Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

北アルプス、笠ヶ岳登山詳細(2日目)

2016年08月18日 | 山歩き

鏡平山荘~弓折岳~抜戸岳~笠ヶ岳

8月15日(月)    天気=曇り後雨後晴れ

 

05:05鏡平山荘→ 05:52~06:05弓折乗越→ 06:15弓折岳→ 06:32~40大ノマ乗越→ 07:15大ノマ岳→ 08:07~18秩父平→ 09:26~35抜戸岳→ 11:10~14:25笠ヶ岳山荘→ 14:36~46笠ヶ岳→ 14:53笠ヶ岳

 

 今日の北アルプスは「曇り後雨」の芳しくない天気予報、山々はドッシリとした灰色雲に覆われている。そこで当初予定していた双六岳はパスして、笠ヶ岳へ直接向かう事にした。山荘を出発して弓折乗越へ登って行くと、今朝も双六小屋から下山する人が次から次と降りてくる。

 弓折乗越へ向かう登山道

 山荘から50分程で稜線の弓折乗越に着いた。右へ向えば双六小屋、我々は左に曲って笠ヶ岳への道に入る。途端に行き交う人の姿が絶えた。乗越から10分程で弓折岳(2588m)に着く。山頂は縦走路から50mほど外れており、霧の中何も見えぬので山頂標識だけ撮って引返した。

 弓折乗越

 弓折岳山頂

 弓折岳からけっこうな降りで、ポツンと標識が建つ大ノマ乗越に降立った。一休みしているとブヨの大群が集って小煩い。夏山には防虫スプレーが必携だけど忘れてしまった。ここからしばらくの急登で大ノマ岳(2662m)に着く。

 この山頂も縦走路から僅かに外れており、山頂標識の類も見当たらなかった。この辺りはアップダウンの多い道で、霧に包まれ景色も見えぬから気分が弾まない。そんな気持ちを癒すように2羽の雷鳥達と遭遇した。霧の中の方が天敵に襲われにくいので、雷鳥にとっては活動しやすいのだろう。

 雷鳥君その1

 雷鳥君その2

 大ノマ岳からユルユルと降り着いた鞍部が秩父平で、岩がゴロゴロした草原だ。ここからは抜戸岳に向かって長々と登って行く。霧の中、稜線を吹き抜ける風が冷たい。

 秩父平

 稜線の西側をトラバースする縦走路を進んで行くと「抜戸岳分岐→」と書かれた標識があり、左折して岩が堆積した薄い踏み跡を急登して抜戸岳(2813m)に着いた。依然として霧の中何の景色も見えない。

 抜戸岳山頂

 今日歩いた縦走路は遠い昔に一度歩いているが、前回は縦走路を忠実に辿ったので弓折岳、大ノマ岳、抜戸岳のピークは踏んでいない。だから今回がたぶん初踏破になるだろう。

 抜戸岳から縦走路に戻って来た途端、今まで何とか持ち堪えていた曇り空から大きな雨粒が落ちてきたので、慌てて雨衣を装着する。その後風雨は強弱を繰返して止まず辛い歩きとなる。

 緩やかに尾根道を降って行き、両側を岩に挟まれた狭い隘路を通過する。ここが抜戸岩と呼ばれる地点で、抜戸岳と笠ヶ岳の中間地点になる。この先から笠ヶ岳に向かって緩やかな登りが続く。晴れていれば端正に聳える笠ヶ岳を望めるが、今は雨風に耐えながら我慢の登りが続く。

 抜戸岩の通過

 やがて広々としたキャンプ指定地に達し、更に岩の堆積した道を通過すると待望の笠ヶ岳山荘に達した。到着したのはAM11時過ぎ、鏡平山荘から6時間の道程だった。

 まだ買って間もない雨衣だったので中の衣服はさほど濡れていなかったが、靴下はグッショリと雨に濡れていた。風雨に晒された寒い屋外とは違い、ホノボノと暖かい山荘内は天国のようだ。午後の一時を談話室でマッタリと読書などで過ごす。

 山荘前から槍(左)、穂高(右)方面(雲がどんどん退いていく)

 フト窓の外を見ると雨は上がり、雲がドンドン退いている。これなら笠ヶ岳へ行けそうだ。午睡モードの妻を誘うとはアッサリ断られたので一人空身で山頂へ向かう。山荘から10分足らずで着いた笠ヶ岳(2898m)はすっかり雲が取り払われ360度の大展望、先刻の雨が大気の透明度を高め視界の隅々までスッキリと冴えわたって見える。

 笠ケ岳から西の白山方面

 山頂から南の乗鞍岳、御嶽方面

 山頂から抜戸岳(手前)と槍ケ岳(右奥)

 山荘へ戻った時分には晴れ間も広がり夏山モードに変わった。これで妻もその気になったので、又々今度は二人で山頂へ向かう。妻にとっては初めての笠ヶ岳、素晴らしい展望にけっこう感激しているようだ。夕刻時、山荘前から見える槍穂高の峰々が夕日に赤く染まる光景はとても感動的だった。

 笠ケ岳山頂

 山頂から雲上の槍ヶ岳

 山頂から北の立山・剣岳方面

 山頂下から笠ケ岳山荘

 山荘から夕日が沈む白山方面

 残照の穂高連峰

 今宵の宿泊客は30名程、中には雨の中サンダル履きで歩いて来た単独の若い白人男性や午後6時頃ヨレヨレになって到着した4人組のオバちゃんグループもいた。笠ヶ岳山荘の夕食はバラエティーに富んでとても美味しく、昨日懲りていたからご飯とみそ汁を少なめに食べたので程良い満腹感だった。

 笠ケ岳山荘玄関

 笠ケ岳山荘の夕食

 寝室は小部屋で若いアベックと同室だったから、私のイビキを心配したが妻の言葉によれば煩くなかったそうなので少しホッとした。

コメント
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