褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 デイブレイカー(2008) ヴァンパイアだらけの世界

2012年01月28日 | 映画(た行)
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 人間は絶滅危惧種に指定され、今や全人類?の5パーセントしか生き残っていない。残りの95パーセントのマジョリティを支配しているのがヴァンパイア(吸血鬼)というチョット笑える設定の映画がデイブレイカー。果たして不老不死であるヴァンパイア達の文明とはいかなるものか

 お日様の出ている時間帯は活動できないヴァンパイア達だが、日暮れから薄暗くなる時間帯において駅構内をビジネスマンスーツを着たヴァンパイアたちの出勤風景が見られる。駅構内には果汁100パーセントのフルーツジュースでは無く、人血20パーセント入りのジュースが売られていて、ヴァンパイア(吸血鬼)たちの列が出来ている。人間はヴァンパイア達に捕らえられ、飼育され血液供給源になっていた
 ところが今や大漁に捕らえられている人間は絶滅寸前、そのことに伴いヴァンパイアの世界は大混乱。なぜなら食料不足ならぬ人間の血液不足に陥っているからだ。

 奴等は不老不死のヴァンパイアのくせに真面目に働くとは立派な心がけだと感心していたら、少なくなった人間の血液を利用してひたすら利潤を追求する会社の社長であるヴァンパイアと人間の血液を欲しがる物乞いのヴァンパイアの対比がまさに現代の人間社会が直面している格差社会の問題を見せつける。
 俺は不老不死の薬を欲していたけれど、ひたすら地獄の苦しみを味わう人生が永遠に続く恐ろしさを考えたら、もっと違う薬が欲しいと心を改めた

 さて、この映画のイーサン・ホーク演じる主人公は10回目の35歳を迎えるヴァンパイア。しかし、彼は人間と共存共栄を望む珍しいタイプのヴァンパイアだ。そんな彼がヴァンパイアと人間の両方の世界を救おうと必死で悩む姿が笑えるデイブレイカーを紹介します

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 近未来の2019年が舞台。10年前のあるウイルスがきっかけでヴァンパイアが爆発的に増えてしまい、逆に、ヴァンパイアの血液供給源となっている人間は大量に捕獲され、絶滅の危機が迫っていた。そんな中で、ヴァンパイアの少女が『不老不死のヴァンパイアなんて、嫌だ!』と書いた遺書を残し、太陽の光を浴びて燃え尽きてしまう(自殺する)。

 大手血液製造会社に勤めるエドワード(イーサン・ホーク)は、人間の血液に代わる代替製品の開発に励んでいるヴァンパイアである研究者。人間の血液が足りなくなりそうな事態が迫っている状況において、なかなか人間の血液の代替製品を開発できないのに悩んでいた。

 ある夜、エドワード(ホーク)は車で衝突事故を起こしてしまう。相手の車は人間の生き残りであり、ヴァンパイア体制に対するレジスタンスであるオードリー(クローディア・カーヴァン)と言う女性とその仲間達が乗っていた。かねてから人間を捕獲するのに反対だったエドワード(ホーク)はヴァンパイアの警察団から彼女達を守ってやる。

 親人間派のヴァンパイアだと見込まれたエドワード(ホーク)は、オードリー(クローディア・カーヴァン)の手引きによってライオネル(ウイレム・デフォー)と会わさせられる。実はライオネル(デフォー)は人間なのだが、かつてはヴァンパイアだった。ライオネル(デフォー)のような希少価値の人間の存在からエドワード(ホーク)はヴァンパイアと人間が共存できることを確信するのだが・・・エドワード(ホーク)が人間とヴァンパイアの戦いに巻き込まれながらも、必死で共存共栄の道を探し出そうとする姿は映画を観てください



 ヴァンパイア用に開発された車、昼夜が逆転した構図、ヴァンパイア達の残虐なシーンなど見所がたくさんあります。特にイーサン・ホークの自らの肉体を駆使して行う人体実験はかなり笑えました

 主演のイーサン・ホークは、この映画ではかなり格好良いです。彼の出演しているお勧め映画は遺伝子の優劣で、人間の優劣が決まってしまう近未来を描いたガタカ、ニコラス・ケイジ共演で暗躍する武器商人を描いたロード・オブ・ウォーが傑作です。

 残り少なくなってきた人間の血液を利権にしようと企む大手血液製造会社の社長でイーサン・ホークの上司を演じるのがサム・ニール。この人のお勧め作品はスティーヴン・スピルバーグ監督のジュラシック・パーク、ちょっと痛いシーンがあるピアノ・レッスンなど。

