褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

競馬 キーンランドカップ予想 ニューヒロイン誕生の予感がします

2014年08月31日 | 競馬予想

キーンランドカップ予想


 カレンチャンロードカナロアと一流スプリンターを輩出してきた安田隆行厩舎が次に送り出すスプリンターの大物かも?と思わせるのが、今回出走してくるレッドオーヴァル。前年の桜花賞の2着馬だ。前走で条件戦を勝ったばかりだが、GⅠレースで2着のある馬が条件戦を肩慣らしで勝ってしまうのは当然だろう。他にも強そうな馬は出走してくるが、今回は名スプリンターだった厩舎の先輩を引き継ぐニューヒロイン誕生を期待したいレースだ。
 さて、展開だが最内からパドトロアフクノドリーム、大外からもフォーエバーマークも逃げたいところ。これはハイペースの展開が予想される。最後の直線が短く、平坦の札幌コースだが昨日のレースを見ていると外差しも決まっている。これは絶好の外枠、展開にも恵まれそうなレッドオーヴァルに益々期待してしまう。
 
◎15 レッドオーヴァル
○ 7 ローブディサージュ
▲12 スノードラゴン
△ 2 フクノドリーム
△ 3 スマートオリオン
△ 6 サンカルロ
△ 8 エイシンブルズアイ
△10 ブランダムール
× 4 サクラゴスペル

 本命はもう前述したように、ここまで書けばレッドオーヴァルに決定。前走で1200Mの距離にも慣れ、適正を示した。しかも、前走で札幌の洋芝にも適正を示したことも大きい。ハッキリ言って不安要素は何も無く、惨敗は考えにくい。また、メンバー表を見たところこの馬よりも能力的に勝る馬がいるとも思えず、ここは自信の本命だ

 恐らくレッドオーヴァルが強さを見せ付けると思うが、俺は決して油断しない。対抗、単穴を1頭ずつ挙げる。
 対抗には7番のローブディサージュ。去年の牝馬クラシック戦線ではレッドオーヴァルと叩き合ったが、どうやら今年はスプリント戦線での叩き合いがこの先も見られそうだ。本馬も1600Mでは折り合いを欠く事があり、1200Mの距離適正はバッチリだということを前走の函館スプリントSで示した。しかも、その前走ではジョッキーも初騎乗ということもあり、かなり手探り状態で乗っていた感じだが、今回は三浦皇成ジョッキーも2回目の騎乗。この馬の特徴を引き出す騎乗を見せてくれるはずだ。上手く馬群を捌いて抜け出せば、レッドオーヴァルに勝てるかも。

 単穴には12番のスノードラゴン。極悪馬場で行われた高松宮記念では2着に食い込んだが、ダートでも活躍しているようにパワータイプの馬。今回は洋芝でのレースは初めてだが、ダートでの走りっぷりから洋芝は向くだろう。だいたい芝適正は既に中山競馬場で行われたオーシャンSで2着に食い込んでいるように良の芝のレースがダメだという考え方が間違いだろう。追い込み脚質だがハイペースのになりそうな展開は向きそうだし、外枠も良いだろう。今年のスプリントGⅠレースであるスプリントSで2着馬に食い込んだ馬。よく考えたら実はメンバー中1番の能力を秘めていたりする可能性あるか。


 買い目 三連単フォーメーション
 1着 15
 2着  2、3、6、7、8、10、12
 3着  2、3、4、6、7、8、10、12

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 7、12
 2着 15
 3着 2、3、4、6、7、8、10、12

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 7
 2着 2、3、6、8、10、12
 3着 15                          合計 69点

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映画 マルタの鷹(1941) これぞハードボイルドです

2014年08月29日 | 映画(ま行)
 決して感情に流されることがなく、絶対絶命のピンチに陥っても顔色一つ変えず、精神的肉体的にタフで、背中から哀愁が漂っている俺のような男こそハードボイルドという言葉がよく似合う。ハードボイルドに憧れている男性諸君は多いが、正しきモラルが崩壊してしまっている現代社会においては、ハードボイルドな俺達のような男どもには非常に世知辛い世の中になってしまっている。逆に口八丁手八丁、八方美人の人間の方が楽に生きていけるように、もはやハードボイルドな俺達のような人間は時代遅れなのか?いやいや、こんな堕落しきった時代だからこそハードボイルドな俺達のような人間は今の時代に必要なはずだ。
 今やハードボイルド小説なんて言葉を聞くことも少なくなったような気がするが、ハードボイルド小説の先駆者であるのがダシール・ハメット。そんな彼の代表的作品の同名タイトル小説の映画化作品が今回紹介するマルタの鷹。メチャクチャ古い映画だが、今でもサスペンス映画の傑作として燦燦と輝き続ける名作だ。

 とにかく本作の特徴はストーリーがテンポ良く進み、威勢の良い台詞がポンポン出てくること。鋭い切れ味を感じさせるストーリー展開は、なかなか最近の映画ではお目にかかれない。それ以上に魅力的なのがハンフリー・ボガード演じる私立探偵の主人公スペードのキャラクター。時には冷酷非情さを見せつけ、早口でまくし立てて相手をやり込める。『俺の言葉が早口過ぎて、わからないのか』と言う台詞があるが、それはまるで観ているこちら側が言われたような気分になる。拳銃を突きつけられてもビビル素振りは少しも見せずにニヤリと笑って見せるように態度はふてぶてしいし、腕っぷしもめっぽう強い。
 そして、損得勘定に惑わされずに自らの美学を貫き通してみせるハードボイルドの真髄をラストで魅せる。きっと俺なら違う選択をして、今までの我慢が吹っ飛びドツボに嵌まるような気がする。

 さて、ハードボイルドな私立探偵が大活躍するストーリーとは如何なるものか。
 サンフランシスコにおいて、サム・スペード(ハンフリー・ボガード)は相棒のマイルズ・アーチャー(ジェローム・コーワン)と共同で私立探偵事務所を開いている。彼の事務所にワンダリーと名乗る女性がやって来て、サースビーと言う男に連れ去られて行方不明になっている妹を救い出して欲しいと頼まれる。今夜、ワンダリーはサースビーと会うことになっているが、身の安全と行方不明になっている妹の情報を得るために、アーチャー(ジェローム・コーワン)がワンダリーとサースビーの尾行を買ってでた。しかし、その晩アーチャー(ジェローム・コーワン)は何者かに心臓を撃たれて死亡。さらにサースビーの死体も発見される。
 アーチャー(ジェローム・コーワン)の奥さんと不倫の関係だったスペード(ハンフリー・ボガード)は、警察からアーチャー殺しの疑いを掛けられている事を知らされる。なんとか疑惑を晴らそうとするスペード(ハンフリー・ボガード)はワンダリーと名乗っていた女性がオショーネシー(メアリー・アスター)という名前であることを突き止め、しかもスペード(ハンフリー・ボガード)の前にカイロ(ピーター・ローレ)という背の低い男が現われる。
 オショネシー(メアリー・マスター)とカイロ(ピーター・ローレ)の2人の間には何か関係があると探ったスペード(ハンフリー・ボガード)は、2人を会わす事に成功。この殺人事件の裏には、純金で出来ており莫大な価値がある『マルタの鷹』の像が絡んでいることを知るのだが・・・

 サスペンス、推理の要素も含まれているが、正直そんなものは二の次。もうハンフリー・ボガードの言動だけ見てれば楽しめる映画。『マルタの鷹』を手に入れようと躍起になる連中は「お前ら本当に盗む気があるのかよ~?」なんて思わせる行動する奴ばかり。まあ、観ている最中は前述したように、そんなことを考えるヒマが無いぐらいテンポよく話が進む。
 すっかり古典的映画の部類に入るが、そんな古臭さを感じさせない面白さがあるし、何と言ってもハンフリー・ボガードが格好いい。ハードボイルドの真髄を感じることができるマルタの鷹は男の美学を学べる映画としてお勧めだ

