。
いろんな学問と術が織り成した結果、
フィレンツェ文化の花が咲いたのでしょう。
分厚い図録をもう一度読み返したのですが、
オルサンミケーレとこのジョットの鐘楼が、フィレンツェの文化を
象徴する歴史的建造物である、との見解でした。
なるほど。
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