Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

「苦役列車」で芥川賞をとった小説家、西村賢太氏にはまってます。

2013年07月27日 | 日記

 平成25年7月27日

 私のブログは、最近映画や読書本ネタでお茶を濁している感があります。と言うのも私の過ごす日々は、ご臨終後の心電図みたいに波風の立たない平々凡々な年金暮らしなので、実生活のネタが極めて乏しいという現実があり、その点をご理解ください。

 今回も読書本ネタで一筆啓上、今、西村賢太という小説家にはまってます。彼は2年前に「苦役列車」という小説で芥川賞を受賞し、最近はテレビにもよく顔を出してるからご存じの方も多いと思います。彼の著作は殆どが自叙伝的な私小説で、登場する「北町貫多」なる主人公も西村氏自身がモデルのようです。これが又どうしょうも無い下劣な人物で、「粗暴」「傲慢」{卑屈}「瞬間湯沸かし器的超短気」「身勝手」「小心者」「見栄っ張り」「浪費癖」「僻み癖」「怠けもの」「ズルい」「助べえ」「不潔」「不摂生」「汗かき」「酒乱」「恥知らず」エト・セトラと、まあ欠点の総合商社みたいな性格の持ち主です。その詳細は「苦役列車」を始めとする彼の作品でシツコイ程に描かれており、知性と気品に溢れる方がその本を眼にしたら、思わず焚火に投げ込んでしまうでしょう。そんな彼の作品に何故惹かれるのか、一つは己の醜悪を全て曝け出す潔さが心地よく感ずる事、更に私が小心でコンプレックスの影に怯え何事にも自信を持てぬ性格ゆえ、主人公の歪んだ性格と重ねるものがあり、「俺はここまで酷くない。」と低次元の優越感に癒されるからでしょう。とは言え現実の西村氏は、芥川賞をとる知性があって有名人でお金持ち何だけど、アチコチでイザコザを起しているという噂を聞き、いずれ干されてしまうのではと案じている。と言って彼が普通の知識人に変身してもガッカリさせられる。西村先生には文壇界一下品な星として、永久不滅に毒を吐き続けて欲しいものだと隠れファンの私は願っています。

 

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