11月26日(火)
先日放送されたNHKスペシャル「認知症800万人時代」は衝撃的な内容だった。現在国内で800万人者人が認知症を患っているという。日本人の15人に1人が認知症という重い事実に愕然とする。我が町の行政マイクが毎日のように高齢者の行方不明を放送しているのも無理はないと納得させられた。
中でも深刻なのは一人暮らしで認知症を患う高齢者の急増だ。意志の疎通ができないから行政のサポートを頑なに拒否する。しかし自活出来ないから一人では生きていけない。放送の中で、老いた女性が介護を勧める担当者に怒りを露わにしてゴミ屋敷の部屋で痩せ衰えていく。
又、夫婦であっても連れ合いが認知症になると孤立化してしまうという。放送で紹介された老夫婦の場合、奥さんが認知症になり夫が介護するのだが、妻は夫以外の支援を拒絶するので夫は妻から解放される事がない。終わりの無い介護に老いた夫の苦悩が痛ましく見える。
認知症は70歳を過ぎると急激にその比率を増すという。60歳台半ばの私も他人事ではなく差し迫る問題だ。だからと言って予防する手立てもない。極端な本音を言えば自分が認知症になったら、速やかに安楽死させてもらえればありがたいけれど、現実そうもいかないだろう。残される日々に感謝して淡々と生きていくしかないという事か。