褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

競馬 天皇賞(秋)(2019)の予想

2019年10月26日 | 競馬予想
天皇賞(秋)の予想
 豪華メンバー集結となった今年の天皇賞(秋)。しかしながらアーモンドアイには逆らえない。いちいち今さら説明するまでもないだろう。

◎ 2 アーモンドアイ
▲ 5 アエロリット
▲14 ワグネリアン
△ 4 スワーヴリチャード
△ 6 ユーキャンスマイル
△ 9 ダノンプレミアム
△10 サートゥルナリア
△15 ウインブライト
× 1 カデナ
×16 アルアイン

 本命は2番のアーモンドアイ。今までのレースを見てたらこの馬を本命にするしかないだろう。

 しかしながら競馬に絶対はないということも俺は身に染みて感じている。アーモンドアイに勝てるとしたら、この2頭だろうという馬を単穴に挙げる
 まずは5番のアエロリット。恐らく逃げるのはこの馬。逃げたらしぶとい。この馬の速さに競りかけてくるような馬はメンバーを見渡したところいない。マイペースの逃げが叶う。アーモンドアイが馬群に包まれたり、この馬が想像以上のしぶとさを発揮したら一泡を吹かせる可能性は少しはある。

 次に14番のワグネリアン。昨年のダービー馬。東京で無類の強さを発揮する。前走の札幌記念は案外な内容だったが、落鉄していたとのこと。東京コースはこの馬のベストの舞台。馬場も良馬場で行われそうなのもこの馬には良い。札幌記念から天皇賞(秋)に向かうローテーションは時々勝ち馬が出てくるパターン。この馬がアーモンドアイに勝ったとしても驚けない。

 巷では有力視されている9番のダノンプレミアム、10番のサートゥルナリアは緩いペースを先行して瞬発力でねじ伏せるのが勝ちパターン。今回はアエロリットのミドルからハイペースで逃げそうな展開は両馬には合わない。ここは△評価で充分だろう。

買い目 三連単フォーメーション
1着 2
2着 4、5、6、9、10、14、15
3着 1、4、5、6、9、10、14、15、16

買い目 三連単フォーメーション
1着 5、14
2着 2
3着 1、4、5、6、9、10、14、15、16     合計 72点
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競馬 スワンS予想(2019)

2019年10月26日 | 競馬予想
スワンSの予想
 実績馬と登り馬の激突。マイルCSに向けて熱い戦いが繰り広げられそうだ。ペースはハイペースで差し馬が有利だが、しかし悩ますのが馬場状態。後方待機策の馬は果たしてどうなのか?考え出すとキリがないが、別定戦とはいえ斤量に恵まれた馬が狙い目か。そして距離の1400Ⅿという中途半端な舞台に適性のある馬なら尚更良い。

◎ 6 アマルフィコースト
▲ 2 ノーワン
▲10 モズアスコット
▲13 キャナルストリート
△ 7 グァンチャーレ
△15 スマートオーディン
△17 ダイアトニック
× 1 ロードクエスト
× 5 キングハート
× 8 マイスタイル

 本命は6番のアマルフィコースト。休養明けの前走はレベルの高い面々に2着。その前走から距離が短縮されて1400Ⅿはこの馬には良い条件だろう。休養明けを叩いて前進が見込めるし、スピードがあるので楽に好位を追走できそう。斤量の54キロも良い。気になる馬場状態だがダイワメジャー産駒なら心配するほどのこともない。枠順も絶好だし自信をもって本命に推せる。
 
 単穴には3頭挙げる
 まずは2番のノーワン。前走は休養明けでいきなりのスプリントのGⅠレース。結果は8着だが勝ち馬に途中まで付いていけた走りは良かった。休養明けの3歳牝馬であることを考えたら評価できるだろう。1400Ⅿの重賞を勝っている馬だし、斤量は52キロ。前走より条件が色々と好転する。この馬が勝たれても驚けない。

 次は10番のモズアスコット。GⅠホースでありここでは実績上位。近走は冴えないが一緒に走っている相手のレベルは高いのも要因。今回の相手関係を考えると、ここはかなり相手が楽。GⅠホースの貫録を見せつける可能性は高いので、これぐらいの評価は必要。

