10月6日(日)
あれだけ大騒ぎした消費増税ですが、抗議のストライキや暴動が起こる訳でも無く、何事も無かったかのようにアッサリと施行されてしまった。増税分だけ確実に日本国民の生活レベルが低下した訳だが、まあ世の中なるようにしかなりません。
それでも増税前の買溜めに走る人々をテレビなどで観ていたら、我家でも何か買った方がいいのではと焦る気持ちが募った。そう言えば掃除機はまだ使えるけれど幾つか部品が欠落しており、この際買換えた方が良いのではと思い立ち、間際の9月30日に近くのケーズ電機へ出掛けた。
いつもは週末でも半分くらいしか埋まらないケーズ電機の駐車場が、今日は殆ど満車状態になっている。混み合う店内に入り掃除機コーナーへ行くと、いろんな種類の掃除機が展示されている。ロボット型の自動掃除機は、こちとら時間を持て余した暇人なので必要無し、今流行のサイクロン型やコードレス型は高価そうなので却下。
妻と二人で眺めていたら、「どんな物をお探しですか?」と横から店員さんに声を掛けられた。店員さんは私と同年輩に思える高齢男性で、アルバイトとして働いている人だった。
我々が「価格の安い紙パック式で充分」と希望を言うと、「これ何かどうですか。国産でパワーもあるし、今特別割引中で紙パック式の中では一番人気です。」何て事柄を訥々と説明してくれる。
「実際に此処で使ってみますね。」とオジサン店員がホースを本体にはめ込もうとするが中々入らない。「あの~、それ角度が違うんじゃ・・・」と指摘すると、「アッそうか」と呟きつつ慌てて差し替えている。随分不器用そうな人だ。
短気な客なら「何やってんだ!」文句の一つも出るところだろうが、私はその不器用そうなオジサンが合せ鏡で見る自分のように思えて親近感が湧き、このオジサンから買ってあげようと決めた。
結局勧めてくれた掃除機を買う事にしたら、オジサン店員は「一寸お待ちください。」と言って、20代の若い店員さんを引き連れて来た。アルバイト店員では、値段を決められないようだ。
口八丁手八丁風な若い店員さんが電卓をパチパチ叩き、「この掃除機は特別セール中なんで2万3千8百円のところ、ジャスト2万円にお値引できます。」と定価より10%以上安い価格を提示した。
何~だ、定価なんてあって無いようなものなんだ。冷静に考えてみればキャッシュレスでポイント5%が還元される10月過ぎに買った方が、逆に安く買えたのではと思ったが「後悔、先に立たず」であった。
増税前に慌てて買った、日立紙パック式クリーナーCV-PF100