Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

小説「死都 日本」を読んで、日本の滅亡を思う。

2013年07月08日 | 読書

 平成25年7月8日

 先日図書館で「死都 日本」という小説を借りて読んだのですが、内容の凄まじさに圧倒されました。この本は火山噴火というのをテーマにしているのですが、我々日本人は、大災害と言えば阪神淡路大震災や東北大震災の体験から地震を真っ先に思い浮かべるが、この本で描かれた「大噴火」のスケールと比べれば、2年前の東北大震災ですら巨象の前のアリンコ程度です。何しろ九州の南半分が火砕流に襲われ、死者は何百万人、国内のその他の地域も厚い火山灰に埋まり、日本は破滅の道を辿るという壮大な大災害なのです。そして何より怖いのは、これが奇想天外な架空話では無く日本列島で数万年に一度の確率で現実に起こる自然現象であるという事です。本の作者石黒耀氏は、これがデビュー作だそうですが、凄い力作だと思いました。

 ストーリーを概略すると、西暦20××年、突然、九州の霧島火山が破局的大噴火を起し、アッと言う間に鹿児島市や宮崎市を始めとする九州の南半分は火砕流の下に襲われ、何百万人もの人々がポンペイ遺跡のように火山灰土の下に埋まり死んでいくのです。その他の日本列島も、殆どが膨大に降り注ぐ火山灰土に埋まり、国内のあらゆる産業は絶え、日本は滅亡の道を突き進むのです。それどころか火山灰は全地球を覆い、世界は今後数年間、農産物の大凶作と経済破綻による大不況に直面するのです。こんな中、主人公の地震学者は友人の新聞記者と共に奇跡的脱出で火砕流から逃れて自衛隊のヘリに助けられ、緊急対策本部が置かれた東京へ向かいます。時の首相は日本を滅亡から救おうと、あらゆる対策を講じますが状況は悪化するばかり、果たして日本は滅んでしまうのでしょうか。その結末は、本書を実際に読んで確認してもらえればと思います。

 現実に起こる日本滅亡の確率は、本書で示された「破局的大噴火」よりも「想定外事故による柏崎原発の終末的原発事故」の方が千倍は高かろうと、これは私の個人的予測です。

参考HP= http://kazan-net.jp/shitoWWW/aboutshito.html

 

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