Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

昨日放送されたNHK小さな旅「石鎚山」に、思わずホロりとした。

2018年08月27日 | 日記

 面白いと思う番組が少なくて最近あまりテレビを観ないのだが、日曜日の朝に放送するNHKの「さわやか自然百景」と「小さな旅」だけは好きで、昔からズーッと必ず観ている。

 昨日放送された「小さな旅」では、山の歌、夏「祈りの山、天高く~愛媛県、石鎚山」という題名で、四国の名峰「石鎚山」の事が取りあげられていた。鋭い岩峰が連ねる石鎚山は山頂に神社が祀られた信仰の山でもある。

 番組では、この山に関わる人達が紹介されていた。ホラ貝を吹きながら毎日歩いて中腹の神社へ荷物を届ける老郵便局員。登山道の山小屋で「冷やしアメ」をふるまって登山者を元気づける茶店のご主人など。

 その中にお父さんと一緒に登る10歳の女の子武田篤実さんがいた。彼女のお母さんは彼女を産んで間もなく亡くなってしまい、篤実さんは母親の顔を知らない。最愛の妻を亡くした事は、お父さんにとって言葉に尽くせぬ辛さであったろうし、男手一つで我が娘を育てる苦労も並々ならぬものがあっただろう。

 その後山好きだった妻の魂に惹かれるように、毎年親子で石鎚山へ登るようになったという。山頂岩壁を見上げる登山道のベンチで休憩中、「大きくなったアンタの姿を、一番近い所でお母さんに見せてあげたかったんだよ。」と穏やかに娘へ話すお父さんの言葉に、思わずウルッときて映像が滲んでしまった。

 どうしようもない事件や人間ばかりがテレビを賑わすけれど、世の中にはこのお父さんのような善良で気高い人々が沢山いるんだよと教えてくれる。演出も多分にあるかも知れないが、見ていてとても心満たされる番組だった。それに石鎚山の自然を描いた映像も素晴らしかったし、番組の案内人である山田敦子アナウンサーも自然体で好ましかった。

 番組に登場した女の子、武田篤実さんには、亡くなったお母さんの分まで幸せな人生を送って欲しいと強く願った。

 石鎚山へ登る武田さん親子

コメント
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