「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

娘 奪われたつらさ 伝えたい -- かえらぬ命 (2)

2009年04月24日 11時14分59秒 | 死刑制度と癒し
 
 2000年、 宇都宮市の宝石店で 貴金属を奪い、

 女性従業員6人の 手足を縛って、

 生きたままガソリンをまいて 火を点けた篠沢死刑囚。

 被害者の一人・ 正恵さんの遺体は 損傷が激しく、

 父親は 死に顔を見ることも 抱き締めてやることもできませんでした。

「 熱かったね……、 苦しかったね…… 」

 そう声をかけるのが 精一杯でした。

 事件から8年半、 事件のことばかり 考えてはいけないと思いつつ、

 心から笑うことができません。

「 自分たちだけが 楽しんでいいのか? 」

「 犯人を憎むことが 生きがいになってしまった 」

 父は 証言台ではっきり  「極刑を望みます」 と言った。

「 悔しさと怒りで、 相手の死を願うことへの 抵抗感は全くなかった 」

 父親は 篠沢死刑囚が何を考え、

 事件を反省しているのか 知りたいと思うようになりました。

 直接会って、 親の辛い気持ちを 伝えたいと。

 しかし 死刑囚に面会できるのは 親族や弁護士, 数人の知人の他は、

 拘置所が特別に 必要と認めた人だけです。

 死刑囚本人が望まない限り、

 被害者の遺族が 面会できる可能性は ほとんどありません。

 それでも父親は 強く思っています。

「 罪の重さを知り、 心から反省してから 刑を執行されてほしい 」

〔読売新聞より〕
 

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