マルタの鷹 [DVD]
ハンフリー・ボガード,メアリー・アスター
ファーストトレーディング


 監督は映画史に名を残す名監督ジョン・ヒューストン。一級の娯楽作品を撮り続けているが、お勧めは欲望に駆られた男たちの野望と虚無感を描き出した黄金、ハンフリー・ボガードとキャサリン・ヘプバーンの丁々発止のやり取りが堪能できるアフリカの女王、強奪犯罪映画の傑作アスファルト・ジャングル、殺し屋同士の男女の騙しあい、駆け引きが堪能できる女と男の名誉等がお勧め。

 主演のスペードを演じるのがハンフリー・ボガード。渋くて、ダンディな魅力が映える銀幕の大スター。この人のお勧めはシリアスからコメディまでお勧め多数。今回はコメディ路線で俺たちは天使じゃないをお勧めしておこう。後にロバート・デ・ニーロ、ショーン・ペンでリメイクされていますが、だんぜん基ネタの方が面白いです。

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競馬 札幌記念予想 凱旋門賞へ向けて

2014年08月24日 | 競馬予想

札幌記念予想


 ここ最近は世界最高峰のレースである凱旋門賞にむけて、海外のレースをステップレースにして本番へ向かうというパターンが多くなって来た。今年は日本の有力馬2頭が凱旋門賞へ向かうことが決まっているが、何と2頭ともに今回の札幌記念から凱旋門賞へ向かうことになった。そんなことで今年の札幌記念は盛り上がってきた。主役はもちろん凱旋門賞へ向かう2頭だが、その他の馬も非常に侮れないメンバー構成。なかなかハイレベルのレースになりそうな気配が漂う。
 逃げるのは去年の夏は大活躍したトウケイヘイロー。今年のレースもそこそこのペースで飛ばすか。徹底した逃げ馬がおらずトウケイヘイローにとってはマイペースの逃げが打てそう。しかし、問題はゴールドシップの出方。2走前の天皇賞(春)ではスタートで大遅れをやらかしてしまうように、なんとも心許ない馬。好スタートを切って、スンナリと好位を取る事ができればトウケイヘイローは苦しくなるし、ゴールドシップは出遅れたり、全く前に進もうとしないことになるとトウケイヘイローに俄然チャンスが出てくる。
 そして、歴代牝馬と肩を並べる能力を持っていると思われるハープスター。前走のオークスでは、まさかの直線届かずの2着。この馬は持ち味は強烈な末脚だが、果たして洋芝、小回り、直線の短い札幌コースがこの馬に向いているとは全く思わない。
 上位人気3頭の有力馬だが、展開、コース設定、安定性などを考えると非常に頼りない面々。この3頭から本命を選ばないといけないのか、それともまだ強い馬がいたことを俺は忘れてんじゃね~のか?と思って見てたら居たぞ、よく考えるまでもなく、こいつもGⅠホース。決して能力を発揮できそうならこの舞台なら人気上位3頭にも引けをとらないはずだ。

◎ 1 ロゴタイプ
○ 8 ハープスター
▲ 5 ゴールドシップ
▲ 6 トウケイヘイロー
△ 7 エアソミュール
△ 9 アドマイヤフライト
△11 ラブイズブーシェ
× 2 トウカイパラダイス
× 3 タマモベストウェイ


 僕の本命は1番のロゴタイプ。この馬も皐月賞を勝っているGⅠホースだ。去年の札幌記念では勝ったトウケイヘイローに2秒以上の差を付けられてのぶっちぎり負け。しかし、大雨の極悪馬場ではどうしようもなく、その後はダメージを受けて復帰に手間取ってしまった。戻ってからも何だか物足りない結果に終わっているが、相手が想像以上に強すぎ、海外競馬などここ2戦の敗因はハッキリしているし、内容はそれほど悪くない。そもそもジャスタウェイ強すぎ~。今回は海外遠征明けだが、充分にリフレッシュされているし、去年のような馬場に泣かされることもなさそうだ。
 そしてラッキーなのが最内の絶好枠。レースセンスの良い馬だから絶好の内目の好位で立ち回ることが出来そうだし、逃げるトウケイヘイローも早々にバテテ下がってきて道が塞がってしまうということもそれほど心配しなくても良いだろう。4コーナーまでは絶好のポジションをキープして、直線に入ってからチョッと外目に持ち出して、逃げ馬に並びかけ、強豪馬の追撃を振り切る。もう俺のシミュレーションは完璧。不安な点を挙げるとすればジョッキーぐらい。きっとそれは誰もが思うことだが、村田一誠よ!そんなみんなの心配をぶっ飛ばすような好騎乗を見せてくれ。

 対抗には8番のハープスターを挙げる。末脚の強烈さは3歳牝馬にして日本一だろう。オークスの時は洛鉄があり、しかも中途半端にぶら下がった状態で走らさせられては負けても仕方なかった。だいたい人間でも走っていて、完全に靴が脱げて走るのと、靴が中途半端に脱げて走っているのとどちらが走りやすいかと言うと、そりゃ完全に脱げている時だろう。オークスの時は我々が見ている以上に最悪の状況で走らさせられて、あの内容なら決して悲観することはない。凱旋門賞は勝てるぞ!
 しかし、問題は今回の札幌記念。末脚一本の極端なレースしか出来ないこの馬には札幌コースは合わない。しかし、大外から絶対に追い込んでくるし、確実性なら3強の中では1番。しかも、これほどの馬が52キロで走れるのはかなり有利。大外から全馬をブッコ抜くシーンを観る事は大いに可能だ。

 単穴には2頭挙げる。まずは5番のゴールドシップ。成績を見れば歴代の名馬に肩を並べる。しかし、2番人気のレースで15着に負けるときがあるなど、負けるときは無残な敗北を喫してしまう。それにスタートが遅い。ちょっと遅れるぐらいなら普通に走って好位に取り付くことができるが、それを考えたらこの枠順はかなり中途半端。出遅れて馬群に囲まれると今までのレースを見てたら不安だし、後方に構えてじっくりレースを運ぶとなると切れ味ではハープスターにやられそう。出来たらスタートをマトモに切って、最初から仕掛けて行きたいというのがジョッキーの本音だろう。そうは言ってもマトモに走ったときのパフォーマンスは誰もが承知している。頭が悪いのが問題だが、身体能力は抜群の馬。やる気と根性を見せることが出来ればあっさり勝つ可能性があるので、これ以上は評価を下げられない。

 もう1頭が6番のトウケイヘイロー。去年の夏は大活躍。北海道の洋芝適正はバッチリだし、マイペースの逃げが打てそうなので去年の夏のレースを再現する可能性がある。ゴールドシップの出方が不安、好位から早目に捲くって来る展開になると厳しいが、ゴールドシップが後方の位置取りなら、直線で粘り込むシーンが見られるかもしれない。去年の夏の活躍ぶりを見ると、この馬の逃げ切り勝ちの可能性は充分にある。後は自分との戦いで、どれだけ自分の気持ちをコントロールできるかだろう。

 2着ならありえるかもしれない馬では9番のアドマイヤフライトを挙げておきたい。主に2400Mの距離や関西の広いコースで結果を出して来た馬だけに、前走の函館記念は忙しいだろうと思っていたのだが、最後は良い脚を使って伸びて来た。今回は前走の経験が活きて来るのではないか。このメンバーを相手に勝つのは厳しいが前走よりプラス面が見込めるのならば、この馬が2着に飛び込んで来ても驚けない。

