11月2日(月) 天気=曇り後雨
09:50谷川岳ロープウェー無料駐車場→ 10:22マチガ沢出合→ 10:41~52一ノ倉沢出合→ 11:06~08湯檜曽川合流地点→ 11:29林道終点→ 11:50谷川岳無料駐車場
谷川岳一ノ倉沢の岩壁は日本を代表する岩登りのメッカで、勿論私のようなヘッポコ登山者には立ち入れる場所ではありません。その一ノ倉沢を谷川岳登山の際に何度か上から見下ろした事はあるが、下から見仰げた事はまだ無かった。
鬼ケ面山を登った翌日、紅葉見物を兼ねて一ノ倉沢出合へ行ってみる事にした。宿泊した小出インター近くの薬師温泉やまびこ荘を朝食後に出発し、関越道を南下して水上インターで降り、9時半頃に谷川岳ロープウェーの少し下にある無料駐車場へ着いた。
旧小出町の薬師温泉やまびこ荘
ところが、朝の天気予報がピタリと当たって雨がシトシト降り始めてきた。それに嫌気が差したのか、「私車で待ってるわ。」と妻が言った。「それじゃ仕方ないネ。」と私はチットも仕方なくない顔で応え、一人で駐車場を出発した。
車道沿いに進むと直ぐに谷川岳ロープウェー山麓駅で、紅葉見物の人達で賑わっていた。更に登ると山岳警備隊の詰め所で、ゲートがあって一般車はこの先へ進めない。
谷川岳ロープウェー山麓駅
ゲート前の山岳警備隊詰め所
一般車通行止めのゲート
ゲートを越えてしばらく歩くと西黒尾根コースの登山口が左に分岐している。この道は途中に岩場もあって谷川岳への登山道としては中ゴー尾根コースと共に健脚向けのハードなコースだ。
西黒尾根コースの登山口
更に紅葉に彩られた車道を進むとマチガ沢の出合に着く。出会いから眺めるマチガ沢の眺めも中々の迫力だが、一ノ倉沢に比べると前座の如き存在だ。出会いには巌剛新道の入口があり、西黒尾根コースよりこの道の方が初心者向きで歩き易い。
紅葉の車道沿い
マチガ沢が見えてきた
出合にある巌剛新道入口
マチガ沢の紅葉
マチガ沢の岩場
マチガ沢から更に車道を20分ほど進むと紅葉した樹林の奥に一ノ倉沢の大威容が見えてきた。出合から見仰げる一ノ倉沢の大岩壁は聞きしに優る絶景で、その日本離れした眺めに圧倒される。
一ノ倉沢へ向かう道沿いの紅葉
一ノ倉沢が見えてきた
出合の案内板
出合から反対側の白毛門の山容
稜線付近は先日の雪が塩をまぶしたように残り、その下には黒々とした大岩壁、そして山麓は紅葉の木々と三段染めの景観となっている。一ノ倉沢では今まで何百人もの登山者が命を落としている。それを思えばこの大岩壁が遭難者を悼む巨大な伽藍というか墓陵に見えなくもない。
出合から一ノ倉沢
一ノ倉沢下部
一ノ倉沢核心部の衝立岩(中央)とコップ状岩壁(右)
一ノ倉沢までは車道を簡単に歩いて来れるし、遊覧の電気バスも運行しているので見物の人も多い。同じ道を戻るのもつまらないので湯檜曽川へ降って川沿いの道を帰る事にした。
出合から幽ノ沢へ向かう道を5分ほど進むと、湯檜曽川へ降る分岐があった。分岐から急坂を10分ほど降ると湯檜曽川の河原で、清水峠から土合駅へ向かう歩道と合流した。
幽ノ沢へ向かう道
湯檜曽川へ降る分岐
湯檜曽川へ降る道
湯檜曽川の合流地点
湯檜曽川へ降っている途中から雨が本降りになって来た。川沿いの道は平坦で傘を差して歩いて行く。この付近の紅葉は期待したほどでは無く一寸ガッカリだった。
湯檜曽川沿いの紅葉
川沿いの歩道を20分ほど進むと渡渉地点があり、渡ってすぐの所が林道の終点だった。林道を20分ほど歩いて車道に達し、そこから僅かに登って遭難者慰霊碑が祀られた広場を通り、車を停めている無料駐車場に着いた。
渡渉地点
林道終点
林道入口付近
遭難者慰霊碑
無料駐車場
待っていた妻は戻って来た私に気付かず本を読みふけっていた。マア雨に濡れて歩くより車内で読書の方が、妻にとっては楽しいひと時だったのかも知れない。紅葉の一ノ倉沢を拝む事ができた私もそれなりに満足でしたが。