(前の記事からの続き)
別れて 親権を持たない親が、 如何に弱いかを示す 例があります。
ある父親は、 離婚後も 子供と自由に会えるという 条件に念を押し、
離婚届にサインをした。
ところが、 母親は離婚した途端に 約束を反故に。
父親は、 息子に会わせることを 何度も申し入れる。
親権を持つ母親は、 子供の面倒は 自分が見ると拒否。
父親は裁判で1年争い、 1ヶ月に1回 6時間会うことが認められる。
母親は この決定に従わず、 父親は再度 訴えを起こす。
裁判所は、 子供と会わせるよう 母親に命令。
母親は、 子供のためにならないと言って 従わない。
父親は、 約束を守らなければ罰金を払うよう 裁判所から命令してもらうが、
それでも会えない。
最後の手段として、 損害賠償請求の裁判を起こす。
更に高い金額を 求めることで、 考えを改めてもらいたかった。
お金が目的ではない。 そこまではやりたくなかったが、 他に方法がなかった。
ということです。
子供を引き取った親は、 何故 会わせようとしないのでしょう?
別れた親に会わせると、 自分と子供との関係が うまくいかなくなるという、
次のような 答が多いのです。
別れた父親が、 母親である私のことを、 子供に悪く言う。
面会交流のあと、 子供のわがままが目立つ。
最近 パパのほうへ 行くと言って、 母親の顔色を うかがうようになった。
暴力や虐待の恐れがある。
一方、 子供との面会を 認めることを条件に 離婚したが、
会わせるのが不安だと言う 母親もいます。
父親による 子供の連れ去りの心配がある。
会った子供を ちゃんと返してくれるのか。
すぐに怒鳴る父親と 会うと、 悪い影響が出るのではないか。
などです。
(次の記事に続く)
〔 NHK 「クローズアップ現代」 より 〕