8月1日
「火星が大接近」とテレビや新聞で大きく報道されたから、昨晩は夜空を見上げた人も多かったのではないだろうか。私も普段は部屋の片隅で放置している古い望遠鏡を、何年かぶりにベランダへ持ち出し覗いてみた。
テレビでは惑星探査機が撮影した詳細な火星の映像も一緒に紹介していたから、普通の人は望遠鏡でも相当詳しく見えるのではと思うかも知れない。しかしマスコミの報道は少し大袈裟過ぎて、普通の家庭に在るような小さな望遠鏡で覗くと、あまりに小さいので正直なところガッカリする。
どのくらい小さいか私の望遠鏡で倍率100倍にして眺めると、1m先の煙草の火くらいの丸にしか見えない。しかも昨晩は気流が悪かったからユラユラ映像が揺れて模様何ぞ勿論見えず、何やら赤っぽい小さな丸に過ぎなかった。
「火星大接近」ブームに乗せられて、我が子に望遠鏡を買ってやったはいいが、それを覗いた子供が「何だちっとも見えないよ。つまんねー」と数分で飽きて、その後お蔵入り&粗大ゴミとなる望遠鏡も多いのではなかろうか。望遠鏡メーカーだけがほくそ笑んでいる。
どうしても迫力ある火星を見たいのであれば、気流の状態が良い時に一般公開されている天文台を訪れて大型望遠鏡を覗かせてもらうのがベターだろう。関東近辺ならば、150センチ反射望遠鏡がある群馬天文台何かがお勧めです。
我家のタカハシTS式65mmP型赤道義望遠鏡(40年以上前に買った古い望遠鏡です。)