８月６日（水）
噂には聞いていたけれど、今回剣岳に登ってみてその混雑ぶりには驚いた。前回のブログでも書いたけど、別山尾根のカニの横這いで４０分以上も待たされる何て思ってもみなかった。
短気で待たされる事が嫌い（美味い名物ラーメン店で順番待ちするなら、すぐ食える不味いラーメン店の方が断然いい。）な私は、静かな自然を求めて山に来たのに何で渋滞なんだよと、その不条理さに苛立ちを抑えかねた。
渋滞の主因は、芋づる式にザイルに繋がれて登るガイド登山ではないかと私は思う。昔はこういう登山形態は無かったから自力で登れる人しか剣にはやってこなかった。
ところが今や商業登山の興盛で、金さへ払えば剣に立てると安易に登る人が増えたのではないか。その中の岩場に慣れぬ一部の人が難所で立ち往生し、血管を塞いで脳や心筋梗塞を起こす血栓のように登山者の流れを遮断してしまうのだ。
事実私が剣を降った時も前と後ろはガイド登山の人達だった。そのガイドも「ロープ持っちゃ駄目だよ。何回言ってんだよ。」等とお客に対する言葉づかいではなく、その横柄さに金を払って叱られてる人が逆に気の毒になってしまった。
多くの人が山に親しむ上で商業登山は決して悪い事とは思わないけれど、剣岳のような危険を伴うコースについては、繁忙期を避ける等の自主規制が必要な時期にきているのではないか。実際に迷惑を被る人もいる事だし遭難の誘因にもなりかねない。
渋滞で待たされ憮然とする登山者達
