透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

「とーぼくばあさん しこつ湖の森の絵物語」原画展へ

2021-12-04 19:22:53 | 日記

曇りのち晴れ。最低気温−0.4℃、最高気温3.4℃。

小島可奈子イラストレーション展が江別駅近くのシアターどもⅣで催されています。明日までの予定ということをミニコミ紙で知り、本日、車を走らせてきました。

小島可奈子氏が手掛けた森の絵物語は、繊細な筆致と抑えた色合いが森の静けさを伝えています。その森で、倒木してもなお命あるものを愛おしみ、育んでいる「とーぼくばあさん」こと大きな倒木の姿が印象的でした。

倒木といえば、野幌森林公園内のあちこちで、たくさんの倒木が新しい命のゆりかごになっているのを目にすることができます。木は森にある間、倒れてもなお木としての役目があるのだなと思ったものです。その姿から命が循環することで生まれる先細りしない未来を思い描いては、勝手ながら心を安らげてもいました。

 この『とーぼくばあさん しこつ湖の森の絵物語』は小さな絵本に仕上げられていますが、中身は広大で、意味するところは深いなと思います。


そして、小島可奈子氏のサイトから、ミニ絵本画集「とーぼくばあさん」の意図や物語の内容を。 

支笏湖の森で長年根っ株や倒木の絵を描いてきました。「とーぼくばあさん」は、1本の大きな倒木を連作の絵物語にして表現してみたいと思い、10年前からこつこつ描いてきたものを小冊子絵本にしたものです。 

【おはなしの内容】 とーぼくばあさんは、大きな倒木のおばあさんのこと。森の悠久の時の中で、一本の大きな木が育んできた森の命の営みの物語を19枚の絵の中に描きました。

ある朝、支笏湖の森で1匹の子リスがとーぼくばあさんに出会うところから物語は始まります。とーぼくばあさんは、むかし大きな木として立ち、めぐる季節の中いきものたちと仲良く過ごした頃のこと、倒れて倒木になり今は森を育てている話を語ります。

絵の中で、見る人それぞれ「自由に」心にいのちの物語を感じていただければ幸いです。

 

発行:2021年4


 

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