昔、好きだったあの人は今頃はどうしているんだろう?なんて懐かしむ気持ちが時々湧いてくる。しかし、現実を想像するとちょっと怖くなる想いをする映画が今回紹介する舞踏会の手帖。まあ俺みたいに50歳を超えても格好良さとユーモアを維持していれば良いのだが、だいたい俺が想像する50歳超えの男女というのはオッサンにオバハンで期待して会おうとするとショックを受けることが多々ありそうだ。
本作はめちゃくちゃ古い映画であり、モノクロの映像。しかし、俺に言わせれば1930年代のフランス映画はサイコ~。哀歓を漂わせる雰囲気に引きずりこまれるのは、この時代のフランス映画ならでは。その中でも本作は人生の酸いも甘いも味わった大人の鑑賞にもってこいの作品だ。
1人の女性に対して豪勢な男性が次々に登場するストーリーの紹介を。
まだ36歳の年齢にして未亡人になってしまったクリスティーヌ(マリー・ベル)。夫との思い出の品を全部処分しようとしていたら、20年前の16歳で舞踏会デビューした時、自分に甘い言葉で言い寄ってきた男達の名前を記した手帖が出てくる。無駄にしか思えなかった結婚生活を脱して、今までの人生を取り返すために、手帳に載っている男達に片っ端から出会うために旅に出るのだが・・・
クリスティーヌは7人?の男性と会うのだが、既に死んでいたり、ヤクザに落ちぶれていたり等で、古き良き思い出が幻滅するばかり。1人ぐらいは立派な人間になっていても良さそうなものだが。クリスティーヌに言い寄る男の殆どがロクな目に遭っていないことに笑ってしまいそうになったし、これではクリスティーヌはファムタールの典型に思えてしまう。実はクリスティーヌには自分に言い寄って来た男の中でも、最も気に入っていた男が居るのだが住所不明という設定。このまま会えないのかと思いきや最後の最後に一発逆転のチャンスが訪れるのだが、ネタ晴らしは避けよう。
ノスタルジックな雰囲気が漂い、ワルツの音楽が優雅な印象を与える。そして、ペーソス溢れるロマンチックな展開が1930年代のフランス映画らしい気品が窺えるし、人生の哀歓が描かれているのが良い。高校生ぐらいでは、この映画の良さが理解できるとは思えないが、まだまだ褒めたりないぐらいの映画舞踏会の手帖を今回はお勧めに挙げておこう
監督はフランス映画を代表し、多くの傑作を遺したジュリアン・デュヴィヴィエ。ジャン・ギャバン主演の望郷、わが青春のマリアンヌ、犯罪映画の殺意の瞬間、コメディの陽気なドン・カミロなどがお勧め
本作はめちゃくちゃ古い映画であり、モノクロの映像。しかし、俺に言わせれば1930年代のフランス映画はサイコ~。哀歓を漂わせる雰囲気に引きずりこまれるのは、この時代のフランス映画ならでは。その中でも本作は人生の酸いも甘いも味わった大人の鑑賞にもってこいの作品だ。
1人の女性に対して豪勢な男性が次々に登場するストーリーの紹介を。
まだ36歳の年齢にして未亡人になってしまったクリスティーヌ(マリー・ベル)。夫との思い出の品を全部処分しようとしていたら、20年前の16歳で舞踏会デビューした時、自分に甘い言葉で言い寄ってきた男達の名前を記した手帖が出てくる。無駄にしか思えなかった結婚生活を脱して、今までの人生を取り返すために、手帳に載っている男達に片っ端から出会うために旅に出るのだが・・・
クリスティーヌは7人?の男性と会うのだが、既に死んでいたり、ヤクザに落ちぶれていたり等で、古き良き思い出が幻滅するばかり。1人ぐらいは立派な人間になっていても良さそうなものだが。クリスティーヌに言い寄る男の殆どがロクな目に遭っていないことに笑ってしまいそうになったし、これではクリスティーヌはファムタールの典型に思えてしまう。実はクリスティーヌには自分に言い寄って来た男の中でも、最も気に入っていた男が居るのだが住所不明という設定。このまま会えないのかと思いきや最後の最後に一発逆転のチャンスが訪れるのだが、ネタ晴らしは避けよう。
ノスタルジックな雰囲気が漂い、ワルツの音楽が優雅な印象を与える。そして、ペーソス溢れるロマンチックな展開が1930年代のフランス映画らしい気品が窺えるし、人生の哀歓が描かれているのが良い。高校生ぐらいでは、この映画の良さが理解できるとは思えないが、まだまだ褒めたりないぐらいの映画舞踏会の手帖を今回はお勧めに挙げておこう
監督はフランス映画を代表し、多くの傑作を遺したジュリアン・デュヴィヴィエ。ジャン・ギャバン主演の望郷、わが青春のマリアンヌ、犯罪映画の殺意の瞬間、コメディの陽気なドン・カミロなどがお勧め
ジュリアン・デュヴィヴィエ監督のオムニバス映画は、ほかにも「運命の饗宴」や「肉体と幻想」がありますが、この「舞踏会の手帖」が、最高ですね。
1930年代の作品は、ディープインパクトさんが仰ってる「望郷」や「地の果てを行く」もそうですが、ほかにも、自分の分身に唆されてバケツの水に頭を突っ込む哀れな「にんじん」や、出港するテナシティー丸の汽笛の音も悲しい「商船テナシティー」など、名作揃いですね。
ルイ・マル監督の「死刑台のエレベーター」は、仰るようにあまりにも有名ですので、改めて書くこともありませんが、「鬼火」は、ラストの字幕が、難解気味なこの映画の内容を要約していたと思います。
ほかにも「ルシアンの青春」の悲哀。人間の本能を赤裸々に描いた「五月のミル」。遊び心が覗く「地下鉄のザジ」など、鬼才という表現がピタリの監督だと思います。
『にんじん』『商船テナシチー』はタイトルは聞いたことがあるのですが、観る機会に恵まれていません。しかし観たい映画なのでいつかは観るでしょう。
ルイ・マル監督作品は『ルシアンの青春』は観ていないです。しかし、彼の映画では『恋人たち』、『ダメージ』、『さよなら子供たち』のように非常に作風に幅があり本当に鬼才だと思います。
そして『地下鉄のザジ』は初めて観たときは、本当に吃驚しました。この監督はヌーヴェル・バーグと呼ばれる監督の中では1番好きな監督です。