Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

馴染の写真屋さんが閉店

2016年03月19日 | 日記

 3月19日(土)

 先日何気なく街を歩いていたら、馴染の写真屋さんの店頭に「4月6日をもって閉店させていただきます・・・」と書かれた紙が張られていた。この写真屋さんとは20年以上の長いつきあいで、店主のKさんは俳優の大地 康雄に似た雰囲気の親切で優しい人柄の人だ。

アナログ時代には写真のプリントは必ずこの店にお願いした。デジタルになってから少し足が遠のいたけれど、それでも店前でお会いする都度ニコヤカに気持ち良く挨拶してくれた。

 客の入りは悪くないと思っていたが最近近くに全国展開の大型カメラ店が進出したから、個人営業の店は経営が厳しくなったのであろうか。こんな事なら私のブログで大々的に宣伝してやればよかったと後悔した。(こんなブログに載せたってカエルの面に小便かけた程の効果もネーヨ。)

 売上に貢献したいという気持ちもあって、写真のプリントアウトをお願いに久々お店へ顔を出した。迎えてくれた店主のKさんは私が問わぬうちから「4月6日何て中途半端な日に閉店するんで変に思われたでしょう。実は私この店を始めた時から、たとえ元気でも70歳になったら店を閉めようと心に決めていたんです。その70歳の誕生日が今年の4月6日という訳です。オープンから22年になりますけど、長い間大変お世話になりました。」と晴れ晴れとした顔で語ってくれた。

 経営不振なんて杞憂で、Kさんはしっかり自分の意志を貫き仕事を全うしたのだ。その笑顔には悔いなく自分の人生をやり通した男の自信と誇りが溢れていた。それは喜ばしく祝福すべきフィナレーだが、一方で親しい友を失うような一抹の淋しさが募った。

コメント
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