「境界に生きた心子」の「心子(しんこ)」は仮名(かめい)ですが、実は実在の名前です。
昔、ある老人ホームへ研修に行ったとき、同じく研修に来ていた介護学校の学生さんが「心子さん」といいました。
とてもきれいな人でしたが、あまりにもいい名前なので、いつか自分の作品の登場人物に使わせてもらいたいと、長い間暖めていたのです。
そして満を持して、僕にとって最も大切な作品の彼女に付けさせてもらうことができ、本当に良かったと思っています。
ちなみに先日、高校の同級生がメールをくれました。
話によると同じ高校の同級生の知り合いが、何と「心子さん」だというのです。
その心子さんも若くして亡くなってしまったそうですが、広い日本にはやはりいるものなのですね。