「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

コンビンサー 企画意図(4)

2006年12月12日 15時42分06秒 | 車椅子社長/無意識の彷徨/コンビンサー
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/43132520.html からの続き)

 押川氏は 主に障害者の家族から 移送の依頼を受けるが、

 常に 障害者本人のことを 第一に考える。

 そのために 押川氏は、依頼を受けてから 患者本人に会う前に、

 徹底的に 家族にヒアリングをして 患者の事情を把握し、

 家庭の裏に潜む 問題までもあぶりだす。

 問題は 障害者本人にではなく 家族のほうにある場合も多い。

 家族は 世間体を気にして、

 障害者を 厄介者払いするために 入院させようとすることも 少なくないのだ。

 家族が 自己のために移送を望んでいる と分かった場合は、

 押川氏は 自分ができることの 限界に悩みながらも、依頼を断ることもある。

 患者を助けたいという目標で 家族と心をひとつにできたとき、

 移送は半分成功した と言っていいという。
 

 精神障害者の家庭は 問題を抱えている場合が多く、

 その歪みが 家族の中の 一番弱い人に表れて、

 障害者を作ってしまった と言える。

 押川氏は 家族がもう一度 向き合う努力をしてほしい と訴える。

 そして 頑張っても どうしても駄目だったときに、

 自分たちが 力を貸したいのだと。

 押川氏は 家族の絆が蘇ることが 最終の目的だと強調する。

 決して 障害者を病院へ入れて 終わりなのではない。

 患者が退院して 家庭に戻ってきたときに、

 コミュニケイションの持てる 居場所があることが 最も大切なのだ。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/43215574.html