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 1
 2着 5、6、7、8、9、11
 3着 2、3、5、6、7、8、9、11

 
 買い目 三連単フォーメーション
 1着 5、6、8
 2着 1
 3着 2、3、5、6、7、8、9、11

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 8
 2着 5、6、7、9、11
 3着 1                                    合計 68点

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映画 イヤー・オブ・ザ・ドラゴン(1985) ジョン・ローン対ミッキー・ローク

2014年08月23日 | 映画(あ行)
 もう崩壊寸前だ、なんて言われて久しい中国だが中国共産党の弾圧、我がまま、恫喝など相変わらず目立っている。今や世界中に影響力を行使し、アメリカですら中国経済におんぶにだっこの状態だ。まだ乗り物と言えば、車よりも自転車だった時代に制作された映画が今回紹介するイヤー・オブ・ザ・ドラゴン。今、改めて観ると現在の中国台頭の兆しを感じさせ、義理も人情もまるで持たずに自らの利益ばかりを追求するチャイニーズ・マフィアの若きドンの姿に、現在の中国と重ね合わせて観ることができる興味深い作品だ。

 現在において世界中に存在するチャイナタウンだが、アメリカで最大のチャイナタウンと言えばサンフランシスコだと言われているが、アメリカを縄張りにするチャイニーズマフィアが一大勢力を形成しているのが実はニューヨークのチャイナタウン。かつてのニューヨークを舞台にしたマフィア映画といえばリトル・イタリーを舞台にしたイタリア系マフィアが主だったが、もはやリトル・イタリーなんかは縮小されるばかり。その代わりにリトル・イタリーを食い潰すようにチャイナタウンが拡がっている。そんな背景も本作のイヤー・オブ・ザ・ドラゴンを観れば少々わかってくるし、中国系コミュニティーの混沌とした状況も少しだけわかった気分になれる。

 しかし、この映画の面白いところは小難しいチャイナタウンの説明などではなく、バイオレンスシーンの数々。ジョン・ローン演じるチャイニーズ・マフィアの若きドンとミッキー・ローク演じる周囲の仲間からも迷惑がられている一匹狼的存在のニューヨーク市警の白人刑事の2人による怨念バトルの様相。血で血を洗うかの如くの対決が最大の見せ場。
 そして、ド派手な銃撃戦は楽しいし、中国人(系)同士の殺し合いは、あまりにも非道すぎて笑えた。白昼堂々の人殺し、必殺首切り、ただ暴れたいだけ?にしか見えない銃の乱れ撃ち・・・等、日本人から見ても同じアジアの人種である中国(系)人の行動は理解が難しい。しかし、この描き方は面白いことは面白いが、中国(系)の人間から見れば、抗議の1つや2つ言いたくなる気持ちも充分にわかる。

 そして表面状は単なるバイオレンスアクション映画の類だが、チョッとばかり本作を奥深い作品にしているのが、ミッキー・ローク演じる白人刑事のキャラクター。この刑事の設定がベトナム戦争帰りで、そのトラウマが黄色人種に対する偏見を持つ切っ掛けとなっている。向こう見ずな性格は周囲の人間からは非常にはた迷惑な存在で、利用できる物(者)は何でも利用してしまう。しかしながら、人種偏見はチャイニーズマフィアを撲滅するためのパワーの源になり、ニューヨーク市警の上司や同僚などが今ひとつ捜査に乗り気で無くても、たった1人で大勢の中国人の中に飛び込んでいくなど、実はけっこうマトモな刑事。賄賂などは全くこの男には通用しないように少々性格には問題があるが、正義感溢れる刑事だ。さらに心憎い設定が、この白人刑事をポーランド系アメリカ人にしていること。ある意味、ポーランド系アメリカ人もアメリカ社会で迫害されてきた歴史を持っていることを考えると、なかなか興味深いし、クリント・イーストウッド監督の傑作グラン・トリノと通じる部分もある。

 チャイニーズ・マフィアの若きドン対人種偏見丸出しの刑事、そんな言い方よりもジョン・ローン対ミッキー・ロークと言った方が手っ取り早い、2人の男の対決を描いたストーリーとは如何なるものか。
 ニューヨークのチャイナタウンにおいて。白昼堂々とチャイナタウンを仕切るチャイニーズ・マフィアの親分が刺されて殺害される。更にその後、イタリア系の麻薬の売人が殺される。いずれの殺人事件も旧組織型の体制に反旗を翻して自らが組織のトップに立ち、更なる利潤を追求しようとする若き幹部のジョーイ(ジョン・ローン)の策略だ。
 チャイナタウンでの抗争を抑えようとニューヨーク市警から送り込まれたのが敏腕刑事としてなるスタンリー(ミッキー・ローク)。しかし、彼の強引とも受け取れるやり方は市警内部でも問題になり、彼は孤立を深めることになるのだが、その事はやがてジョーイ(ジョン・ローン)とスタンリー(ミッキー・ローク)の死闘へと導かれる・・・

 ミッキー・ロークとジョン・ローンの主演の2人が本作を切っ掛けにブレイクしたように、2人の魅力が爆発した作品だ。ミッキー・ロークがドハデにジョン・ローンを殴るシーンは殺気すら感じさせるし、ジョン・ローンも『ヌハハハ~』と笑うシーンや感情を押し殺そうとする表情は非常にクールに感じる。

 しかし、改めて観直すとアレ~、こんなにツッコミどころ満載の映画だったけ!?ミッキー・ロークの友達であり上司にあたる友人が、いきなり『おい、どうした』と叫びながら、真っ昼間からライフルを持ちながら走って登場するシーンは度肝を抜かれた。
 ジョン・ローンがタイでの麻薬の取引きのシーンにおいて、最後の最後にある切り札を出すシーンがあるのだが、チョ~ビックリ。『お前、何時の間にそんな物を持っていたんだ』?となることは必至だし、一体どんな手品や奇術を使ってんだ?となること請け合いだ。
 他にも重傷を追いながらも名誉勲章モノの活躍を見せていた子分がとうてい割に合わない仕打ちを受けたり、ミッキー・ロークと一緒にいる仲間の刑事が腹に弾丸を撃たれているのに病院のベッドで寝ているどころか、痛々しい姿で協力していたり等、挙げていけばキリが無い。今まで何回か観ているはずなのに、何の疑問も持たずに観ていたことが、とっても不思議。
 しかしながら、そんなツッコミどころ満載のシーンが多いからと言って本作を駄作扱いするのは全くの見当ハズレ。バイオレンスシーンは楽しいし、2人の主演の男たちは今の姿からは想像できないぐらいに格好良いし、エロシーンもおまけ扱いで付いてくる。中国人が大好きな人には、あまりお勧めしにくいが、それ以外の人にはイヤー・オブ・ザ・ドラゴンはお勧めだ

イヤー・オブ・ザ・ドラゴン [DVD]
ミッキー・ローク,ジョン・ローン,アリアーヌ,カロライン・カハ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


 監督は色々とワケがあって年齢とキャリアの割に寡作なマイケル・チミノ。この人のお勧めベトナム戦争の大いなる傷心を描いたロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン、メリル・ストリープ共演のディア・ハンターが傑作です。

 人種偏見丸出しの刑事役にミッキー・ローク。かつての格好良い時はエンゼル・ハートナイン・ハーフがお勧め。
 一方、若きチャイニーズ・マフィアのジョーイを演じるのがジョン・ローン。ベルナルド・ベルトルッチ監督のラスト・エンペラーがお勧め。

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映画 王妃マルゴ(1994) イザベル・アジャーニが綺麗です

