褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 ラストサムライ(2003) ハリウッドが日本を褒めてくれます

2012年07月27日 | 映画(ら行)
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 今回紹介する映画ラストサムライしかり、クリント・イーストウッドが監督した硫黄島からの手紙しかり、日本を描いた良い映画に出会えたと思ったら、作ったのは外人だったと聞いてガッカリしたりする。
 特に今回紹介するラスト・サムライに関しては、ほとんどの日本人が知らない日本の国の成り立ちまで教えてくれるありがたい映画。しかも、日本人の心に根付いた素晴らしき世界の模範となるべき武士道なのに、最近はそんなものをアッサリ捨ててしまう日本人が多すぎるのが残念だが、今回紹介するラストサムライはまさに、日本の武士道を外人が手放しで褒めてくれる映画だ。

 まさに日本人には必見の映画であり、特に国内を混乱させ、しかも元総理大臣でありながらデモに参加するというまるで責任感もなく、ただ今の日本の混乱の元凶を作っている鳩山元首相はこの映画を観るべき。彼がこの映画を観たら、今すぐしないといけないのはデモに参加することではなく、切腹をすることだということに気付くはずだ。民主党の鳩山グループの人はぜひ自らすすんで介錯を願い出てあげるべきだ。

 武士道と言われても多くの日本人ですらピンと来ないのが現実だが、寡黙でありながら黙々と自らを鍛え、真面目に働き、相手を敬い、散り際も美しく。ハッキリ言ってそのようなことは日本人にとっては当たり前すぎて別段凄いことだとも思わない。しかし、ひたすら自らを大きく見せるために自慢をし、カネでカネを生み出すことばかり考え、強き者が弱き者を虐げる弱肉強食、そして相手にトドメを刺す時はできるだけ残虐に、なんていうようなアメリカ人と日本人ではその精神性はまるで違う。
 
 そんな武士道を原点とする道徳意識の高さを世界中は認めているのに、日本人自身がそれにまったく気付かず、しかも日本のリーダーたる者が道徳が欠けているのが非常に残念だ。そしてラストサムライを観て気付くのが、武士道と言えば男性に限るというようなイメージがあるが、実は大和撫子と呼ばれる日本女性にも武士道精神が根付いていることにも気付かせられる。

 さて今回紹介するラストサムライの主演は、ハリウッドの大スターであるトム・クルーズ。言うまでもないが、彼が日本人に成り代わって最初から侍を演じるのではなく、アメリカの軍人が日本にやって来て、侍の生活に触れ合っていく内に武士道に感化していく話。
 あくまでも主演はトム・クルーズだが日本人俳優たちがとにかく格好良い。ここでは世界的大スターのトム・クルーズも日本人俳優たちの引き立て役にしか過ぎない。外国人が描く日本だから、違和感を覚える場面があったりするが、そんな小さな事には目をつぶって見れば、日本人の誇りを感じることができるラストサムライを紹介します

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トム・クルーズ,渡辺謙,真田広之,小雪,ティモシー・スポール
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 アメリカ南北戦争の英雄であるネイサン・オルグレン大尉(トム・クルーズ)は、インディアンを無差別に討伐していたことに対して自責の念に駆られて、酒を飲む堕落した毎日を過ごしていた。
 そんなネイサン(クルーズ)に対して、明治維新を成し遂げた日本政府から莫大な報酬に釣られて、日本の軍備の近代化のための軍事顧問として招かれる。

 明治維新を成し遂げた日本だが、大きな時代の変化の波に立たされていた。特に武士道をこよなく愛する勝元(渡辺謙)は武士の世の中が近代化の波によって消滅していくことに危機感を抱いていた。

 かつては明治天皇(中村七之助)の元で、明治維新の功労者でもある勝元(渡辺謙)だったが、今ではすっかり逆賊の身。そんな武士である勝元(渡辺謙)と新政府側のの軍事顧問であるネイサン(クルーズ)は戦場で相対することなる。
 ネイサン(クルーズ)率いる新政府側は敗北し、彼自身も囚われの身となってしまう。