 元ヴァンパイアで人間に戻ったという珍しい役を演じるのがウイレム・デフォー。オリバー・ストーン監督のプラトーンでは映画史に残るあの名シーンでインパクトを残し、マーティン・スコセッシ監督の最後の誘惑では悩むイエス・キリストを演じ、スパイダーマンではグリーン・ゴブリンを演じるなど多くの名作、ヒット作品に出演するなど現在も大活躍している名優です。

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競馬 アメリカジョッキーC予想 今年はこの馬に期待しています

2012年01月22日 | 競馬予想

アメリカジョッキーC予想


 最近は全く競馬の予想は的中せず、次第に競馬の予想から足が遠のいてしまったが、今回のレースは超簡単。このレースを復活の足掛かりにできそう 
 休養明けで厳しい展開だったのに有馬記念で4着に来たルーラーシップが人気している。確かに大物感漂う雰囲気は流石は血統馬らしく貴公子然としている。しかし、血統は大したことがないが、雑草のごとき、逞しさを持った田舎者の僕の本命馬であるナカヤマナイトはきっと相当な能力を秘めている。
 他に気になるのは連勝中で勢いのあるリッツィースターは警戒が必要。
 
 ◎ 4 ナカヤマナイト
 ▲ 3 ルーラーシップ
 ▲ 6 トーセンレーヴ
 ▲ 8 リッツィースター
 △ 2 ネヴァプション
 △ 5 ヒカルカザブエ
 △ 7 ミステリアスライト
 × 9 ゲシュタルト
 ×11 サンテミリオン

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 4
 2着 2、3、5、6、7、8
 3着 2、3、5、6、7、8、9、11

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 3、6、8
 2着 4
 3着 2、3、5、6、7、8、9、11              合計 63点

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映画 バンコック・デンジャラス(2008) タイの女性は綺麗です

2012年01月21日 | 映画(は行)
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 いきなりニコラス・ケイジの自己紹介のナレーションから始まる。『俺の仕事は孤独だけれど、世界のあちこちに出かけることが出来て報酬がいい』。なんだ、その仕事は?と思って興味深く聴いていたら、実は暗殺者。それも成功率100パーセントの凄腕だ
 人殺し成功率100パーセントの秘訣とは次の条件を遵守すること、『質問はしない』『堅気と関わらない』『証拠を残さない』『引き際をわきまえる』。まるで理想の不倫相手の条件を自分自身に課す、極めてストイックな暗殺者の優秀な仕事振りと苦悩を見ることができる映画が今回紹介するバンコック・デンジャラスです

 4件の仕事依頼を最後に引退をしようと決心したニコラス・ケイジ演じる暗殺者が最後の仕事現場に選んだタイ、バンコクにやって来る。これが最後の仕事だと思って、ついつい油断してしまったわけでは無いのだが、通訳兼現金の運び屋として選んだ現地の若者を質問責めにし、キズの手当てのために入った薬局の女の子をナンパしたり等、自分自身に課していたはずの条件を自ら破ってしまってから次第に完璧な仕事振りの歯車が狂ってくる
 思わぬ良心の呵責に悩む暗殺者に想像を絶する修羅場が襲ってくるというのが、大まかなストーリー。

 タイの猥雑な雰囲気、綺麗なおねえちゃんの集団を見て、ニコラス・ケイジ演じるストイックだったはずの暗殺者が急にだらしない男に変貌してしまった感じを受けるが、一方で、こなしていく仕事(人殺し)は流石に高い報酬を得ているだけに抜群のプロらしき振る舞いを見せる。このプロらしき振る舞いはこの映画の見所で、アクションシーンもハリウッド映画というよりも香港映画を感じさせ、非常に満足できるレベル。
 そして特に共感できるのが、最後にこの暗殺者が見せる責任感の強さ最近は部下の失敗をかばうどころか、失敗の責任を部下に押し付ける人間が多いのには絶望的な気分になるが、この映画の結末を知った時これが男の責任の取り方だよ、と思えるバンコック・デンジャラスを紹介します

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ニコラス・ケイジ,チャーリー・ヤン,シャクリ ット・ヤムナーム
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 今日も楽勝でプラハでの仕事を終えた、暗殺者のジョー(ニコラス・ケイジ)。誰よりも引き際を理解しているジョー(ケイジ)は最後の仕事場としてタイ、バンコクでの4件の要人暗殺に向かう。
 現地の通訳を探していたジョー(ケイジ)は、自分の理想とピッタリ一致していたコン(シャクリット・ヤムナーム)を見つけ、彼を助手にしてしまう。