 次に13番のキャナルストリート。前走は1番人気で大コケ。今回は一気に人気を落としたが、前走は敗因が色々ある。休養明け、折り合い。そして左回りだとモタレル面があるので、今回の右回りの走りにパフォーマンスは期待させられる。この馬のレベルにしても京王杯スプリングCで5着に敗れたとはいえ勝ったロンドンタウンから0.2秒差ならば、このメンバーに入っても実力的に見劣りはしない。この馬が勝たれても驚けない。

買い目 三連単フォーメーション
1着 6
2着 2、7、10、13、15、17
3着 1、2、5、7、8、10、13、15、17

買い目 三連単フォーメーション
1着 2、10、13
2着 6
3着 1、2、5、7、8、10、13、15、17       合計 72点
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競馬 菊花賞予想(2019)

2019年10月20日 | 競馬予想
 三冠最後のレースである菊花賞。京都競馬場の3000Ⅿの長距離で行われる大レースだ。しかし、皐月賞馬も、ダービー馬も居ないし、トライアルレースを勝った馬も出てこない。夏を経ての上昇馬も多いが、トライアルレースの内容からは、やはり春の実績のある馬は強そうだ。そんな中でも皐月賞、日本ダービーと本命の印を打ち続けたヴェロックス。今回はもう迷うことなく本命。前走の神戸新聞杯でもトライアルレースとしては上々。あのスローペースを我慢できた内容は今回に活きるはずだ。

 ◎ 13 ヴェロックス
 ▲  1 ザダル
 ▲  5 ワールドプレミア
 ▲ 15 ホウオウサーベル
 △  2 ニシノデイジー
 △  7 ヒシゲッコウ
 △ 12 レッドジェニアル
 △ 14 サトノルークス
 ×  4 ユニコーンライオン

 本命は前述したとおり13番のヴェロックス。京都3000Ⅿは外枠は不利。しかし、この馬は他の能力と比較して能力が違い過ぎる。枠順の云々言うようなことはナンセンスだろう。血統的にもジャスタウェイ産駒というのがどうなのかと判然しないが、母系のドイツ血統からはタフさを感じる。馬場も考えると馬にはタフなレースになりそうだが、むしろこのような馬場はこの馬には向くだろう。ここは自信の本命。GⅠレースで惜敗続きの川田騎手もここでピリオドを打つ。

 しかしながら俺は絶対に油断はしない。単穴には3頭選ぶ。
 まずは1番のザダル。これは絶好の枠を引いた。前走のセントライト記念でも最内枠だったが、馬込みでも能力を発揮できたのは心強い。春から能力を感じさせてきているが、皐月賞、日本ダービーには見向きもせずに菊花賞を狙ったローテーション。休養明けを叩いて更なる上積みが見込める。血統的にも父がトーセンラー。同期にオルフェーヴルという怪物が居たためにあまり目立たなかったが、京都競馬場では距離を問わず好レースを繰り広げた。そんな父親の血の後押し、そしてこの絶好枠を活かしたレースが出来れば、本命馬の足元を掬う可能性はある。

 次に5番のワールドプレミア。春は3~4コーナーへかけて、全くついていけないレース振りで能力を発揮できなかった。しかし、前走の神戸新聞杯ではその辺りは若干修正されており、直線の伸びも良かった。その点で3コーナーから4コーナーにかけて下りになる京都外回りの形態はこの馬の欠点をカバーできそうだ。レース振りから3000Ⅿはこなしそうだし、4コーナーでヴェロックスに食らいつくことが出来れば、最後の伸びは良いので逆転も可能。

 次に15番のホウオウサーベル。夏の最大の登り馬。前走のレースは条件戦とはいえ素晴らしい勝ちっぷり。蛯名騎手が乗るのも燃えるものがある。枠はもう少し内の方が良かったが、しかしスタミナはありそうなので早めスパートの作戦を考えたら、逆にポジティブにとらえることもできる。成長力の著しいハーツクライ産駒ならば、もしかしたら現段階で能力でヴェロックスを上回っているかもしれない。

買い目 三連単フォーメーション
1着 13
2着  1、2、5、7、12、14、15
3着  1、2、4、5、7、12、14、15

買い目 三連単フォーメーション
1着 1、5、15
2着 13
3着 1、2、4、5、7、12、14、15              合計 70点
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競馬 富士ステークスの予想(2019)

