Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

映画「エヴェレスト神々の山嶺」を観てきた。

2016年03月14日 | 映画・コンサート

 3月14日(月)

 これは夢枕獏さんの小説「神々の山嶺」を原作にした映画で、この本はベストセラーになっており私も面白くて一気に読み通した。ただ超長編なので2時間の映画に収めるのは困難ではと思ったが、やはり映画のストーリーは原作とは随分異なっていた。

 物語りの主人公、羽生(阿部寛)は卓越した孤高の登山家で、世間に背を向けネパールの地で当時登攀不可能と言われたエヴェレスト南西壁単独登頂を狙う。野心的な山岳カメラマン(岡田准一)が、そんな羽生に関心を抱き彼の後を追う・・・

 エヴェレストを舞台にしたこの映画は、角川映画の40周年記念作品と言う事で熱意のこもった力作のように見受けられる。主演の阿部寛さんや岡田准一さんも熱演して迫真の演技であった。エヴェレストを中心とするヒマラヤの映像も素晴らしく、これだけで一見の価値がある。

 ただストーリーがあまりにも雑、羽生のパートナーが遭難死した現場が北アルプス屏風岩となっているけど、あれはどう見ても同じ北アルプスにある錫杖岳の岩場だ。又エヴェレストで遭難死した羽生が遺した手帳の文字があまりに整然としている。酷寒の中、厚い手袋であんな字が書けるはずなかろうが。その他ツッコミどころは幾つもあったが以下省略、登山事情に精通した専門家の検証は無かったのだろうか。

 同じエヴェレストを舞台にした「エヴェレスト3D」という外国映画が去年公開されたが、ハッキリ言ってドキュメンタリーっぽさや臨場感では邦画はかなり見劣りする。まあ出演者がCMやドラマでお茶の間にお馴染みの人気者だから、そこで嘘っぽく見えてしまうという面もあるのだけど。

 原作の小説を読んでからだと、ちょっとガッカリします。予備知識無しに観れば熱のこもった力作だし、ヒマラヤの映像も美しいのでかなり楽しめるのではないかな。

コメント
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