 1件目の依頼を成功させたジョー(ケイジ)だったが逃亡中に怪我をしてしまい、薬局に入ったのだが、そこで出会った耳の不自由な女性店員フォン(シャクリット・ヤムナーム)の素直な人柄にジョー(ケイジ)は惚れてしまう。その後も2件、3件目と仕事をこなしていくジョー(ケイジ)だったが、フォン(シャクリット・ヤムナーム)との付き合いによって安らかな気分に満たされ、またただの助手に過ぎなかったコン(シャクリット・ヤムナーム)にかつての自分の姿を重ね、彼に暗殺者としてのテクニックを叩き込んでいく。
 いよいよ、最後の仕事に取り掛かるジョー(ケイジ)だったが、そんな彼に思わぬ苦悩が襲い掛かり・・・暗殺者が見せる至極真っ当な最後の決断は映画を観てください



 ロン毛で嬉しそうな表情を見せるニコラス・ケイジが気持ち悪く見える時がありますが、それ以外はなかなか楽しめる映画です

 監督は香港生まれでThe EYE 【アイ】などタイを中心に活躍するパン兄弟。今回紹介した映画は自らが監督したレインのアメリカ映画のセルフリメイクでした。

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映画 ぼくのエリ 200歳の少女(2008) 僕も200歳まで生きたいです

2012年01月19日 | 映画(は行)
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 もし合コンをしていて、けっこう好みのタイプの顔だが俺の話に対して食い付きの悪い女性と、特にタイプの顔でも無いが俺のつまらない話でも食いついてくる女性。どちらの女性を選ぶかとなると間違いなく俺だったら後者を選ぶ。いじめられっ子で孤独な少年が、ちょっと不思議系だが自分に興味を持ってくれる女の子を好きになってしまうというストーリーは、モテナイ俺にとってはごく普通の話。
 しかし、好きになった女の子の趣味がちょいちょい人間の首に噛み付くことだったとしたら、そんな恋愛は果たして成立するのかと言うのが今回紹介するスウェーデン映画ぼくのエリ 200歳の少女です。
 
 12歳のいじめられっ子で孤独な少年とちょっと気分が悪くなったら人間の血を吸えば元気になる永遠の12歳の少女(?)の恋愛映画と聞けば、だいたいの結末は何となく予想できそうなものだが、あまりにも残酷で綺麗?な結末は全く予想外だった。
 実は観ている途中は、トンデモな設定、行動、描写などを見せ付けられてドン引き状態。ツッコミどころが多く見られるが、実はそんなものは監督の計算の内だったのか?と思わせてくれるぼくのエリ 200歳の少女を紹介します

ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]
カーレ・ヘーデブラント,リーナ・レアンデション
アミューズソフトエンタテインメント


 スウェーデン、ストックホルム郊外にて。最近失踪及び残酷な殺人事件が頻発している。母と2人暮らしのいじめられっ子で孤独な12歳の少年オスカー(カーレ・ヘーデブラント)は、雪の積もる夜の公園でストレス解消のためにナイフで遊んでいると、エリ(リーナ・レアンデション)と言う名前の女の子と出会う。
 エリ(リーナ・レアンデション)は最近になって家の隣に引越しして来たのだが、自称12歳であるのに昼は学校に行かず、やたら薄着でも平気である不思議な雰囲気を漂わせている女の子だった。しかもエリ(リーナ・レアンデション)は何故かオスカー(カーレ・ヘーデブラント)がいじめられっ子であることを知っており、彼女はオスカー(カーレ・ヘーデブラント)にもっと強くなれと勇気づける。

 今までひたすら孤独だったオスカー(カーレ・ヘーデブラント)は自分に興味を持ってくれたエリ(リーナ・レアンデション)のことを好きになってしまい、2人の交流が始まるのだが・・・果たして、オスカー(カーレ・ヘーデブラント)はエリ(リーナ・レアンデション)の正体を知ってしまうのだが、ちょっと驚きのシーンは映画を観てください



 最近スウェーデン映画と言えば本作やミレニアム ドラゴン・タトゥーの女シリーズでの世界的なヒットで注目されています。しかし、本当にスウェーデンは寒そうな国だというのが映画を通してもわかりますし、人間の表情も冷たく感じます。

 ちなみに監督はトーマス・アルフレッドソン。全く知らない監督さんでした。最近ゲイリー・オールドマン、コリン・ファースという名優が出演している裏切りのサーカスという映画がヒットを飛ばすなど、注目したい監督です。
 今回紹介したぼくのエリ 200歳の少女はもう既にアメリカ映画でモールスというタイトル名でリメイクされています。こちらの映画も気になります。

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映画 NARC/ナーク(2002) 謎解き映画が好きな人は必見