2019年10月19日 | 競馬予想
 2歳、3歳のマイル王者に輝くアドマイヤマーズがいよいよ始動。毎年言っているような気がするが今年の3歳馬のトップレベルは相当な能力がある。ここで古馬との対戦になるが、マイル戦で見せる絶対的な強さを見るとここもアッサリクリアしそうだが、しかし古馬にも好メンバーが揃った。しかも、今回は休養明けで馬場もかなり悪そうだ。ここは馬券的には無視はできないが、不安な要素も多々あることを考えると、キャリアのある馬を積極的に狙っていきたい。
 ◎ 15 ロジクライ
 ▲  7 アドマイヤマーズ
 ▲  9 レイエンダ
 ▲ 13 ジャンダルム
 △  2 レッドオルガ
 △  6 イレイション
 △ 10 カテドラル
 △ 16 ノームコア
 × 12 エメラルファイト

 俺の本命は15番のロジクライ。今年の安田記念でアーモンドアイダノンプレミアムの名勝負が見られるとの夢の対決をぶち壊したのがロジクライと武豊のコンビ。そのレースを一番に残念に感じていたのがこのコンビだと思うが、その無念の思いを今回晴らしそうだ。
 外枠も良さそうで道悪の馬場もこなせそうな気がするし、メンバー的にスローペースになりそうだが、好位を楽に取れるセンスの良さは展開も味方しそうだ。休養明けでも調教の動きは抜群。昨年の勝ち馬なので東京1600Ⅿはこの馬には最高の舞台だろう。斤量の56キロも他馬と比べても良いのではないか。ここは人馬ともにベテランの意地が炸裂すると見た。
 
 単穴には3頭挙げる
 まずは7番のアドマイヤマーズ。この馬が見せるマイル戦での強さはやっぱり無視できない。
 
 次に9番のレイエンダ。今週から日本で騎乗する世界の一流ジョッキーであるスミヨン。日本でもお馴染みなだけに、いきなり有力厩舎から騎乗依頼がきた。前走は気性的な問題がモロにでて走るのを止めてしまったが、前々走のように集中して走れば能力は高い。今回は陣営も馬具を修正するだろうし、1600Ⅿ戦だがメンバー的に好位でレースが出来そう。能力通り走れば勝てる力はある。

 次に13番のジャンダルム。好素材の馬も驚くほどのスランプに陥ったが、ここに来て復調気配。スタートをマトモに切れるようになったのが大きい。。それでもまだまだ奥が深そうな馬。武豊が絶賛していたことを考えると、まだまだエンジン全開に程遠いだろう。もしかしてここで強さを見せてマイル戦線の主役級に躍り出るようなレース振りを見ることになるかもしれない。

 △評価は実力馬を中心に選ぶが展開的に逃げるか、2番手につけそうな6番のイレイションは怖い存在。2着に粘られても驚けない。

買い目 三連単フォーメーション
1着 15
2着  2、6、7、9、10、13、16
3着  2、6、7、9、10、12、13、16

買い目 三連単フォーメーション
1着 7、9、13
2着 15
3着 2、6、7、9、10、12、13、16    合計 70点

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競馬 府中牝馬S予想(2019)

2019年10月13日 | 競馬予想
 今日の秋華賞は的中。まあ、今年になってやっとまともな馬券を的中させたって感じかな?その勢いで府中牝馬Sの予想をじっくりしたいところですが、明日の所用のために買い目だけアップしておきます。ここは休養明けでも実績に敬意を表して15番のラッキーライラックが本命。

◎ 15 ラッキーライラック
▲  8 スカーレットカラー
▲ 14 プリモシーン
△  3 カンタービレ
△  6 フロンティアクイーン
△  7 サトノガーネット
△ 12 レッドランディーニ
△ 13 クロスコスミア
×  1 ジョディー
×  5 ダノングレース

買い目 三連単フォーメーション
1着 15
2着  3、6、7、8、12、13、14
3着  1、3、5、6、7、8、12、13、14

買い目 三連単フォーメーション
1着 8、14
2着 15
3着 1、3、5、6、7、8、12、13、14        合計 72点
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競馬 秋華賞の予想(2019)