2014年08月18日 | 映画(あ行)
 よく西欧を舞台にした歴史映画が好きだという人がいるが、王様や貴族が身に付けている豪華な衣装と浮き世離れした生活ぶりに、普段では味わうことができない金持ちになった気分になるのが、その理由として挙げられるだろう。しかし、実際の王様たちの暮らしは見た目は豪華だが、おどろおどろしい話でいっぱいだ。毒殺、ギロチン、骨肉の争い、革命・・・。王様になっても、これでは心が休まる日がまるでない。いったい昔の俺は王様のどこに憧れていたのだろう?
 そして、日本人から西欧諸国の歴史を調べてビックリするのが宗教戦争。宗教改革に端を発するカトリックプロテスタントの対立だが、三十年戦争やら八十年戦争などネーミングそのままに長い期間対立し、多くの人が死んでいる。

 そして今回紹介する映画王妃マルゴだが、三銃士などで知られるフランスの文豪アレクサンドル・デュマの同名小説の映画化であり、16世紀のフランスを舞台にした歴史映画。しかしながら、王室一家の謀殺ありの内輪もめ、カトリック側がプロテスタント側を大虐殺したサン・バルテルミの虐殺等、血が吹き飛ぶ地獄絵巻の様相と化している。金持ち気分になりたいと思って優雅に観ようとすると地雷を踏んでしまう映画だ。前述したように中世ヨーロッパの暗黒の歴史がわかった気分になれる映画だが、実は話のメインはタイトルが示しているように王妃マルゴ。血生臭いフランスの王室、フランスを二分するカトリックとプロテスタントの殺し合い。そんな殺伐とした世の中で王妃マルゴは、何を求めて生きていくのか、そして彼女の我々には理解できないような想像を絶する情熱はどこから来るのか

 さて、王室という不自由な空間に縛られながらも、自らの欲望のままに生きることに従った王妃マルゴの生き様とは如何なるものだったのか。
 カトリック側であるマルゴ(イザベル・アジャーニー)とプロテスタント側のナヴァール公アンリ(後のアンリ四世)(ダニエル・オートゥイユ)の結婚式が行われている。その周辺では彼らの結婚式を見ようと、カトリック、プロテスタントの両者の民衆で溢れかえっていた。しかし、これはあくまでも政略結婚であり、マルゴ(イザベル・アジャーニー)にとっては全く愛の無い結婚だった。
 実はマルゴ(イザベル・アジャーニー)は王室から抜け出しては男漁りをする淫乱な女性。彼女には何人もの愛人がおり、兄弟とも姦通しているような気配が漂うようなドン引きするぐらいのエロ女。新婚初夜においても、夫であるアンリ(ダニエル・オートゥイユ)とは会おうともせず、愛人とベッドをともにしようとする。しかしながら、愛人から拒否されると、『新婚初夜にセックスができないなんて気が狂いそ~う』なんて叫びながら、仮面をつけて男漁りをしていたら、プロテスタント側の青年ラ・モール(ヴァンサン・ペレーズ)に一目惚れし愛しまくる。

 その時、マルゴ(イザベル・アジャーニー)の兄であるシャルル九世ジャン=ユーグ・アングラード)は国王であるが、実際の権力は母のカトリーヌヴィルナ・リージ)に握られている。カトリーヌ(ヴィルナ・リージ)はシャルル九世(ジャン=ユーグ・アングラード)がプロテスタント側であるコリーニ提督(ジャン=クロード・ブリアリ )を父のように慕っていることに危機感を抱き、彼女はコリーニ提督(ジャン=クロード・ブリアリ )暗殺を企むが失敗に終わる。
 プロテスタント側の復讐を恐れたカトリーヌ(ヴィルナ・リージ)はサン・バルテルミの虐殺を引き起こし、プロテスタントの人間を殺しまくる。大虐殺に巻き込まれたラ・モール(ヴァンサン・ペレーズ)が死に掛けているのをマルゴ(イザベル・アジャーニー)はコッソリと介抱してやっていた。
 そしてその後、マルゴ(イザベル・アジャーニー)とラ・モール(ヴァンサン・ペレーズ)は誰にもばれないように密会を繰り返すのだが、カトリーヌ(ヴィルナ・リージ)の更なる謀略は、2人の運命を過酷な方向へ導いてしまうのだが・・・

 前半のマルゴ(イザベル・アジャーニー)はまるでセックス依存症に見えて、かなりドン引きさせる。現在なら治療が必要なレベルで、ちょっと病院で診てもらった方がいいんじゃね~!?なんて思いながら見ていたのだが、次第にマルゴ(イザベル・アジャーニー)の熱い情熱が観ている我々に伝わってくる。決して彼女の行動は現代のモラルで考えると褒められたものではないが、何かと悲惨な事が付きまとう中世ヨーロッパの時代においては、彼女の生き方は真っ直ぐで感動する。それなのに、あの結末とは何たることか

 登場人物では王妃マルゴ以外にも、現在においてもフランスで人気のあるアンリ四世が非常に興味深い人間として描かれている。常に命を狙われている状態なのだが、非常に処世術に優れていて、しぶとく生き残り、後々は名声を得ることになる。結局は彼も暗殺されてしまうのだが。
 当時38歳だったイザベル・アジャーニーは本当に綺麗で、神秘的な美しさを感じる。本作でも大胆なエロシーンを演じてしまうなど気合いの入った演技を魅せる。他にも有名俳優多数でどこかこじんまりとした印象のあるフランスの映画だが、本作は金が掛っている事がよくわかる大作だ。
 歴史映画が好きというよりも、チョッとハードな恋愛映画を観たい人には王妃マルゴはお勧めだ

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 主演のマルゴを演じるのがイザベル・アジャーニー。類稀なる美貌と演技力はフランス映画史上に残る大女優と言っても過言ではあるまい。彼女のお勧め作品はフランソワ・トリュフォー監督のアデルの恋の物語。この映画でも恋愛に情熱的な女性を演じています。他に出番は少ないですがライアン・オニール共演のザ・ドライバーの神秘的な女性が印象的で作品も超お勧め。
 
 アンリ四世役でダニエル・オートゥイユ。フランスを代表する名優。彼の作品はお勧め多数。鬼才ジャコ・ヴァン・ドルマル監督の八日目、パトリス・ルコント監督の橋の上の娘、コンドームが重要な役割を果たすコメディ映画メルシィ!人生、格好良い刑事映画あるいは裏切りという名の犬等がお勧め。

 他にニキータベティ・ブルー 愛と激情の日々で有名なジャン=ユーグ・アングラード、ヌーヴェルバーグの傑作いとこ同士で有名なジャン=クロード・ブリアリ 等が出演しています。

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競馬 関屋記念予想 先行有利?