2012年01月14日 | 映画(数字、アルファベット)
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 タイトルを見て、普通の日本人はどんな内容なのかさっぱり想像できないと思いますが、NARCの意味は麻薬捜査官、密告者で一般的には使われない俗語。刑事2人がケンカしながら協力し合って事件を解決しようとする、よく見かける刑事映画。この手の映画の多くは、2人の刑事の軽妙なトークを楽しみ、最初は仲が悪い刑事2人が次第に篤い友情で結ばれていく様子に感動するパターンが多い。そんなパターンを期待して、NARC/ナークを観てしまうと、ちょっとショックを受けるかもしれない。ちなみに今回登場する2人の刑事はひたすら真面目な顔をしてギャグを言わない。

 ヒゲ面で見た目はお世辞にも格好良いと言えない刑事2人が、麻薬組織に潜入捜査中に殺害された刑事の犯人を探し出そうとするサスペンスと言うのが表向きの内容。しかし、この映画の凄いところは後半に起こる怒涛の二転三転する展開及びその過程。途中の伏線がしっかり張られており、非常に親切設計な作りのおかげで、記憶力の悪い僕が観ていても『ああ~、あのシーンはそういうことだったんだ』とごく自然に頭の中に入ってくる。

 そしてもう一つの見所として安い給料で命の危険に晒される刑事の仕事って決してカッコ良く無いし、本当に色々と大変なんだということがよく理解できること。刑事2人の心の苦しみ、悩み、葛藤が痛いほど伝わってくる。サスペンス、謎解き、人間ドラマとしてもお勧めできるNARC/ナークを紹介します

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 麻薬捜査官のテリス(ジェイソン・パトリック)は麻薬密売人を追いかけ、市民に危害を加えた逃亡者を射殺するが、流れ弾が一般市民も巻き込んでしまう。自責の念に駆られたテリス(パトリック)は辞職を決意するが、上司から復職の条件として同じ麻薬捜査官のガルベスが惨殺された事件の捜査を指示される。
 テリス(パトリック)の優しい妻は、夫が再び命の危険にさらされる職業に復帰することに猛烈に反対していたのだが、彼は責任感からガルベスの殺害事件の捜査を引き受けてしまう。

 テリス(パトリック)と一緒に捜査する仲間に、殺害されたガルベスとは大の親友であったオーク(レイ・リオッタ)と組むことになる。オーク(リオッタ)の捜査方法はとにかく荒っぽく、そして怒鳴り声がうるさい
 テリス(パトリック)とオーク(リオッタ)は最初はお互いを上手くいかない雰囲気が漂っていたが、捜査を進めていく中で次第に友情に近いものが生まれる。しかし、やがてテリス(パトリック)はオーク(リオッタ)の行動に不審な点があることに気付き・・・二転三転する怒涛の展開、衝撃の真実は映画を観てください



 麻薬捜査官ならきっとこんな辛い事があるかもと思います。この映画の結末は衝撃的というよりも、観ている側に深く切ない感情を抱かせます。

 ちなみに監督は最近は特攻野郎Aチーム THE MOVIEを撮ったジョー・カーナハン。相当記憶力の良い人にはスモーキン・エース/暗殺者がいっぱいが楽しめるか?と思います。

 市民を射殺したことに自責の念に駆られ、奥さんに危ない刑事の仕事に戻らないでとアドバイスされるテリスを演じたのがジェイソン・パトリック。今回はヒゲ面で格好良く見えませんが、ヒゲを剃ったら実はオトコマエみたいです。スピード2の主演、告発のときにも出演していました。

 そして親友のガルベスの弔いのために鬼のような形相と大きな怒鳴り声で犯人を見つけることに異常な執念を見せるのがレイ・リオッタ。あまりにも太っていたのが驚きでした。彼の代表作となるとグッドフェローズ、そしてシューレス・ジョーを演じたフィールド・オブ・ドリームスということになりますが、不法侵入の悪徳警官が印象的。そしてレクター博士シリーズのハンニバルのとても可哀相な姿は映画史上最も酷い役だったと思います。なかなか個性的な俳優さんだということがここに挙げた作品だけでもわかります。

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映画 ザ・ウォーカー(2010) 天からの声が聞こえます

2012年01月11日 | 映画(さ行)
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 最近のハリウッド映画でちょっと流行っているのが世界終末ムービー。例えばザ・ロード2012アイ・アム・レジェンドなどなど。果たして人類滅亡の危機を思わせるような映画が量産されることはいったい何を意味するのか?今や日本を含めて世界中が不景気、失業者の増加、モラルの低下、拝金主義、格差社会、環境破壊など諸問題がてんこ盛り状態。特にその元凶となっているアメリカはもはや打つ手はなく、唯一国内の景気浮上対策として日本にTPP参加を強要するのみ

