2004年12月、 一人暮らしの奈々さん (当時18才) は
帰宅途中、 公園に引きずり込まれて 絞殺されました。
3ヶ月後、 土木作業員の鈴木泰徳 (39) が逮捕され、
1ヶ月余りの間に 奈々さんら3人の女性を 殺害したと自供しました。
幼い二人の子供がいながら、 パチンコや酒で 借金を重ね、
ストレスを溜めた末、 乱暴目的で 一人歩きの女性を探していたのです。
父・ 寿 (ひさし) さんは、 死刑は当然と 考えていました。
が、 母・ 博子さんは そう思えなかったのです。
奈々さんは 難病である膠原病を抱え、 養護学校に通っていました。
博子さんが見舞いに 養護学校を訪ねると、
懸命に車椅子を動かす 筋ジストロフィーや 心臓病の子供に出会います。
「 長く生きられないことが分かっていても、 懸命に生きている。
そんな子供たちを見て、
生きていける命を ほかからの力で奪うことに 抵抗を感じていました 」
第8回公判で 博子さんは意見陳述に立ちました。
死刑でなく 終身刑を求める気持ちで 話し始めましたが、
途中から 感情が溢れだしてきました。
「 私たちは 成長した奈々に会えないのに、
犯人は 大きくなった我が子に会える。
それだけは許さない……。
私の心は どこまで醜くなるのでしょう。
やっぱり 犯人の命をください……」
地裁、 高裁とも 死刑判決が下り、 鈴木被告は上告しています。
博子さんは 声を震わせます。
「 罪のない(犯人の)子供が 親に会えないことを願うなんて、
おかしいと自分でも思う。
でも、 もし被告が 無期懲役になることを考えると…… 」
寿さんは語りました。
「 命の大切さを 分かっている妻は、 犯人の死を望む 自分を責めてきました。
こんな思いをする家族を もう出さないためにも、
落ち度のない人を殺せば 死刑だということを 示すしかないと思います 」
〔読売新聞より〕
被害者遺族に必要なものは死刑ではなく「犯罪被害者医療」であると思いますね。
また、無実にして死刑判決を受けた人が、何人も処刑されている様です。http://blog.goo.ne.jp/taifu_mary
僕は基本的に死刑制度廃止の立場なのですが、絶対的とは言えなくなっています。
しかしとにかく最も重要なのは、おっしゃるように被害者の心の救済であると、当初から強調しています。
日本ではまだ一部にしかありませんが。
同時に必要なのは、加害者の更生プログラムだと思います。
アメリカには「アミティ」がありますが、日本では依然として普及していません。
冤罪も思っている以上に多いかもしれません。
死刑制度に関する僕の記事は、下記のページから見ることができますので、ご覧いただければ幸いです。
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/folder/1487258.html?m=l
またよろしくお願いいたします。