Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

日本三百名山回顧№46,飯豊山(百名山)、№47朳差岳(2百名山)

2018年08月23日 | 三百名山回顧

 昭和56年8月11日(火)~16日(日)

 

 飯豊山には幾度か登っているが、昭和56年の夏に当時所属していたK山岳会の仲間10名と、四泊五日で歩いた飯豊連峰全山縦走が一番印象深い。この山行も随分昔の話なので記憶が薄れてしまったが、幸い当時の会報にS子さんが書いた記録が残されていたので、その概略を下記に転載させてもらった。

 

 期日:昭和56年8月11日~16日

参加者:女:Aさん、Sさん、ISさん、IAさん、Nさん計5名、男:FHさん、FYさん、UTさん、Oさん、UHさん計5名   合計10名

CL:FHさん、  SL:FYさん

 

行動記録: S子

8月11日(火)

23:49上野駅発、急行磐梯9号にて出発。お盆前にもかかわらず、空いていたので良く眠れた。

 

8月12日(水)  天気=曇り後霧

05:00会津若松駅05:30→ 磐越西線普通 → 06:05山都駅06:10→ バス → 07:00川入着。先発のAさん見えず。

07:20しゃくなげ荘に宿泊していたAさんと合流、良い具合に御沢小屋のマイクロバスに乗せてもらい1時間稼げた。

07:35御沢小屋着、水を確保しFさんの号令で準備運動をする。

07:50出発。30分に1本休憩で歩く予定。

08:45下十五里。 信仰登山が多いせいか、休むのにちょうど良い場所が良い時間に旨く現れる。

09:15中十五里。水場の標示があったが、随分下なので通過する。

09:40~55上十五里。果物が美味しい。

10:25~35笹平。1250m地点。

10:55~11:05横峰。さしかけ小屋は、今年は無かった。小屋番が老いたかららしい。

11:40~12:35地蔵小屋。雨がパラつき天気はパッとしない。展望台から飯豊本山もガスを被って見えない。差入れのくず餅で昼食をとる。10分下の水場にFさん水汲み。

13:05~15剣ヶ峰。この辺り岩峰が続くが、小雨で滑り歩きにくかった。

13:45~14:00三国山。三国小屋に入って休む。此処に泊る予定であったが、直下の水場が今年は枯れている為。切合まで行く事にした。

15:30切合小屋着。小屋前に豊富な水場があり便利。19:30就寝。ゆったりと眠れた。

 切合小屋からの雲海

 

8月13日(木)  天気=晴れ後霧

04:00起床。最上とは言えないが雲海の上に日の出を見る。大日岳が立派だ。

05:35出発。

 飯豊本山への登山道から大日岳方面

 雪渓を登る

06:10~20草履塚。天気がとても良く気持ちがいい。

 飯豊本山への登り

06:55~07:05九合目。花が綺麗だ。

 飯豊本山山頂直下の急登

07:40~08:00飯豊山神社。きつい登りだったが休まず歩いた。神社に参拝する。

08:15飯豊本山。立派な三角点あり。

 飯豊本山山頂

 山頂から宝珠山

 山頂から御西岳(中央)、大日岳(左奥)方面

09:00~10:30雪渓の傍で大休止。マツムシソウが群れ咲く気持ちのよい草原だ。雪を取ってきて氷あずき、氷ミルク、氷梅酒、コーヒー、紅茶等を飲食して憩う。

 飯豊本山~御西岳稜線のお花畑

 

11:00御西岳。目の前に御西小屋有り。

11:10御西小屋着。驚いた事に、此処にもとうとう小屋番が入った。「ビール有ります」のビラを見て、もしやと思って中に入ると恐い顔をしたオジサンが部屋の隅で寝転んでいた。ビールは1缶700円。本日はテント泊りとした。(200円也)小屋番が入った事により、水場が使い易くなったのと掘立小屋ながらトイレができたので、幾らか汚れが減った。

 

11:40大日岳目指して1名を残して出発。

12:00~12:20文平の池。

13:00~14:30大日岳。有志が西大日岳まで往復する。その間残った女性3名は大休止。

 大日岳山頂

14:55文平の池。        15:20御西小屋着。

 御西小屋から大日岳方面

 御西小屋の夕日

19:20就寝。風が強かった。

 