 進むも地獄、退くも地獄のアメリカがまるで近い将来における自国の文明崩壊を予見し、そんな中でわずかな希望を見出そうとする映画が今回紹介するザ・ウォーカーです。戦争によってボロボロに文明が崩壊してしまった近未来において、ほとんど食料は無い代わりに人肉を食ってでも生き永らえようとする弱肉強食のサバイバルの時代。そんな暗黒の時代に、『とにかく本を持って西へ歩け』と天からの声が聞こえてきたと本気で思っている黒人の男が、この世に残った唯一のある一冊の本をとにかく大事に持ち歩いて30年間。いつの間にか超人的戦闘能力を身に付け、ひたすら西へ向かって歩いていく。
 一方、水の利権を独り占めして新しく世界制覇を企む街の支配者はすでにある一冊の本を手に入れることの重要性を知っており、黒人の男がその本を持っていると知った時、街の支配者はその本を手に入れるために黒人の男を猛烈に追いかける。
 善人、悪人が揃って欲しがるこの世にたった1冊だけ残った本の内容とは?また黒人の男は、しつこくて可愛いストーカー少女というお荷物まで背負うことになり無事に本を目的地まで届けることができるのか?名優デンゼル・ワシントンマチェット(山刀)を振り回す感動的なシーンが見られる

 確かにスタイリッシュなアクションシーンもみどころだが、ひたすらお気軽なアクション映画ではなく現代社会に対する非常に意味深なメッセージを読み取り、そして世界がガラガラポンになって破滅した後に救世主が誕生するキリスト的な宗教観を探っていく楽しみ方もできる非常に大人向けのアクション映画。しかも単に正義が悪を裁くといった展開ではなく、ちょっとだけ意外性のあるオチがあり、こういう終わり方も有りだよねと考えさせられるザ・ウォーカーを紹介します

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デンゼル・ワシントン,ゲイリー・オールドマン,ミラ・クニス,レイ・スティーヴンソン,ジェニファー・ビールス
角川映画


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角川書店


 戦争によって文明が滅んだ近未来のアメリカ大陸が舞台。世界に1つだけある本を持ってひたすら西に向かって歩く男イーライ(デンゼル・ワシントン)。そんな彼の行く手を阻もうとする無法者は多いが、イーライ(ワシントン)は自らの命は自分で守る。

 イーライ(ワシントン)は水が汚染されていない街に到着する。その街はカーネギー(ゲイリー・オールドマン)が支配する街であり、カーネギー(オールドマン)は戦闘能力を持ったイーライ(ワシントン)をこの街に引きとめようとする。
 カーネギー(オールドマン)は自らの野望を叶える手段として、世界に1つだけ存在する本を手に入れようと部下に探させていたのだが、その本をイーライ(ワシントン)が持っていることに気付き、この街を出て西へ向かうイーライ(ワシントン)を追跡するが・・・善人、悪人が揃って欲しがる本の内容とは?イーライ(ワシントン)が向かう西の果てには何があるのか?破滅してしまった世界に少しの希望を抱かせる結末は映画を観てください



 暗い画調、意味深な台詞、スタイリッシュな銃撃戦などたくさんの見所があります。そしてちょっとだけ驚くオチを知った時、どのような感想を持つか?観る人によって納得度は大きく異なるか。平和を叶えるために宗教を信仰する者と、宗教を利用して独裁者の道をひた走る者の対立は昔からよくある展開ですが、極めて現代的な内容だと思います

 監督はヒューズ兄弟。ジョニー・デップ主演のフロム・ヘルを撮っています。

 ひたすら西へ歩く主人公のイーライを演じるのは黒人俳優として主演を演じる数少ないスターのデンゼル・ワシントン。南アフリカ共和国のアパルト政策下における黒人運動家を演じた遠い夜明け、南北戦争の北軍の黒人部隊を描いたグローリー、スパイク・リー監督のマルコムXなど名作多数。斬新なアクション映画のトニー・スコット監督のデジャヴはお勧め

 街の支配者カーネギーを演じるのは、これまた名優のゲイリー・オールドマンレオンエア・フォースワンの悪役が強烈なイメージがありますが、蜘蛛女におけるちょっと可哀相な悪徳刑事の役も印象的です。

 デンゼル・ワシントンに付きまとうソラーラを演じるのがミラ・キュニスブラック・スワンでのナタリー・ポートマンの友人兼ライバルの役が印象的です。

 そしてソラーラの母親で、盲人の役を演じるのがジェニファー・ビールスだったというのは後で知って驚きました。彼女はフラッシュダンスの主演女優です。

 他にもトム・ウェイツ、マイケル・ガンボン、マルコム・マクダウェルが出演しているようになかなかの豪華キャストです

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映画 マディソン郡の橋(1995) とても素敵な思い出です

