フランス人の少年と少女のとても爽やかで、アワ~イ恋愛が繰り広げられる青春映画、と言うのは嘘。日頃、ウップンが溜まっている暴力的な性格の17歳の少年がナチス・ドイツの秘密警察の手先となって威張り散らす様子がとてもムカつく映画だ。心の内に閉じ込められてしまったやり場の無いエネルギーが少年を暴力へと駆り立てる。そのエネルギーをもっと違うところへ使えよ!って思いたくなるが、よ~く考えたら第二次世界大戦における戦争中のヨーロッパにおいて持て余したエネルギーをマトモなことに使えって言うのが無理としたもの。
決して、ナチス・ドイツの秘密警察の手先として次々に密告や略奪していく行動は誉められるはずが無いが、人間として気の狂った連中ばかりが居る中において自らも悪の道に染まっていく事は、もしかしたら仕方の無いことなのかもしれない、なんてことを深く考えさせられる作品が今回紹介するルシアンの青春だ。
すっかり悪の道の染まってしまったルシアンと言う名の少年だが、そんな彼を少しでもマトモな人間に変えていくのが無理矢理自分の彼女に強要したユダヤ人の少女とその一家。馬鹿な男を更正させるには、やっぱり女性の力が必要なんだよな~、なんて事を思わせる展開は充分に納得(そんなテーマが作者の意図としてあったかどうかは甚だ疑問だが)。
やっと人間としての生き方を知ったルシアンに訪れる幸福感、そしてこれがやっぱり戦争の悲劇なんだよな~、と感じさせるストーリとは如何なるものか。
1944年のフランスの西部のある田舎において。17歳の少年であるルシアン(P・ブレーズ)は病院の掃除係りとして働いていたが休日を利用して実家に帰ってみると、いつの間にやら自分の家は取り上げられていて、母親は別の男の女になっていた。
どうしようもない苛立ちから、彼は対ドイツのレジスタンス活動に身を捧げようと隊長に入隊したいことを申し出るがアッサリ断られてしまう。
その夜、ルシアン(P・ブレーズ)病院に戻る途中でホテルの前でボ~ッと突っ立っていると、ある男から声を掛けられる。実は彼が立っていた場所はホテルの前ではなく、ドイツの秘密警察の本部であり、彼らの手先として動いているフランス人のたまり場だった。ルシアン(P・ブレーズ)はすっかりフランス人のたまり場での華やかな生活に憧れてしまい、彼もドイツの秘密警察の手先として喜んで働き出す。
ある日、ルシアン(P・ブレーズ)は上司にユダヤ人の洋服屋であるオルン(H・ローウェンアドラー)の所へ、新しい服を仕立てるために連れて行かれる。そこで彼はオルン(H・ローウェンアドラー)の娘であるフランス(A・クレマン)に一目惚れ。そしてフランス(A・クレマン)を連れて秘密警察の本部のパーティーに参加するのだが・・・
簡単に言ってしまえば、あまりにもの世間知らずによって戦争に巻き込まれてしまった17歳の少年の愚かさを描いた内容。そんな彼がようやく戦争の愚かさ、自らの行って来たことに対する罪の深さに気付くのだが、結末は悲しいことに厳しいお仕置きが待っている。しかし、現在の都知事はウッカリ5千万円を借りたことについて大して反省もせずにノウノウと延命を企んでいるが、本作の主人公のルシアンの運命と比較すれば、いかに人生をなめ切っているかがよくわかる。
決して派手さは無いが、戦争の悲惨さは理解できるし、人生の厳しさを痛感し、そしてちょっとエロいシーンが妙に印象に残ったりするルシアンの青春は、ブログを読んで興味が湧いてきた人は観てください
監督はフランスのヌーヴェルバーグを代表するルイ・マル。マイルス・デイヴィスによるアドリブ演奏がアンニュイな雰囲気を醸し出すサスペンス映画の金字塔死刑台のエレベーター、ひたすら寂寥感が漂う鬼火、そしてハチャメチャな展開、映像表現が笑えるコメディ地下鉄のザジがお勧め
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決して、ナチス・ドイツの秘密警察の手先として次々に密告や略奪していく行動は誉められるはずが無いが、人間として気の狂った連中ばかりが居る中において自らも悪の道に染まっていく事は、もしかしたら仕方の無いことなのかもしれない、なんてことを深く考えさせられる作品が今回紹介するルシアンの青春だ。
すっかり悪の道の染まってしまったルシアンと言う名の少年だが、そんな彼を少しでもマトモな人間に変えていくのが無理矢理自分の彼女に強要したユダヤ人の少女とその一家。馬鹿な男を更正させるには、やっぱり女性の力が必要なんだよな~、なんて事を思わせる展開は充分に納得(そんなテーマが作者の意図としてあったかどうかは甚だ疑問だが)。
やっと人間としての生き方を知ったルシアンに訪れる幸福感、そしてこれがやっぱり戦争の悲劇なんだよな~、と感じさせるストーリとは如何なるものか。
1944年のフランスの西部のある田舎において。17歳の少年であるルシアン(P・ブレーズ)は病院の掃除係りとして働いていたが休日を利用して実家に帰ってみると、いつの間にやら自分の家は取り上げられていて、母親は別の男の女になっていた。
どうしようもない苛立ちから、彼は対ドイツのレジスタンス活動に身を捧げようと隊長に入隊したいことを申し出るがアッサリ断られてしまう。
その夜、ルシアン(P・ブレーズ)病院に戻る途中でホテルの前でボ~ッと突っ立っていると、ある男から声を掛けられる。実は彼が立っていた場所はホテルの前ではなく、ドイツの秘密警察の本部であり、彼らの手先として動いているフランス人のたまり場だった。ルシアン(P・ブレーズ)はすっかりフランス人のたまり場での華やかな生活に憧れてしまい、彼もドイツの秘密警察の手先として喜んで働き出す。
ある日、ルシアン(P・ブレーズ)は上司にユダヤ人の洋服屋であるオルン(H・ローウェンアドラー)の所へ、新しい服を仕立てるために連れて行かれる。そこで彼はオルン(H・ローウェンアドラー)の娘であるフランス(A・クレマン)に一目惚れ。そしてフランス(A・クレマン)を連れて秘密警察の本部のパーティーに参加するのだが・・・
簡単に言ってしまえば、あまりにもの世間知らずによって戦争に巻き込まれてしまった17歳の少年の愚かさを描いた内容。そんな彼がようやく戦争の愚かさ、自らの行って来たことに対する罪の深さに気付くのだが、結末は悲しいことに厳しいお仕置きが待っている。しかし、現在の都知事はウッカリ5千万円を借りたことについて大して反省もせずにノウノウと延命を企んでいるが、本作の主人公のルシアンの運命と比較すれば、いかに人生をなめ切っているかがよくわかる。
決して派手さは無いが、戦争の悲惨さは理解できるし、人生の厳しさを痛感し、そしてちょっとエロいシーンが妙に印象に残ったりするルシアンの青春は、ブログを読んで興味が湧いてきた人は観てください
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ピエール・ブレーズ | |
IVC,Ltd.(VC)(D) |
監督はフランスのヌーヴェルバーグを代表するルイ・マル。マイルス・デイヴィスによるアドリブ演奏がアンニュイな雰囲気を醸し出すサスペンス映画の金字塔死刑台のエレベーター、ひたすら寂寥感が漂う鬼火、そしてハチャメチャな展開、映像表現が笑えるコメディ地下鉄のザジがお勧め
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