2014年08月17日 | 競馬予想

関屋記念予想


 俺にとっては長い盆休み。その間、遊び、飲み食い、買い物、芸術観賞など金を使いまくり。だいたい慢性の金欠病に襲われているのに、この盆休み期間中の出費は大変痛かった。まあ、どうせすぐに給料日がやってくるし、そんなのを待たなくても、今回の関屋記念は俺にお金というビッグなプレゼントを贈ってくれるはずだ。
 さて、展開を考えると6番のティーアップゴールドの逃げで始るか。有力馬の1頭であるクラレントはは純然たる逃げ馬ではなく、2番手に控えそう。位置取りが早々にきまりそうなだけにスローペース濃厚。追い込み馬にはキツイ展開が予想される。団子状態でレースが進むことが予想されるが大外を回ってくる馬が届くかどうかだが、力のある馬でも勝つまでは厳しいだろう。舞台設定の新潟外回りコースは直線が長いだけに逃げ切るのは厳しいが、それでも先行集団にいる馬が勝つ可能性が高い。それでも最後は直線の追い比べが大きな見せ場のレース。力が抜けた馬がいないだけに大接戦が予想されるレースだが、少々の運が俺に向ければ馬券が取れる。盆休みだけでなく、日頃からご先祖様を敬う気持ちを持っている俺には、目に見えないパワーが自分の背中を後押してくれるはずだ。
 実在した人物か伝説上の人物か、よくわからないが(恐らく後者?)現在において現在においても文化、芸術等に大きな影響を与えるアーサー王だが、そんな彼が大事にした宝物がクラレント俺の壮大なる宝物のコレクションにお前の名前を加えさせてくれ

◎ 13 クラレント  
▲  5 エクセラントカーグ
▲  7 ダノンシャーク
△  1 サトノギャラント
△  8 サンレイレーザー
△ 10 ショウナンアチーヴ
△ 11 マジェスティハーツ
△ 15 エキストラエンド
×  2 ミッキードリーム
×  9 タガノブルグ
× 14 シャイニープリンス

 本命は13番のクラレント。GⅠレースでは全く力が通用しないがGⅢレベルではかなりの好成績を残している馬。GⅢレース3勝というだけあって、今回のメンバー及び舞台設定はこの馬にかなり有利だろう。しかもスローペースの展開は自在性を兼ね備えてるこの馬には絶好の展開。今回の関屋記念においても好位から押し切るパターンを思い描ける。そして重賞勝ち3勝の舞台が東京コースというのも心強い。同じ左回り、広い、直線の長いコース形態は今回の新潟外回りコースと似ている舞台。まだ今回は最後の直線が平坦なだけに、より持ち味のしぶとさが活きそうだ。

 単穴には2頭挙げる。まずは牝馬で唯一の参戦のエクセラントカーヴ夏は牝馬なんて素晴らしい名言があるが、これは事実。馬も人間も夏の暑さには女の方がタフだということだ。実際にこの馬は去年の夏場に力を発揮して重賞勝ちを含めて4連勝。休養を経て、今年の3月に復帰してからは結果が頼りないが、狙いはこの暑い夏。牝馬とはいえ去年は牡馬相手の重賞に勝っているように、女性が1人で周りが男性ばかりだが、気後れして能力が発揮できないということは考えにくい。マイルはベスト距離だし、左回りコースにも実績があり、新潟コースも得意。並み居る牡馬を蹴散らす可能性は充分にある。

 もう1頭の単穴が7番のダノンシャーク。GⅠ級の能力を持っていることは疑いがないし、実績も充分。マイルの距離はベストだし、ゆったり流れる展開で瞬発力勝負になっても充分に対応できるだろう。能力どおりアッサリ勝つ可能性はあるが、いかんせんクラレントに展開が向くだけこちらの評価を下げた。能力どおり、あっさり1番人気に応えるだけの強さはこの馬は持っている。これ以上は評価を下げられない。

 穴馬で8番のサンレイレーサーは2着ぐらいには押さえておきたい。前々走では今回と同じコース設定で勝っているし、前走にしても内容は悪くない。もしかして今が絶好調の可能性がある。勝つのは厳しいが2着に来られても全く驚けない

買い目 三連単フォーメーション
 1着 13
 2着  1、5、7、8、10、11、15
 3着  1、2、5、7、8、9、10、11、14、15

買い目 三連単フォーメーション
 1着 5、7
 2着 13
 3着 1、2、5、7、8、9、10、11、14、15          合計 81点・・・ちょっと多すぎか

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映画 灰とダイヤモンド(1958) ポーランドの悲劇を感じます

2014年08月14日 | 映画(は行)
 俺たちの日本は神話の時代を含めて二千六百年以上の歴史を持つが、世界を見渡してもこれほど長い歴史を持つ国は見当たらない。世界最古の歴史を持つ日本が世界中から賞賛されるのは当然のこと。しかし、逆に消滅しながらも再度復活した国家もあるのだが、それはそれで尊敬に価する。滅亡と独立を繰り返して、今日も存在する国がポーランド。第二次世界大戦中も西からは残虐非道なナチスドイツ、東からはならず者国家のソ連の侵略を受けるなど、ポーランドの歴史には悲劇が付きまとう。
 そんなポーランドの悲痛な叫びが聞こえそうな作品が今回紹介する映画灰とダイヤモンド。ポーランド映画及びアンジェイ・ワイダ監督の名を世界に知らしめた名作及び傑作だ。1958年のポーランド映画って言うと、とてつもなく退屈で暗いというイメージが真っ先に浮かぶ人が多いかもしれないが、本作についてはそんな心配は全くの無用。後で述べるが名シーンの連発だし、自由を渇望する主人公の青年の揺れ動く微妙な心理がまさに第二次世界大戦終了直後のポーランドを表現しているように思える。そんな青年が時代の荒波に吞み込まれてしまう生き様に観ている我々は何を想い、何を感じるのか

 ちょっと簡単にストーリーを紹介すると、第二次世界大戦末期のポーランド、ワルシャワが舞台。青年マチェック(ズビグニェフ・ツィブルスキ)はワルシャワ蜂起以来、自由を求めてナチスドイツとのレジスタンス活動に身を捧げてきた若者。ようやくナチスドイツをワルシャワから撤退させたのも束の間、新しい政権はソ連の影響を受けた共産党による政治体制。マチェック(ズビグニェフ・ツィブルスキ)は上司の命令で共産党幹部であるシュチューカ(バクラフ・ザストルジンスキ)を暗殺しようとするのだが、間違って違う二人を殺してしまう。
 偶然にもマチェック(ズビグニェフ・ツィブルスキ)はシュチューカ(バクラフ・ザストルジンスキ)と同じホテルに泊まり、今度こそと暗殺計画を実行しようとする機会を狙っていた。しかし、ホテルの酒場で給仕をしていたクリスティーナ(エヴァ・クジイジェフスカ)の美しさに一目惚れ。すっかりマチェック(ズビグニェフ・ツィブルスキ)とクリスティーナ(エヴァ・クジイジェフスカ)は意気投合し愛し合うのだが、それは今までレジスタンス運動だけに身を置いていたマチェック(ズビグニェフ・ツィブルスキ)に新たな試練を与えることになる。
 それは、上司の命令通りシュチューカ(バクラフ・ザストルジンスキ)を殺害するのか、それとも上司の命令に逆らい愛するクリスティーナ(エヴァ・クジイジェフスカ)と一緒に暮らし、レジスタンス活動の組織から抜け出すのか。即ち祖国を選ぶのか、愛する女性を選ぶのか、二者択一の究極の選択を強いられるのだが・・・