2012年01月09日 | 映画(ま行)
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 料理、掃除、洗濯そして子育てと毎日を単調な生活をしている専業主婦は相当な鬱憤がたまっている。近くに居ながら、なかなかそのことに気付かない旦那さんは多いが、いち早くそのことに気付いた俺はきっと良い旦那さんになる素質がある。今どきは多くの人妻系不倫サイトが多いから旦那さんも奥さんのストレス度合いがわかりにくい時代なのかもしれない
 
 そんな毎日を家事に追われてしまって悶々とした日々を過ごす中年主婦のために巨匠クリント・イーストウッド監督が珠玉のラブストーリーを撮った映画が今回紹介するマディソン郡の橋です
 ストーリーは母の葬儀のために集まった息子と娘、母が自分達に宛てた手紙を読んでみると、その内容は母が自分達の見知らぬ男性と過ごした4日間の不倫生活が赤裸々に告白されていた。良妻賢母で真面目な母だと信じていた息子と娘は母親のエロさに立ち上がれないほどのショックを受けるのだが。
 果たして、4日間の不倫生活が自分の人生の中でも最も素晴らしい日々だったと告白する母の心の底に秘められた苦悩、真実、切実なる想いを知った時、観ている我々はやっぱり不倫なんか良いわけがねぇだろと思うのか?それともイーストウッドマジックにかかって感動してしまうのか?

 不倫映画と聞けば最悪の展開を想像しがちですが、ちょっと予想外の展開はイーストウッド監督らしいところ。不倫映画とはいえ恋愛、親子愛、友情、現実のアメリカ社会など色々なテーマが適度に盛り込まれたマディソン郡の橋を紹介します

マディソン郡の橋 特別版 [DVD]
クリント・イーストウッド,メリル・ストリープ,アニー・コーリー,ヴィクター・スレザック,ジム・ヘイニー
ワーナー・ホーム・ビデオ


 アメリカ、アイオワ州が舞台。1989年、母のフランチェスカ(メリル・ストリープ)の葬儀のために集まった長男のマイケル(ヴィクター・スレザック)と妹のキャロリン(アニー・コーリー)だったが、一家の伝統は土葬なのに彼女の遺言には『火葬にしてくれ』ということに困惑する。
 マイケル(ヴィクター・スレザック)とキャロリン(アニー・コーリー)は自分達に母が宛てた手紙と日記を読むのだが、そこには母と見知らぬ男性カメラマンとの4日間の不倫生活が書かれていた。

 1965年のある日、夫のリチャード(ジム・ヘイニー)と子供達が4日間だけ仕事の都合で家を出る。夫のリチャード(ジム・ヘイニー)と結婚してイタリアからアイオワ州の農場にやって来たフランチェスカ(ストリープ)にとって、1人で家に居ることは毎日を家事に追われていた彼女にとってどこか新鮮な気分がしていた。
 そこへ世界中を旅しながら写真を撮っているキンケード(クリント・イーストウッド)が現われる。彼はフランチェスカ(ストリープ)に屋根付きの橋の場所を尋ねてきた。
 何気なく出会った2人だったが、次第にフランチェスカ(ストリープ)はキンケード(イーストウッド)の魅力に惹かれていき・・・とても素敵な4日間の不倫生活は映画を観てください



 観ている最中は、なぜかドキドキしてしまった僕はちょっと変?だと自分で思いました。結婚生活で悩んでいた子供達が癒されていく様子は納得です

 監督と主演のキンケイドを演じるのはクリント・イーストウッド。今回は恋愛映画でしたが本当にどんな分野を監督させても凄い映画を撮ります。彼の映画は余韻が残ります。
 フランチェスカを演じるのが名女優のメリル・ストリープ。昔からそれほど美人だと思わないのですが、今回の彼女はとても素敵な女性に見えました。新作では英国の元首相サッチャーを演じていますが、本当に楽しみです。

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映画 天使のくれた時間(2000) 違う人生を歩みたいと思う時があります

2012年01月05日 | 映画(た行)
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 俺はとにかく現状に不満だ。やり直せるのなら、もう一度人生をやり直したい。自分の肉体、精神性も全てぶっ壊し、無の状態から自らを再構築したい気持ちだ。ここまで極端ではなくても、ある過去に遡って違う人生の選択をしたいと願っている人は多いはず。
 ちなみに俺の場合は過去の事を考えると悔いることばかり。あの日、あの時違う決断をしていれば

