きのう 心子の墓前に 会いにいったあと、 映画 「ハーモニー」 を観てきました。
韓国の女子刑務所を舞台に、 在監者たちが合唱団を結成した 実話を元にした話です。
主人公のジョンヘは、
お腹の中の我が子を 夫の暴力から守るため、 夫を殺してしまいました。
獄中で出産した女囚は、
18ヶ月まで 刑務所内で子供を育てられる という規則です。
(この赤ん坊役の子が また実に愛くるしい。)
ジョンヘの他にも、
それぞれ 止むに止まれぬ事情を抱えた 服役者が集まっています。
そんな彼女たちが、 合唱を通じて 心を開いていき、
人生に前向きになっていくという、 まあ お決まりのストーリーなんですが、
実によく 作り上げられている作品です。
当初は 個性の強い在監者たちの 不協和音が、
次第に美しいハーモニーを 生み出していくのです。
(涙腺 弱くなってます。σ(;_;))
我が子との別れ、 家族との不和と再会など、
胸にしみるエピソードが 散りばめられています。
劇中で歌い上げられる 数々の名曲も 素晴らしいバイプレーヤーで、
それだけで琴線が刺激されました。
死刑に対しても 問題提起をしています。
韓国には死刑制度がありますが、 もう10年以上 執行されていないようです。
映画では、 死刑囚と他の服役囚が 同じ部屋に収監されていたのですが 〔*注〕、
これが事実だとすると、 同居家族のように暮らしている 在監者にとって、
ある日突然 そのうちの一人に 死刑が執行されるのは、 余りにも酷なことでしょう。
〔*注 : 日本などでは、
死刑囚は拘置所、 一般の服役囚は 刑務所に収容されています。
一般の服役囚は 刑務所にいること自体が 刑の執行ですが、
死刑囚は 死刑が執行されるまでは それを待っているだけですから、
両者は区別されます。〕
親密になっている 刑務官にとっても、
在監者に 自ら手をかけなければならないのは、 これ以上にない 苦痛だと思います。
死刑制度は そういうジレンマを含んでいるということも、
よく理解しておかなければなりません。
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