Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

日本三百名山回顧№71、福島、会津駒ヶ岳(百名山)

2019年10月08日 | 三百名山回顧

 昭和55年7月12日(土) & 平成22年10月17日(日) 

 会津駒ヶ岳は山頂部に湿原が広がるたおやかな山です。そんな会津駒を最初に登ったのは昭和55年7月の事です。職場の友人、M君を誘って二人で尾瀬の至仏岳山や燧岳を登った後に、御池から大杉岳を経由して会津駒ヶ岳へ登った。

 大杉岳山頂

 遠い昔の話なので、この山行の記憶は殆ど残っていないが、鮮明に覚えている出来事が一つだけある。この日は雨天の登山となり、山頂近くの山小屋「駒の小屋」へ着いた時にはびしょ濡れだった。

 会津駒ヶ岳山頂(左がM君)

 小屋には管理人の若い夫婦だけが居た。我々が飲み物を買って屋内で飲んで居たら、「何で許可なく勝手にそこで休んでるだ。」と管理人の男から怒鳴られた。外は土砂降り雨なのに何て非情な奴だと思い、「ちゃんと飲み物代を払ってんじゃねーか。」とこちらも怒鳴り返し喧嘩となって小屋を出た。そんな不愉快な思い出があり、あまり印象の良くない会津駒だったが、それから32年後の平成22年10月に再び登る事になった。

 妻が職場の仲間達と会津駒へ行く事になり、「一緒に行かないか。」と私を誘ってきたのだ。つまりアッシー君として私が必要だったらしい。この山行は私の古いホームページに記録がのこされており、それをリメイクして下記に載せたいと思います。

 

平成22年10月17日(日)   天気=曇り後雨

 

06:30会津駒登山口→ 07:45水場→ 08:33~46休憩ベンチ→ 08:55~09:02駒ノ小屋→ 09:19~24会津駒ヶ岳→ 09:55~10:38中門岳→ 11:17~25駒ノ小屋→ 12:15~27水場→ 13:23会津駒登山口

 

 紅葉の時期は山のベストシーズンでもあり、こんな時に一ヶ月近くも山へ行かないと随分損したような気分になります。妻が「職場の人達と会津駒を登るので、一緒に行ってくれないか。」と誘ってきたので、「じゃ行ってやるか。」と恩着せがましく参加する事にしました。

 昨夕我家を出発、羽生インターから東北道に入ります。上り線の大渋滞を横目にスイスイ走り、西那須野インターで降りると塩原温泉街を通り抜け、南会津町の道の駅「たじま」に到着、今宵は此処で車中泊、職場の人達も午後10時頃着いたようでした。

 道の駅「たじま」を朝5時に出発、尾瀬へ向かう国道は意外に空いており、桧枝岐近くの登山口へ1時間余で着いた。前を走るSさんが強引に突き進んだお蔭で、登山口傍の駐車場に辛うじて2台の車を停める事ができた。

 会津駒ヶ岳登山口

 

 登山道横の林道は、最近車の転落死亡事故があったそうで、花束が添えられていました。登山口には入山者をカウントする計器が設置されている。自然環境への調査でもしているのだろうか。

 本日の参加者は、リーダーのS氏(冬山や沢登りもやる大ベテラン)、若手のK君、妻の同僚Nさん、それに妻と私の計5名です。登山口を出発すると最初から息もつかせぬ急登が続きます。標高の低い所の木々はまだ紅葉には早過ぎるようですが、登るにつれて良い色づきになってきました。登山口から1時間余で水場に到着、ここら辺りは中々の紅葉です。

 水場付近

 トップを行くK君のペースが速いので、快調に標高を稼いで行く。Nさんは一寸表情が辛そうだ。左手の尾根が合さると、傾斜が緩み登りが楽になる。森林限界を越えた辺りに幾つかの木製ベンチがあった。大戸沢岳から会津駒へ続く稜線や駒の小屋が見渡せる絶好の休憩ポイントです。だが残念ながら雲が多く、灰色のベールの合間にしか見る事ができません。天気は上向いているようなので、帰りに期待しましょう。

 休憩ポイントから駒ノ小屋(左端)と会津駒山頂部(右奥)

 ここから木道を歩いて行きます。やがて展望が開き黄色い草原の中を進んで行くと程なく駒ノ小屋に到着しました。小屋の前のベンチでは大勢の登山者が寛いでいる。駒大池(名前程には大きく無い。大きめの池塘と言った方が正しい。)の向こうに会津駒の山頂が見える。

 駒ノ小屋目指して登る。

 駒大池と奥に会津駒ヶ岳

 休憩を終えると会津駒の山頂に向かって登って行く。中門岳への分岐を過ぎて僅かな急登で会津駒ヶ岳(2133m)に到着、低い灌木で囲まれた山頂からは尾瀬や日光の山々と遠くは富士山まで見渡せると看板に書いてあるが、残念ながら雲のベールで、その展望を眺める事はできません。

 会津駒ヶ岳山頂

 山頂を後にすると、中門岳へ向かう。会津駒の山頂は凡庸だが、稜線を覆う草原と池塘の織りなす風景がこの山の素晴らしさで、深田久弥もそこに感激して百名山に加えたのでしょう。

 会津駒から中門岳へ向かう。

 気持の良い草原の木道を進んで行く。天気も回復し振り返れば尾瀬の燧岳や平ヶ岳、南に奥日光の山々が見え始めました。中門岳の山頂標識は中門大池の畔に建っているが、明らかにその奥の方が高いので、我々はそこまで歩いて行く。標識は無いけれど木道の尽きた所が本当の山頂のようです。此処でシートを広げてコンロを沸し軽く祝杯をあげる。

 中門岳山頂手前の登り

 中門大池と山頂標識

 周囲の展望を満喫し食事を終えると山頂を後に往路を戻ります。天気予報が良く無かったのであまり期待して無かったが、会津駒から中門岳へ続く稜線の眺めは予想以上に素晴らしく、「登って来て良かったね。」と皆異口同音に感激していました。駒ノ小屋へ戻ると、駒大池の前で記念の写真を撮り、会津駒に名残を惜しみつつ下山の途につきました。

 中門岳から会津駒へ戻る。

 駒大池の前で記念写真

 紅葉が鮮やかな下山の道

 往路を降り登山口へ戻るとSさんの案内で桧枝岐の日帰り温泉「燧の湯」で山の汗を流し、丸屋旅館の食堂で蕎麦に舌鼓をうった。どちらもお勧めできるナイススポットでした。

Sさんが「東北道は混むので関越道経由で帰りませんか。」と言うので。帰りは只見町~田子倉ダムの傍を通って小出インターから関越道に入りました。「前橋~花園間は渋滞中」との情報だったが、思った程混んでは居らず、ポツポツ雨の降る中をひた走り。午後9時過ぎに我が家へ戻る事ができました。

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