 しかし、本当にあの日、あの時に戻って違う決断をしていれば現在は満足のいく生活をしていただろうか?この問いに対する結論は自分なりに出ている。不幸な出来事を修正するために過去に遡り、運命を変えようとするが・・・を描いた映画バタフライ・エフェクトを観た時、ありのままの現状を受け容れることが最善の考え方だという事がよくわかった。
 しかし、そうは言ってもである。あの時、あの一瞬に違う選択をしていれば。そんなどうしようもない願いを叶えてくれる?のが今回紹介する天使のくれた時間です。

 さて内容は13年前の空港において、恋人から『飛行機に乗らないで』とアドバイスをされるが、ビジネスで大成功を収めるという野心を持った男はロンドン行きの飛行機に乗ってしまう。そしてその男は現在では、めでたくウォール街の大手金融会社の社長に登りつめ、マンハッタンに億ションを構え、ベッドの側には常に綺麗な女性が居るような男なら誰もが羨む生活を手に入れていた。
 ひたすら楽しい独身生活を楽しんでいるはずだったが、ふと昔の恋人の事を思い出す。果たして13年前のあの時、恋人のアドバイスを聴き入れて飛行機に乗らなかったら今頃はどんな生活をしていただろうか?そんな男の心に付け入るかのように、拳銃を手にしたガラの悪い天使によってもう1つの人生に送り込まれてしまい・・・というストーリ。

 欲しい物は全て金で手に入れることが出来た人生から、一転して妻が居て、子供が2人居るごく普通のマイホームパパとしての人生を経験してしまうが、その生活感のギャップがとにかく笑える。突然子供の世話をしないといけなくなったり、女遊びが出来なくなったことに戸惑ったり、今までなら簡単に買うことができた高級スーツを買おうとしたら妻に怒られたり。
 本当にマイホームパパはツマラナイということがよく理解できるという映画ではなく、改めて大切な物とは何かを教えてくれる天使のくれた時間を紹介します

天使のくれた時間 デラックス版 [DVD]
ニコラス・ケイジ,ティア・レオーニ,ドン・チードル,ジェレミー・ピヴェン
ジェネオン エンタテインメント


 ウォール街の大手金融会社の社長であるジャック(ニコラス・ケイジ)はやり手のビジネスマンであり、今も企業買収を企んでいる。そんな彼に昔の元カノであったケイト(ティア・レオーニ)から電話があったことを秘書から知らされる。

 クリスマスイブの夜、ジャック(ケイジ)は帰宅ついでにスーパーに立ち寄るが、拳銃を持った黒人のキャッシュ(ドン・チードル)が店員に大声で怒鳴り立てている場面に出くわしてしまう。
 巧みに金でその場を解決したジャック(ケイジ)だったが、見知らぬ男であるキャッシュ(チードル)から不思議な事を聞かされる。

 その夜、自分の豪華マンションに帰っていつものように眠りについたジャック(ケイジ)だったが、朝起きて吃驚。隣で寝ているのは13年前に別れたはずの元カノのケイト(レオーニ)で、しかも家は郊外の一軒家。大慌てで会社に向かうジャック(ケイジ)だったが、更に信じられないことが起こっていた。
 別れたはずのケイト(レオーニ)は何時の間にか自分の妻になっており、しかも自分の息子が2人いる。そして自分は会社の大手金融会社の社長ではなく、妻のケイト(レオーニ)の父が経営するタイヤの小売店のセールスマンになっていた。
 最初こそマイホームパパになってしまったことに戸惑っていたジャック(ケイジ)だったが、何時の間にやら普通の暖かい家庭の生活が居心地良くなってしまい・・・心暖まる展開は映画を観てください



 この映画の結末は当たり前の所に収まっていますが、それでも感動的です。しかし、やっぱりお金は欲しいという気持ちは改めることは出来ません

 監督はジャッキー・チェン主演のラッシュ・アワー、アンソニー・ホプキンスの当たり役のハンニバル・レクター博士シリーズのレッド・ドラゴンなどのブレット・ラトナー多くのヒット作を飛ばしている監督です。

 主演のジャックを演じるのは大スターのニコラス・ケイジ。最近はとにかく出演しまくっている印象があります。今さらこの人に関してお勧め作品を挙げるのも気が引けますがジョン・ウー監督のウインドトーカーズは反日的な内容を含んでいますが、なかなか熱い作品で個人的に気に入っております。

 ケイト役のティア・レオニーディープ・インパクトが印象的。最近はちょっと見かけないのが残念です。まだまだ女優として老け込む年齢でも無いので今後に期待したい人です。個人的にはシャロン・ストーンやアネット・ベニングに少し似ている感じがするのが良いです。