2019年10月13日 | 競馬予想
 今年の秋華賞はクラシックホース不在の一戦。しかも馬場の悪化も重なり難しいレースになってしまった。何と言っても俺の予想の調子が悪いのが一番の不安。まあ、しかし両トライアルレースの結果、内容を観ると春の実績馬が強そうだ。俺の本命馬はオークスで2着だった8番のカレンブーケドール。オークスは勝ちに等しい内容で3着以下の馬には差をつけている。前走の紫苑Sはいかにも本番の秋華賞を目標にした叩き台の様相が強かったし、レースも前半から掛かり気味だったのが響いたが、それで僅差なら評価できる。
 相手は春のクラシック戦線で常に上位争いをした5番のクロノジェネシス、立ち回りと道悪が良い方に向きそうなルーラシップ産駒の11番のフェアリーポルカと16番のパッシングスルーを中心に馬券を組み立てる。
 1番のダノンファンタジーは距離、枠順、道悪の適性を考えると評価を下げて良さそうだ。

◎ 8 カレンブーケドール
▲ 5 クロノジェネシス
▲11 フェアリーポルカ
▲16 パッシングスルー
△ 7 ビーチサンバ
△15 コントラチェック
△17 エスポワール
× 1 ダノンファンタジー
× 3 ブランノワール
×14 シゲルピンクダイヤ

買い目 三連単フォーメーション
1着 8
2着 5、7、11、15、16、17
3着 1、3、5、7、11、14、15、16、17

買い目 三連単フォーメーション
1着 5、11、16
2着 8
3着 1、3、5、7、11、14、15、16、17    合計 72点





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競馬 凱旋門賞&京都大賞典&毎日王冠の予想(2019)

2019年10月06日 | 競馬予想
 今週は秋のGⅠ戦線の中休みだと思っていたら凱旋門賞もあった。今回は3レースをドドンと予想公開します。しかしながら、予想する時間はバッチリあったのだが、所用で忙しいので予想と買い目だけ載せておきます。
凱旋門賞の予想
◎ 5 ブラストワンピース
▲ 6 フィエールマン
▲10 ジャパン
▲12 ソットサス
△ 3 ガイヤース
△ 4 キセキ
△ 8 エネイブル
× 1 フレンチキング
× 2 ヴァルトガイスト
× 9 マジカル

買い目 三連単フォーメーション
1着 5
2着 3、4、6、8、10、12
3着 1、2、3、4、6、8、9、10、12

買い目 三連単フォーメーション
1着 6、10、12
2着 5
3着 1、2、3、4、6、8、9、10、12    買い目 72点


京都大賞典の予想
◎ 9 エアウィンザー
▲ 4 エタリオウ
▲ 6 シルヴァンシャー
▲10 ウラヌスチャーム
△ 1 ノーブルマーズ
△11 アドマイヤジャスタ
△14 ダンビュライト
△16 グローリーヴェイズ
× 3 クリンチャー

買い目 三連単フォーメーション
1着 9
2着 1、4、6、10、11、14、16
3着 1、3、4、6、10、11、14、16

買い目 三連単フォーメーション
1着 4、6、10
2着 9
3着 1、3、4、6、10、11、14、16    合計 70点


毎日王冠の予想
◎ 3 アエロリット
▲ 2 ギベオン
▲ 4 インディチャンプ
▲ 9 ダノンキングリー
△ 1 ケイアイノーティック
△ 5 ランフォザローゼス
△ 6 ペルシアンナイト
△10 モズアスコット
× 8 ハッピーグリーン

買い目 三連単フォーメーション
1着 3
2着 1、2、4、5、6、9、10
3着 1、2、4、5、6、8、9、10

1着 2、4、9
2着 3
3着 1、2、4、5、6、8、9、10    合計 70点



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映画 気狂いピエロ(1965) ゴタール監督らしさが満載です 

2019年10月05日 | 映画(か行)
 1930年代から1940年代にかけてのフランス映画は名作が多くまさに黄金時代。しかし、第二次世界大戦を終えてフランス国民の価値観が大きく変化したのか1950年代半ばに突入した頃にはすっかりマンネリ化ムードが漂う。そんな時に1950年代後半からヌーヴェルバーグ(フランス語で’’新しい波’’の意味)と呼ばれる映画運動が起こり、若い映画監督達が多く現れた。彼らの作品はそれまでの映画の文法、形式といった既成概念をぶっ壊し、斬新な作品が多く生み出されることになる。そんなヌーヴェルバーグを牽引し、その中でも際立った個性を発揮したのがジャン=リュック・ゴタール監督。今やヌーヴェルバーグの生けるレジェンドである彼を敬愛する映画人は現在においても多く存在する。
 そんな彼の映画監督としての集大成的な作品が今回紹介する気狂いピエロ。実はゴタール監督の映画を観たことが無い人が本作をいきなり観ると、頭の中が?だらけになってしまう可能性が大いにある。特に今どきの人は映画に求めることはスリル、サスペンス、迫力、笑い、感動といった気分を高揚させること。しかしながら本作にそのようなことを期待してはいけない。なぜなら本作はゴタール監督の自己満足の映画。きっと彼の頭の中に観客を楽しませようという気は全くないように思えるからだ。