 ちなみに俺なら主人公マチェックとは違う選択をしていただろう。しかし、違う選択をしたとしても違う結果が出たとは限らない。結局は進むも地獄、退くも地獄と言ったところか。それはさておき、最初は人殺しも平気だったマチェックが次第に自らの行動に疑心暗鬼に陥ってくる心理変化が感動的に描かれている。「人殺しをしてまで得られる自由に価値があるのか!」なんて当たり前のことを言い出すが、この映画を観たきっと誰もがこの台詞に感動するはず。『オマエ、今頃そんなことに気付いたのかよ!』なんてツッコム人間など居ないはずだ。
 しかし、この映画の素晴らしさに印象的な場面が多いことが挙げられるだろう。マチェックが酒場で給仕をしているクリスティーナをナンパするシーンはなかなか参考になる。
 他にマチェックがカウンターに置かれた酒の入ったグラスをカウンターの机を滑らせて次々に相棒の方へ渡すシーンが格好良い。あれは真似したいのだが失敗してグラスを倒してしまうのがオチだろう。そして、その後にかつて一緒に戦った女性の名前を言いながらグラスに火を点けていくのが感動的。このシーンは本当に注意してみて欲しい。さすがの俺もこのシーンは危なすぎて真似しようと思わない。
 他に花火が打ち上がるシーンはドラマティックだし、タイトル名の由来を表す”灰とダイヤモンド”の詩を読み上げるシーンは、じっくり何回でも聞きたくなる。この詩の意味を知ったとき、苦しい中にも小さな希望の光がある事を実感できるはずだ。
 そして、ラストシーンが鮮烈。あの結末、場所の意味を考えた時、第二次大戦終了後のポーランドの状況、そして制作時におけるポーランドの状況に思いを馳せるのは俺だけだろうかそしてマチェックのサングラス姿が格好良い。もっともサングラスが印象に残る映画でもある。
 恋愛、サスペンス、歴史、そして宗教的な示唆に富み、とにかく余韻がいつまでも残り続ける映画灰とダイヤモンドは万人にお勧めできる映画です

灰とダイヤモンド [DVD]
イエジー・ウォイチック,アンジェイ・ワイダ,イエジー・アンジェイエフスキ,イエジー・アンジェイエフスキ
紀伊國屋書店


アンジェイ・ワイダ DVD-BOX 1 (世代/地下水道/灰とダイヤモンド)
イエジー・リップマン,ボブダン・チェシュコ,ボブダン・チェシュコ
紀伊國屋書店


 監督は最近もワレサ 連帯の男で存在感を示し、今や生ける伝説と化した雰囲気すら漂うアンジェイ・ワイダ。この監督の作品ではナチスドイツの攻撃にひたすら地下水道を逃げ回る地下水道、実在の事件を基にしたカティンの森がお勧め。本当にパワフルな映画を撮る監督のイメージがあります。

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映画 アンダー・サスピション(2000) 誰にでも秘密はあります

2014年08月10日 | 映画(あ行)
 人間なら誰しも多かれ少なかれ他人に知られたくない秘密があるはずだ。常に聖人君子のように振る舞っている俺ですら、決して他人には知られたくない恥ずかしい秘密がいっぱいある。そんな秘密をテーマにしたサスペンスドラマが今回紹介する映画アンダー・サスピション
 モーガン・フリーマンジーン・ハックマンという誰もが知っている名優2人の演技合戦が最大のみどころ。なんせ殆んどの場面が2人の警察署内での尋問及び会話のシーンだから、どちらか一方でも台詞の棒読みしか出来ないような役者だったら、はっきり言って最低レベルの映画になったかもしれない。モーガン・フリーマンは、いつもながら大して表情は変えないのに存在感抜群だし、ジーン・ハックマンも相変わらずの気合いの入った熱演を見せる。特にジーン・ハックマンの自虐ネタは笑えると同時に、この映画の秘密というテーマを暗示している。

 本作の構成としては2人の尋問シーンをメインに、所々で事件現場等の回想シーンが入るというスタイル。個人的には回想シーンが今観てもなかなかの斬新的で面白い創りだと感心した。そして本作で忘れていけないのはイタリアの宝石と呼び称えられるモニカ・ベルッチことベルッチ姐さんのオッパイのでかさ。ベルッチ姐さんの最初の登場シーンが色気ありすぎで、エロスの匂いが漂いまくり。彼女の演技は相変わらず台詞が少なく、登場シーンもそれほど多くないのだが、彼女の美しさとエロスは観ている誰もが男女問わずにウットリしてしまう。

 モーガン・フリーマンのキャラクター設定は地元の警察署長で、連続少女レイプ殺人事件の解決に執念を燃やし、上層部から圧力をかけられても決して物怖じせず、治安を守るために犯人を見つけ出そうとする至極真っ当な刑事。賄賂や脅しに直ぐに屈してしまうダメ刑事とは違うが、チョッと思い込みが激しく、嫉妬深い性格が欠点か?
 そして対するジーン・ハックマンのキャラクター設定は地元の弁護士であり名士であるエリート。しかも、年齢の離れた奥さんは美人でスタイルが抜群に良い。実はその奥さん役がベルッチ姐さん。ベルッチ姐さんのように美人でエロフェロモンを出しまくっているような女性と一つ屋根の下に暮らせるとは羨ましい奴だ!と思っていたら、なんと最近の2年間はすっかりベルッチ姐さんに拒否られ、全く性交渉なしという状態。いくら何でも、これは男性にとっては、かなりキツイ。そして、こんなつらい状況が原因?で更なる悲劇がジーン・ハックマンに襲い掛かってくる。

 
 秘密、嫉妬、欺瞞そして疑惑なんてことを考えさせる、非常に大人向けのサスペンス映画の内容とはいかなるものか。
 プエルトリコにおいて、連続少女レイプ殺人事件が発生。地元の警察署長であるビクター(モーガン・フリーマン)は、地元の名士であるヘンリー(ジーン・ハックマン)が怪しいとみて、『10分間で終わるから、聞きたいことがある』と警察署に来るように命じる。
 その時間帯は地元の名士として重要なスピーチをしなければならないヘンリー(ジーン・ハックマン)だったが、『たったの10分間だけなら、まあ、良いっか』とスピーチ前に警察署に行き、ビクター(モーガン・フリーマン)と若き刑事オーエンス(トーマス・ジェーン)から尋問を受ける。
 ヘンリー(ジーン・ハックマン)は二件目の少女殺害事件の第一発見者であり、通報者であった。しかしながら、ヘンリー(ジーン・ハックマン)の証言にどこか不自然さを感じていたビクター(モーガン・フリーマン)とオーエンス(トーマス・ジェーン)は10分間だけという約束はすっかり反故にして、曖昧な返答を繰り返すヘンリー(ジーン・ハックマン)に執拗な尋問を繰り返す。
 そんな尋問の過程において、成功者としての表の顔を持つヘンリー(ジーン・ハックマン)だったが、次々に自らの恥ずかしい部分が暴露されていき、しかも連続少女レイプ殺人事件の第一容疑者にされていたことを知ってしまうのだが・・・

 基本的にはネタバレ厳禁のサスペンス映画の部類だと思うので、なるべく慎重に書いたつもり。途中の展開では観ている我々にミスリードを仕掛ける演出もあり、俺なんかはうっかり騙されそうになった。しかし、この映画は犯人はお前なのか?とじっくり推理して楽しむような映画ではない。俺の見終わった印象としてはサスペンスというより、人間の奥底に秘める暗闇をえぐり出すヒューマンドラマ。登場人物達がそれぞれが抱える疑惑が明らかになったときの衝撃的結末は観ている我々に如何なる余韻を遺すのか?単純明快なサスペンス映画では物足りない人には映画アンダー・サスピションはお勧めです

アンダー・サスピション [DVD]
ジーン・ハックマン,モーガン・フリーマン,モニカ・ベルッチ,トーマス・ジェーン
エスピーオー


 主演のモーガン・フリーマンジーン・ハックマンは説明不要の大スター。両者とも名作に多数出演している名優。
 この2人が共演しているお勧め作品といえばクリント・イーストウッド監督の西部劇の名作許されざる者がお勧め。

 ベルッチ姐さん、モニカ・ベルッチのお勧め作品といえば、マレーナ、そしてフランス製バイオレンスアクション映画ドーベルマン、他にキワモノの部類に入るかもしれませんがアレックスも一度は観ておきたい。

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映画 素晴らしき戦争(1969) 第一次世界大戦を描いた映画と言えばコレ!

