もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

老け顔・AGE・マイタケ

2020年07月23日 | 社会・政治問題

 老け顔にはそれなりの理由があることを知った。

 中国コロナ禍満載の新聞記事に飽きて読んだ健康欄で、昭和大の山岸昌一教授が老け顔の由来と寿命と疾病について解説されていた。TVの健康番組・健康本には全く興味が無く、頭と体が同速度で自然に衰えていくことが理想と思っていたが、定期的に食事会を開く同級生の中で最も老け顔であることは自覚していた。教授によると、老化は食品に含まれたり調理の過程や体内で生成されるAGE(終末糖化産物)なるものによって進行し、皮膚のたんぱく質がAGE化すればしわ・たるみ・くすみとなって老け顔になり、血管で起きると動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞の原因となり、その他にも癌・アルツハイマー・骨粗しょう症の誘因にも挙げられるとされていた。自分自身の老け顔は皮膚に現れた結果であろうが、知らないだけで臓器や脳細胞もAGE化しているのかも知れない。予防法については、甘い物・炭酸飲料・スナック菓子の摂り過ぎに注意する他、たんぱく質を加熱調理することで生成されるAGEを減少させるためにはステーキ・唐揚げよりもしゃぶしゃぶを、焼き魚よりも刺身で食べる方が良いと説き、AGEを抑制する食品としてはレモン酢・マイタケ・ブロッコリースプラウト(?)が挙げられていた。医学者の研究の成果として健康に関する新説が次々と発表されるが、あまり長続きするものは無いように思う。かって猛威を振るったコレストロールや肥満度悪人説は、いつの間にか適度のコレステロールや肥満の方が免疫力や長命に結びつくと姿を変えている。健康食品につぃても紅茶キノコはとうの昔に忘れ去られ、長命の元とされた乳酸菌・ヨーグルトも接種後数日で体外に排出されるとされて店頭でダブついているらしい。どのような情報によってかは知らないが数か月前には玉ねぎが姿を消したことがあったし、AGE=老け顔の図式が広まればマイタケも行方不明になる可能性もある。手を変え姿を変えて健康ブーム自体は長続きしているらしいが、食材成分の科学的データを基準に食事するなど、考えたくもない。宗教やアレルギーから食材を選ばなければならない人には申し訳ないが、例え「老け顔」と呼ばれようとも食べたいものを食べる方が性分に合っているように思う。

 マイタケとカタカナ表記したが、本当は舞茸であるらしい。まだ栽培された雪国マイタケが店頭に並ばなかった昭和の終わり頃、大湊(むつ市)で地元隊員の「きのこ狩り」に同行した時、それを見つけた時には踊り狂うほど珍しいために「舞茸」と呼ぶキノコがあり、松茸と同じく舞茸の自生する場所は身内にも内緒にして、死ぬ前に子供にこっそり遺言する一子相伝の珍種であることを教えられたことも懐かしく思い出される。御裾分けされたナメコ・ボリボリ(正式名称は不明)をふんだんに入れたキノコ鍋の風味は、今でも思い出されるのみならず、当時中学生であった子供も記憶しているらしい。