 とりあえずは有って無いようなストーリーを簡単に紹介しておこう。
 金持ちの女房と結婚していたフェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド)だが、仕事はクビになりパリでの退屈な毎日に飽き飽きしていた。そんな時に偶然出会ったのが5年前に知り合った元カノのマリアンヌ(アンナ・カリーナ)。一夜をともにした2人だったのだが、フェルディナンが朝起きたら見知らぬ男性が首にハサミが突き刺さった状態で死んでいるのを見てビックリ。何事があったのかとフェルディナンはマリアンヌに問い質すのだが、彼女は何も気にすることなく飄々としている。
 とんでもない事件に巻き込まれたことを悟ったフェルディナンだったが、退屈な生活を抜け出す絶好の機会だとばかりにマリアンヌを連れて逃亡。犯罪を繰り返しながらも憧れていた楽園のような生活を手に入れることができて充実感を得るのだが・・・

 所々で哲学的な台詞が出てきたり、絵画が出てきたり、有名な人が作ったらしい詩が引用されていたりで、どうもそれらが何かを象徴しているらしいということは感じさせるのだが、それらをハッキリさせようと考え出すと面倒くさい映画。そして、ゴタール監督のインテリ的な趣味が垣間見えてイラっとさせられる。
 何だか小難しいネタを小出しにしてくるので難解な映画のように思えるのだが、ジャン=ポール・ベルモンド演じる男性主人公の微笑ましい馬鹿っぷりが逆に本作を明るい雰囲気の映画にしている。名前はフェルディナンなのだが、一緒に逃亡する元カノからはピエロと呼ばれて腹を立てているのだが、確かに扱いはピエロ同然だ。しかし、案外世の中の男は女性から観ればピエロに見えてしまうのかも?なんて真面目過ぎる俺は大いに考えさせられたりした。特にこの男の猛烈な馬鹿さはラストシーンで観ている者を驚愕させる。
 しかし、本作はラストシーンだけでなく色々と驚く場面を見せてくれる。いきなり死体が出てくるシーンや、突然ミュージカルみたいに歌い出したり、主人公が観客に向けて話だしてきたり、突っ込みどころ満載の編集だったり、アメリカへの風刺が描かれていたり等など、これぞゴタール監督というシーンが多く見られる。しかし、個人的にはそのようなシーンはニヤリとしてしまうのだが、今の人は何かと映画の撮影技術の凄さを目の当たりにしているので、どこまで驚けるのか正直なところ疑問だ。
 そして、マリアンヌ役の主演女優のアンナ・カリーナだが、非常に魅力的。実はこの人はゴタール監督の初期作品を支えたミューズ的な存在であり、元嫁。本作は2人の離婚直後の作品だということを知って観るとなかなか興味深く観ることができる。
 ジャン=リュック・ゴタール監督という名前を聞いたことがある人、ヌーヴェルバーグという言葉に興味を持った人、ゴタール監督の勝手にしやがれは観たことがある人、映画とは何なのか?なんて永遠に答えが出てこないような質問にずっと考えられる人、作者の自己満足に耐えられる人・・・等などに今回はイチかバチかで気狂いピエロをお勧めしておこう

気狂いピエロ [DVD]
ジャン=ポール・ベルモンド,アンナ・カリーナ,グラツィエ・カルヴァーニ
KADOKAWA / 角川書店


気狂いピエロ [Blu-ray]
ジャン=ポール・ベルモンド,アンナ・カリーナ,グラツィエ・カルヴァーニ
KADOKAWA / 角川書店


 監督は前述したジャン=リュック・ゴタール。映画の常識を変えたと言われる長編デビュー作品である勝手にしやがれは一度は観ておいた方が良い。そして、何かとやりたい放題のウイークエンドはインパクトがあってゴタール監督の作風が合わないと思っている人にもお勧めです。



 
 
 
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