2014年08月04日 | 映画(さ行)
 今年の夏で第一次世界大戦勃発から100年が経つ。日本では第二次世界大戦に比べて語られることの少ない気がするが、日本が世界に躍り出る切っ掛けとなった戦争であるという意味では、日本人として決して忘れてはいけない戦争だ。そんな第一次世界大戦を描いた映画と言えば今回紹介する映画素晴らしき戦争。ちなみに原題はOH! WHAT A LOVELY WAR。原題、邦題ともに非常に刺激的なタイトルが付けられているが、そもそもこの世の中に素晴らしい戦争だなんて褒め称える戦争なんてあるのか?
 さて、今の日本では集団的自衛権の行使を容認する、絶対に容認しない、でチョッとばかり騒々しいことになっている。しかし、集団的自衛権の行使を容認しないという人意見を聞いていると、やれ日本を戦争できる国にするな!とか、やれ徴兵制が復活だ!とか、素っ頓狂な意見ばかり出てくる。個人的には集団的自衛権の行使の容認には大いに賛成だが、反対側の意見も当然必要だと思っている。至極真っ当な反対意見を述べたいという人には参考にしてほしい映画だ。

 さて、ミュージカル仕立てというアイデアが逸品で、タイトルから想像するのとは真逆の反戦映画のストーリーとはいかなるものか。 
 1914年のヨーロッパにおいて各国はそれぞれの思惑を隠しながらも、なんとかギリギリ戦争を回避している。ところが、オーストリア皇太子が一発の凶弾に倒れたことを切っ掛けにヨーロッパ各国は否応なく戦争に巻き込まれる。今まで中立の立場を貫いていた英国も戦争に参加。よって、ここに第一次世界大戦が始まるのだ。
 そんな中で英国内は参戦で盛り上がり、お祭り気分。ごく平凡な一家のスミス家においても若者ハリー(コリン・ファレル)が募兵に応じ意気揚々と戦場に向かう。
 ところが戦争で浮かれ気分のイギリス国内とは正反対に、実際の戦場において英国軍は次々と犠牲者を出しまくる。そしてハリー(ファレル)も負傷して帰国する。
 やがて、次々と負傷して帰国したり、犠牲になる兵士が出てきたことによって、イギリス国内においてようやく厭戦、反戦ムードが漂い始める。しかし、そんな中でも英国軍の上層部では醜い権力争いが繰り広げられ、戦争を指揮する最高司令官になったヘイグ将軍は自分の栄誉のために、おびただしい犠牲者の数をモロトモせずにひたすら突撃を繰り返す。
 そんな中でスミス家においても、怪我の癒えたハリー(ファレル)は再び戦場に戻され、兄弟たちも次々に戦場へ駆り出されるのだが・・・

 ストーリーを文章にしてみればクソ真面目な戦争映画かと思いきや、時々有名な音楽の替え歌が出てきたりするミュージカル。しかも、その替え歌だが非常にシャレが効いていて笑えるし、次々と兵士の命を差し出して、突撃の命令を繰り出す司令官の姿はもはや怒りを通り越してブラックな笑いを提供する。
 全編に渡り、楽しい歌が流れ、現実離れした映画の中の風景は殆どファンタジーの世界。個人的にはミュージカルは嫌いなのだが、戦争の愚かさをミュージカルで描くという視点がユニークで楽しめた。

 映像的にも色々と印象的なシーンがあり、前半のヨーロッパ地図上でのやり取りはゲーム感覚な気分にさせられるし、ドイツ兵とイギリス兵の敵同士が戦場のド真ん中で行うやりとりは感動するし(戦場のアリアという映画を思い出させます)、優しい女性看護婦の台詞には大爆笑し、戦場に咲いている赤いケシの花の暗示する物は何かを考えさせられたり、そしてラストシーンのそれまでとは一転させる痛烈な反戦メッセージを見せつける俯瞰的ショットは映画史上における名シーンと言っても過言ではあるまい。

 日本における反戦映画となると、暗くて陰鬱とした映画ばかりになってしまうが、イギリス映画の手に掛かるとこんなに笑える反戦映画が出来てしまうのかと感心してしまう素晴らしき戦争は、ぜひ観てください

素晴らしき戦争 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
ローレンス・オリヴィエ,ジョン・ギールグッド,ヴァネッサ・レッドグレイヴ,ダーク・ボガード,スザンナ・ヨーク
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


 監督は大脱走飛べ!フェニックスジュラシック・パーク等の名作にも出演していたリチャード・アッテンボロー。驚いたことに本作品が彼の初監督作品。名監督はデビュー作品から傑作を生み出す典型的な例です。俳優としては脇役俳優の域を出ませんでしたが、映画監督としては他にも名作を撮っています。
 僕が思うに伝記映画として最高傑作だと思っているガンジー、南アフリカのアパルトヘイト政策の愚かさを描いた遠い夜明けがお勧めです。

 俳優はローレンス・オリヴィエ、ダーク・ボガード、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、マギー・スミス・・・等、名優、現在でも活躍している俳優が登場しています。しかし、有名どころは短い時間しか登場しないのがニクい演出を感じさせます。

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競馬 クイーンS予想 なかなか面白そうなメンバーです

2014年08月03日 | 競馬予想

クイーンS予想


 中距離の牝馬限定レース。GⅠホースこそ登場しないものの非常に勢いのあるメンバーが揃った。有力馬に差し馬タイプが多いが、札幌競馬場のコース形態、そして展開などを考えるとここは前の方の位置でレースを進める馬を狙っていきたいところだ。メンバーを見ていると、ただ今絶好調の雰囲気が漂い、絶好の枠をゲットした馬がいるではないか!もう本命はこの馬しかいない

 ◎ 1 ケイアイエレガント
 ▲ 6 スマートレイアー
 ▲12 ディアデラマドレ
 ▲14 オツウ
 △ 2 キャトルフィーユ
 △ 3 アイスフォーリス
 △ 8 アロマティコ
 × 4 サンシャイン
 × 5 マーブルカテドラル
 ×11 マコトプリジャール


 俺の本命は1番のケイアイエレガント。メンバーを見ていたら他に絶対に逃げたい馬がおらず、しかも最内の絶好枠をゲット。前々走の福島牝馬Sで見せたような単騎で逃げたらかなり強い。ここは単騎逃げの絶好の展開に持ち込めるはずだ。GⅠレースだった前走のヴィクトリアマイルにしても強豪相手に自分の形に持ち込めなかったが、6着だったとはいえ渋とく粘り勝ち馬から0.3秒差。実力を充分に証明する内容だったし、今回は自分のレースができるとなれば、この馬から狙いたくなる。今回のレースでは、エレガント(上品な)な逃げを見せて、俺を酔わせてくれ

 単穴には3頭挙げる
 まずは6番のスマートレイアー。能力はあるのは確かなのだが時々不可思議な敗戦を喫してしまう。前走のヴィクトリアマイルでも1番人気に推されるも8着。追い込み脚質という展開に左右されやすいタイプの馬だがそれにしても反応が悪かった。馬込みも良くないのかもしれない。今回も速い流れにレースになるとは思えず、展開的には推しづらいが、爆発的な末脚は去年の秋華賞、前々走の阪神牝馬Sで証明済み。ジョッキーの乗り替わり、コース形態、展開面など不安な要素はあるがこれ以上評価は下げられない。

 次に12番のディアデラマドレを挙げる。母親はGⅠレースは勝てなかったが、その爆発的な末脚で重賞を3勝したディアデラノビア。その娘である本馬もついに良血が開花し、前走のマーメイドSは終始外を回っての完勝。本格化したといっても良いだろう。今回は前走より斤量が2キロ増し。札幌競馬場の洋芝、コース形態などによる適性には疑問符が残るものの能力があるのはわかっているところ。もしかしたら我々の想像以上の実力を持っている可能性があるとすれば、不安は全て杞憂に終わるだろう。この馬も差しタイプの馬なので展開面でも不安はあるが、この馬もこれ以上評価を下げられない。