 キャッシュという天使を演じるのが黒人俳優のドン・チードルオーシャンズシリーズにも出演していますが、この人のお勧め作品はルワンダ紛争によって生じた多くの難民を救おうとするホテルの支配人を演じたホテル・ルワンダ。他にアメリカの人種問題を描いたポール・ハギス監督のクラッシュもお勧めです。

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映画 浮き雲(1996) 希望の灯が少しだけ見えます

2012年01月03日 | 映画(あ行)
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 ハリウッド映画を観ていると、もしかして俺も大金持ちになれるんじゃないかと勘違いしてしまうときがある。最近ではFacebookの創始者のマーク・ザッカーバーグを描いたソーシャル・ネットワークを観てると、一攫千金のビジネスチャンスなんてそこら辺にたくさん転がってるんじゃねぇ~の?なんて軽く考えたり、ダニエル・デイ=ルイス主演のゼア・ウィルビー・ブラッドを観ていると、俺の家の庭をちょっと掘ったら温泉が出てきたりしてなんて考えたり、ちょっと古いところでマイケル・ダグラス主演のウォール街を観て、ナンダカンダ言ってもやっぱり投資して儲けるのが1番手っ取り早いよな、なんて危ない橋を渡ろうかなという誘惑に魅せられる。
 大金持ちイコール人生の勝ち組みという考えから抜け出せず、これらの映画の主人公達は良くも悪くも魅力的なんて思ってしまう俺はやっぱりアホ。

 そんな強欲な自分に人生の本当の価値観について考えさせてくれる映画が今回紹介するフィンランド映画の浮き雲です。内容は慎ましくも幸せな生活をしていた夫婦だったが、2人とも不景気のあおりを喰って失業してしまう。そんなどん底状態のピンチに立たされた夫婦に明るい未来は来るのだろうか?というストーリー。なかなか物事が上手く行かず、転落していくこの夫婦を見ていると本当に他人事とは思えない映画です。
 しかしながら失業と言う暗く重たいテーマを扱いながらも、出演者たちの台詞が少なく、無表情な演技からは大して悲壮感は無く、淡々とした雰囲気があります。そして軽く繰り出すお笑いのジャブが個人的にはツボ。ワンカットで1つ笑いを意図しているような演出を感じますが、3割ぐらいカル~ク笑える(けっこう高打率だと思うのですが?)
 ハリウッド映画のような派手さは無いですが、普通の労働者の哀歓をユーモア、そして人生ってこんな感じだよな~と考えさせてくれる浮き雲を紹介します

真夜中の虹/浮き雲 [DVD]
アキ・カウリスマキ
アップリンク


  フィンランドのヘルシンキにおいて。バスの運転手の夫のラウリ(カリ・ヴァーナネン)とかつては名門だったレストランで給仕長をしている妻のイロナ(カティ・オウティネン)は慎ましく、普通の生活をしていた夫婦。
 ある日、不景気のアオリを受けてラウリ(ヴァーナネン)は運転手をクビになってしまう。彼は仕事が無くなってしまったことを妻のイロナ(オウティネン)になかなか言い出せないでいた。ようやく酒の力を借りてイロナ(オウティネン)にクビになったことを話すことができたのだが、仕事が見つからずに毎日を酒を飲むことに費やしてしまっている。
 そして、イロナ(オウティネン)の働いているレストランも大手チェーン店に買収されてしまい、彼女も仕事を無くして、夫婦で職安に通うことに。

 ラウリ(ヴァーナネン)は長距離トラックの運転手に雇用されることが決まりかけたが、健康診断で異常が見つかってしまい働くどころか、運転免許証まで取り上げらてしまう。一方、イロナ(オウティネン)は安食堂店のレジ係りとしての仕事を見つけるが、実はそこの店は不正商売で彼女は結局、給料が貰えないまま仕事を辞めることに。

 そんな2人は車を売って得たお金を資金にレストランを始めようとするが、更にその資金を増やすためにギャンブルに手を出してしまい・・・明日住む場所も無くなってしまう絶望感に陥りながらも、ほんの少しの希望を見出すことのできる展開は映画を観てください



 内容はリアルに悲惨なストーリーですが、これが意外にも前述したように観ている間は悲壮感はあんまり無いです。映像は簡潔、登場人物の台詞は少なく、おまけに無表情、そして軽く笑えます。挿入されている音楽が一番盛り上がっている感じがしましたが、気のせいでしょうか

 ちなみに監督はひたすらちょっとイケテナイ人達を描き続けるアキ・カウリスマキハリウッド映画のような派手作品とは正反対の作風ですが、個人的にお気に入りの監督です。
 お勧め作品は過去のない男、そしてかなり笑える作品としてはレニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカを挙げておきます

 ちなみにDVDで一緒に収録されている真夜中の虹もなかなか良い感じです

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