8月14日(金)  天気=霧

04:00起床。 05:45出発。

06:10~30天狗の庭。途中の笹は、今年は刈払われていた。

06:50~07:05御手洗の池。晴れそうなのだが、ガスはしつこく切れない。

 登山道から北股岳方面

07:25~40亮平の池。今年は雪が多い。

08:15~40烏帽子岳。ガスの頂上。行動食を食べる。

09:00梅花皮(カイラギ)岳。

09:20~11:30梅花皮小屋。ソーメンを食べ、コーヒーを飲んで大休憩。ガスが晴れず肌寒かった。大雪渓を登って来る人が多い。

 石転び沢の大雪渓

 北股岳山頂

12:45~13:00門内岳直下、花が多い。

13:10~25門内岳。梅花皮小屋から人がめっきり少なくなった。静かだ。

 門内岳山頂

13:30門内小屋。梅花皮小屋同様、後発のUさんへのメモを残しておく。

13:55~14:10扇ノ地紙。この付近、尾根通しに新しい道を造り強引にそちらを歩かせるようにしているが、地竹を切ったばかりで非常に歩き難かった。

14:35~50地神山。長丁場に皆疲れた様子。 14:55地神北峰。

15:15~30きれいな草原で大休止、少しガスが晴れてきた。

15:35頼母木山。なだらかな山だ。

15:50頼母木小屋。小屋泊りとする。1泊1000円也。ビール650円、残念ながら売り切れ。水道式の水場のついたきれいな炊事場があり、トイレは清潔、気持ちの良い小屋だった。飯豊の縦走路にある様々な小屋を連日見ているが、宿泊代も念頭に入れてこの小屋が一番良い。去年の9月に建てられたという。

16:35Uさん到着。今朝小国に着き大雪渓を登って来たのだが、その速さと馬力に感服した。元気そうでまだ幾らでも歩けそうだった。

19:30就寝。

 

8月15日(土)  天気=晴れ

06:15出発。

06:45~07:00大石山。天気が良く気持ちよい所だ。人は少なく静かで、花が咲き乱れている。

07:35~08:15鉾立峰。行動食を食べる。朳差(エブリサシ)岳が近くなってきた。どっしりとした山だ。

 鉾立峰山頂

08:37朳差小屋。水場はかなり下だ。無料。

08:40朳差岳。山頂で思いがけず元会員のYさんに会ってビックリ。仲間と沢登りをしてきたと元気に話してくれた。

08:50~10:50長者平の少し手前の湿原で食事をする。雪を取ってきて盛大に食べた。

10:20~12:00すぐ先の長者平の草原で本山行最大の大休憩。陽が照りつけて暑い中、傘をさして寝転ぶ。テントやシュラフを干しながらゆっくり休む。とても気持ちの良い所で、今まで歩いて来た飯豊連峰を心ゆくまで振り返って見るのも楽しかった。

12:20~30前朳差岳。ガスがかかり始めた。

 前朳差岳辺りから朳差岳方面

14:00~15カモス峰。風が無く実に暑い。

15:15カモス沢。古ぼけた吊橋があった。一人づつ渡る。

15:30三吉ヶ峰。

15:40吊橋近くの林の中(幕営指定地)に幕営。

 林の中の幕営地

20:30就寝蚊が多く悩まされた。夏の山行には、蚊取線香が絶対必要だ。

 

8月16日(日)  天気=晴れ

04:30起床。  05:10出発。食事をせずに出た。

05:15林道に出る。歩き難い道だ。

07:30大石ダム。  08:15大石バス停。

08:45ビールで乾杯。美味しかった。雲母(キララ)温泉に電話を入れて、マイクロバスで迎えにきてもらった。

09:00雲母温泉本館着。全員風呂に入り、乾杯し昼食をとる。

12:30解散。泊る4名と遅く帰る1名を残して帰京する。

 

 上記のように詳細な記録をS子さんが残してくれた。本来なら彼女の承諾を得て転載すべきだが、前回ブログの焼石岳で書いたようにS子さんは惜しまれて夭折されてしまったから、もう了解を得る事が叶わない。

 彼女は心根の優しい女性であったから、きっと快く許してくれるだろうと勝手に判断し転載した。山岳会在籍当時、S子さんには本当にお世話になった。共に歩いた良き思い出を一生大事にしたいと思います。

コメント
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