 次に14番のオツウ。お前の名前はナンダソリャなんて思ったりするが、目下のところ3連勝中と勢いに乗って重賞に挑戦だ。デビュー戦での派手な勝ちっぷりからクラシック戦線で大いに期待された馬だが、常に取りこぼし結局クラシックにはチャレンジすることも出来なかった。なんとも不本意な結果が残ってしまった昨年だが、今回はそのウップンを晴らすチャンスがめぐって来た。追い込み脚質から、逃げもしくは好位から進めるレーススタイルに変更して勝てるようになった感もあるが、古馬になってのハーツクライ産駒の成長力も感じさせる。正直なところ、もっと良いジョッキーを確保できなかったのか?なんて不満はあるが、このメンバー構成なら逃げ馬の2番手の位置をキープできそうだ。連勝中の勢いと同時に元々持っていた能力がここにきて開花してきたような印象もある。ここは勝っても驚けない。

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 1
 2着 2、3、6、8、12、14
 3着 2、3、4、5、6、8、11、12、14

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 6、12、14
 2着 1
 3着 2、3、4、5、6、8、11、12、14           合計 72点

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映画 さらば友よ(1968) これが男の友情です 

2014年08月02日 | 映画(さ行)
 アラン・ドロンチャーズル・ブロンソンが共演したフランス製クライムサスペンス。ちょっと昔の映画ファンなら胸が躍るような組み合わせ。アラン・ドロンのクールさと、チャールズ・ブロンソンの男臭さ。対照的な2人の個性がぶつかり合い、それはやがて真の男の友情として昇華される。

 日本では凶悪犯と戦うアクション映画でよく知られるチャールズ・ブロンソンだが、彼が大スターとして認知される切っ掛けになった映画が今回紹介する映画さらば友よ。本作に出演時は既に彼も40歳半ば過ぎ。そんな遅咲きの大スターが魅せる渋さは、彼のそれまでの生き様が観ている我々に伝わってくるし、彼の魅力がいっぱい詰まった作品だ。なんて褒めておきながら、実は彼のキャラクターだが、けっこう変な奴。事あるごとに『イエッ~』と叫び、なぜか美形スターであるアラン・ドロンの行く場所に必ず現われるストーカー(?)振りを見せる。しかも、彼を追いかけているうちに、一緒にビルの中の金庫室に閉じ込められてしまうようなオッチョコチョイな面を見せてしまう。
 一方、当時既にフランスの大スターであったアラン・ドロンのキャラクターも何だか変な奴だ。知らない美女から声を掛けられ、そのまま放っておけば良いのに頼みを聞いてやる。『私が横領したお金を、あるビルの一室の金庫にこっそり戻してよ!』。わざわざ割に合わないような苦労をしてまで知らない女性の頼みを実行してやろうとする理由が最後までよくわからなかった。アラン・ドロンほどの格好良い容姿ならナンパ成功率100%に近いはず。しかし、どう考えても『成功した暁にはこの美女を抱ける』ことぐらいしか適当な理由が見当たらなかったのだが、その真相は何だろう?。

 観ている途中は、お粗末さを感じさせる2人の行動に白けた気分にさせられたのだが、観終わった後はこの映画スゲ~!なんて評価が大逆転。野球で言えば、最初のイニングで先制点を取って期待させながら、中盤のイニングで失点を重ねて逆転されてしまい、そのままシュウリョ~、と思いきや最後に一発逆転サヨナラホームラン。結末がこれぞフランス映画だと感じさせるストーリーとは如何なるものか。
 アルジェリア戦争から帰ってきた船がマルセイユの港に帰ってきた。降り立った多くの兵士の中に、軍医であるバラン(アラン・ドロン)、そしてアメリカ人である兵士ブロップ(チャールズ・ブロンソン)がいた。バラン(アラン・ドロン)にイザベル(オルガ・ジョルジュ・ピコ)という名の女性が話しかけるが、バラン(アラン・ドロン)はひたすら無視。その様子を見ていたブロップ(チャールズ・ブロンソン)は、バラン(アラン・ドロン)はきっと何かワケありだと睨み、ブロップ(チャーズル・ブロンソン)はしつこく彼を追いかける。
 バラン(アラン・ドロン)はイザベル(オルガ・ジョルジュ・ピコ)の車に乗り込み、その場を離れるが、彼女から意外なことを頼まれる。それは横領してしまったお金を、こっそりオフィスビルの中にある金庫に返すこと。実行する当日、クリスマスの連休で誰も居なくなったビルに入り込んだバラン(アラン・ドロン)だったが、なぜかブロップ(チャールズ・ブロンソン)も一緒にビルに入り込んでいて、2人は一緒に金庫室に閉じ込められてしまう。最初は、お互いの思惑も絡み、いがみ合っていた2人だったが、次第にお互いの生い立ちを知るにつれて奇妙な友情が芽生えだす。
 結局2人は当初の目的を叶えることこそ出来なかったが、ドサクサに紛れて巧くビルから抜け出すことに成功。2人はお互いが今まで出会った事が無い、知らぬ者同士ということにして別れるのだが・・・

 冒頭での2人が港に降り立つシーンの描き方が非常に格好良いし、この時に流れる音楽も痺れそうになるぐらい素敵で、もの凄く期待させる。しかし、前述したようにその後の展開が変な感じで、どこか居心地が悪い。本当ならビルに2人が閉じ込められるシーンは、もっとスリルを感じる出来栄えになっても良い筈なのだが、これが意外に盛り上がらない。しかし、ここを我慢して観ればチョッとした驚きを味わえるし、最後には今までの違和感がぶっ飛ぶような名シーンを目撃することができる。それは男同士の友情とは決して言葉を交わさなくても、ちょっとした仕草で分かり合えるんだということ。
 変な場面、ツッコミどころもあるが、印象的なシーンが多い。チャールズ・ブロンソンが満たされた硝子カップにコインを一枚、二枚、・・・とこぼれないように入れていくシーンは俺も真似たことがあるし、金庫のナンバーの件は印象的。ビルに閉じ込めれているシーンにしても個人的には不満だったが、観る人によっては充分にスリルを感じることができる人もいるだろう。
 とにかくかつてのフランス映画らしい後味に酔いしれたい人、チャールズ・ブロンソンのファンの人、それから名作禁じられた遊びに出演していた女の子が、こんな大人の女性になってしまったのか!なんて観方もあるだろう。とにかく男の友情に感動したい人には映画さらば友よはお勧めだ

さらば友よ [DVD]
アラン・ドロン,チャールズ・ブロンソン,ブリジット・フォッセー
ジェネオン・ユニバーサル
 

 フランスが誇る二枚目スターがアラン・ドロン。多くの名作に出演しているだけにお勧め作品多数。映画史に残るサスペンス映画の傑作太陽がいっぱい、青春、アドベンチャー、恋愛、友情、アクションなど映画的面白さを全てぶち込んだような冒険者たち、御大ジャン・ギャバンと共演した現金強奪サスペンスの傑作地下室のメロディー、ルキノ・ヴィスコンティ監督の若者たちのすべて、彼のクールな魅力に満ちているサムライ・・・他にもたくさんありそうです。

 とっても渋いチャールズ・ブロンソンは、脇役時代を含めると名作多数。日本人にはアクション映画のイメージが強い。晩年の作品ではショーン・ペンの初監督作品のインディアン・ランナーにおける兄弟の父親役が良いです。

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