今日から 岡田尊司氏の 「境界性パーソナリティ障害」 (幻冬舎) より
抜粋・要約を書いていきます。
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「境界性 (ボーダーライン)」 という言葉を 最初に使ったのは、
アメリカの精神分析家 アドルフ・スターンで、 1938年のことでした。
神経症と精神病の 境界線という意味で、
すでに今日の 境界性パーソナリティ障害の 特徴を捉えており、
根底に 自己愛の問題があると 示唆していました。
このタイプの人に、 神経症の治療だった 精神分析を行なうと、
一見うまくいきそうだったのに、 逆に状態を 悪化させることが起きました。
50年代になると、 さらに多くの人が、
従来の常識が通用しない このタイプの患者と 出会うようになります。
しかも、 治療者が熱心に 支えようとすればするほど、
患者は どんどん悪化していき、 攻撃的で衝動的になり、
自殺企図を 繰り返すようになってしまったのです。
最初は信頼関係があっても、
些細なことで 掌を返したように 態度が変わってしまいます。
親切で熱意あるスタッフほど、 手痛い思いを 味わうことになったのです。
80年代に入ると 日本でも、 リストカットや自殺企図を 繰り返し、
周囲の人が振り回される 困難なケースが 目につくようになってきました。
90年代以降、 ごく普通の家庭でも こうした問題に悩み、
どうしていいか分からない という人が急増し、 身近な問題になってきました。
中学や高校には 必ずそういう生徒がおり、 最近は 小学生にも見られます。
それはもはや、 「患者」 という認識だけでなく、
「現代病」 として 捉えられる面も大きいのです。
アメリカのデータでは、 一般人口の2%、 精神科外来患者の11%、
入院患者の19%が 境界性パーソナリティ障害の 診断に該当するとされます。
日本でも この水準に近づきつつあります。
女性は男性の 約4倍ですが、
男女差の縮小ととも 男性の割合が増えつつあるようです。
しかし 多くの人にとっては まだ縁遠いもので、 誤解も多くあります。
正しい理解を 持つことが重要です。
〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
抜粋・要約を書いていきます。
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「境界性 (ボーダーライン)」 という言葉を 最初に使ったのは、
アメリカの精神分析家 アドルフ・スターンで、 1938年のことでした。
神経症と精神病の 境界線という意味で、
すでに今日の 境界性パーソナリティ障害の 特徴を捉えており、
根底に 自己愛の問題があると 示唆していました。
このタイプの人に、 神経症の治療だった 精神分析を行なうと、
一見うまくいきそうだったのに、 逆に状態を 悪化させることが起きました。
50年代になると、 さらに多くの人が、
従来の常識が通用しない このタイプの患者と 出会うようになります。
しかも、 治療者が熱心に 支えようとすればするほど、
患者は どんどん悪化していき、 攻撃的で衝動的になり、
自殺企図を 繰り返すようになってしまったのです。
最初は信頼関係があっても、
些細なことで 掌を返したように 態度が変わってしまいます。
親切で熱意あるスタッフほど、 手痛い思いを 味わうことになったのです。
80年代に入ると 日本でも、 リストカットや自殺企図を 繰り返し、
周囲の人が振り回される 困難なケースが 目につくようになってきました。
90年代以降、 ごく普通の家庭でも こうした問題に悩み、
どうしていいか分からない という人が急増し、 身近な問題になってきました。
中学や高校には 必ずそういう生徒がおり、 最近は 小学生にも見られます。
それはもはや、 「患者」 という認識だけでなく、
「現代病」 として 捉えられる面も大きいのです。
アメリカのデータでは、 一般人口の2%、 精神科外来患者の11%、
入院患者の19%が 境界性パーソナリティ障害の 診断に該当するとされます。
日本でも この水準に近づきつつあります。
女性は男性の 約4倍ですが、
男女差の縮小ととも 男性の割合が増えつつあるようです。
しかし 多くの人にとっては まだ縁遠いもので、 誤解も多くあります。
正しい理解を 持つことが重要です。
〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
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