 ネイサン(クルーズ)は囚われの身であるが、侍社会に触れ合っていく内に崇高な武士道精神に次第に感化していくのだが・・・ネイサンと侍社会に生きる人々との次第に深まっていく熱い交流はぜひ映画を観てください



 ちなみに監督は社会派映画において傑作を連発するエドワード・ズウィック
 南北戦争の北軍の黒人部隊の活躍を描いたグローリー、レオナルド・ディカプリオ主演のダイヤモンド産業の闇の部分を描いたブラッド・ダイヤモンドがお勧めです。
 他ではとっても可愛い頃のデミ・ムーアが見られるきのうの夜は...も今となってはちょっとだけお勧めです

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映画 レポゼッション・メン(2010) これからレポ(回収)しに行きます。

2012年07月21日 | 映画(ら行)
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 世界的な不景気が続く現在において、未だに記憶に新しいリーマンショック。アメリカの投資銀行が、住宅の値段が上がり続けていることを背景に、まるでお金を返せる責任能力の無い人にまで住宅購入を積極的に推し進めるために、住宅ローンを高い利息で貸し付けるサブプライムローンがリーマンショックを引き起こした原因の一つとして挙げられるだろう。
 そんな社会問題をどうしてもイメージさせせてしまうSFアクション映画が今回紹介するレポゼッション・メンです。

 さて、ストーリーは近未来において人々は人工臓器を手に入れることによって寿命を延ばし続けているが、高額な人工臓器ローンを決められた期日までに払えない者に対しては、レポゼッション・メンと呼ばれる腕利きの人工臓器回収人が容赦無く、人工臓器を回収しにやって来る。サラ金の取り立てぐらいならば命を奪われないが、ここに登場するレポゼッション・メン達は合法的な死刑執行人だ。
 ジュード・ロウ演じる人工臓器回収人であるレポゼッション・メンの1人が、今日もいつもと同じように人工臓器ローン未払いのお客さんのところへ人工臓器をレポ(回収)しに行くと、自らが気絶するほどの事故に遭ってしまう。
 そして目が覚めたら病院のベッドの上。しかも自らの体にはハイテクな人工心臓が組み込まれていた。自分宛に送られてくる人工臓器ローンの請求書を見て、回収人が回収される側に立つことによって、今までの自分の行いを深く反省、いや反省するヒマがないほど、かつての仲間だったレポゼッション・メン達が猛烈に追いかけてくる。果たして、ジュード・ロウ氏は逃げ切れることができるのか

 腹を切り刻んで人工臓器を取り出すシーンのえげつなさ、血が飛び散る斬新なアクションシーン、人工臓器だらけの美女とのスリル満点の逃避行、そして愛し合いながら臓器を取り出すSMシーンなど見どころがたくさん。ちょっと痛いシーンが多いが、意味深過ぎるラストシーンまで目が離せないレポゼッション・メンを紹介します

レポゼッション・メン [DVD]
ジュード・ロウ,フォレスト・ウィテカー,リーヴ・シュレイバー,アリシー・ブラガ
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 近未来において、大企業ユニオン会社が開発した人工臓器によって人類は延命することができた。しかし、高額な人工臓器ローンを期日までに払えない者に対しては人工臓器回収人であるレポゼッション・マンが送り込まれる。
 ユニオン会社の人工臓器回収人であるレミー(ジュード・ロウ)とジェイク(フォレスト・ウィテカー)は小さい頃からの幼馴染みで、時には共同で人工臓器回収に乗り出し、そして2人は回収した人工臓器の数を競い合う仲良しだ。

 ところがある日、有名ミュージシャンの人工臓器回収に向かったレミー(ロウ)だったが、意識を失うほどの事故に遭ってしまう。目が覚めた時、病院のベッドの上。しかも人工心臓が体に組み込まれていた。さらに多額の人工臓器ローンを勝手に背負い込んでしまうことになってしまった。

 回収する側から回収される側に立たされたレミー(ロウ)は、レポゼッション・メンとしての仕事に嫌気がさしてしまい、体中が人工臓器だらけで、同じく人工臓器ローンを抱えている美女のベス(アリシー・ブラガ)と一緒に逃避行に出ようとするが、かつての仲間のジェイク(ウィテカー)やレポゼッション・メン達が追いかけてくる・・・驚きの結末が何を意味するのか?最後の最後まで目が離せない展開は映画を観てください



 リアルに痛いシーンが多く出てきますが、人工臓器回収という笑うに笑えない設定が楽しい映画です。レポするという台詞を僕も実生活で使っていくつもりです。
 
 主演はプレイボーイの役が似合う二枚目スターのジュード・ロウ。この人のお勧め作品となるとSF映画の名作ガタカ、軍事アクションながら一対一のスナイパー対決が楽しめるスターリングラードもお勧め。そして名優マイケル・ケインとほとんど2人しか登場しないガチの対決が見られるスルースもお勧めできます。

 ジュード・ロウの幼馴染みにして、彼を追いかける立場になってしまうジェイクを演じるのが黒人俳優のフォレスト・ウィテカーラスト・キング・オブ・スコットランドではアフリカ、ウガンダの独裁者インディ・アミン役で名演技を見せました。クリント・イーストウッド監督で実在のミュージシャン、チャーリー・パーカーを演じたバードがお勧め、そして日本人必見・・・とまでは言いにくいですが、武士道精神を描いた葉隠を題材にしたジム・ジャームッシュ監督作品のゴースト・ドッグは色々な意味で楽しい映画です

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映画 ターミネーター(1984) 今さらですが・・・

2012年07月16日 | 映画(た行)
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 今回紹介する映画ターミネーターは大スターアーノルド・シュワルツェネッガーの出世作にして、大ヒットSFアクション映画。もう28年前の映画になるのかと非常に感慨深くなるのと同時に、ターミネーター2の結末は覚えているけれど、アレッ~この大ヒットシリーズの1作目の結末がまるで思い出せなかった。果たしてそれは28年という長い年月が成せる業なのか、それとも単に俺の頭の中が深刻な記憶喪失に陥ってしまったのか
 そんなわけで再見してみたところ、すっかり結末を覚えていなかったし、冒頭のシーンからあれだけゴロゴロと骸骨が転がっていたことに気付いていなかった。

 僕と同じように全くこの映画のことをすっかり忘れてしまった人に再び観てもらうために、あるいはまだ観たことが無いという人に対して観たくなるように映画ターミネーターをブログにアップしておこう。

 さてストーリーは核戦争後の荒廃した未来は人工知能を持った機械軍団と人類が存亡を賭けて戦っている。圧倒的な機械軍団の前に劣勢に立たされていた人類だったが、そこに人類のリーダー及び救世主としてジョン・コナーを中心として一致団結した人類は反撃に転じる。
 ジョン・コナーのリーダーシップ、戦略に危機感を覚えた機械軍団は彼を産まれなくして、歴史から抹殺するために未来から現代の1984年に母親のサラ・コナーを消すために殺人ロボットターミネーターを送り込んでくる。
 ターミネーターがやってくると同時に、サラ・コナーを守るために人類側の戦士リースが未来からやって来てターミネーターと死闘を繰り広げるのだが

 ちょっと頭が弱くて、か弱い女性サラ・コナーを殺すために未来からやってきた殺人ロボットのターミネーターを演じるのがシュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガー。味方にすると非常に頼もしい筋肉隆々のシュワルツェネッガーだが、敵に回すとこれほど恐ろしい男はいない
 この殺人ロボットのターミネーターはワンパンチで人間をぶっ殺し、弾を撃ち込まれてもほんの少し破損するだけの不死身同然な人間ロボット。しかもただ強いだけでなくバイクを乗りこなし、物まねが得意という特殊能力が備わっている。たかが1人の女性を殺すのに充分過ぎる戦闘能力を持っているのに百発百中のレーザー銃を銃器店で強盗する念の入れようだ。
 情け無用で次々に人をぶっ殺していく姿は、まさにやりたいほうだいの無法者であり、こいつの前では警察なんかまるで役に立たない。そして、いつ現われるかわからない恐怖感が観ている我々にも伝わってくる。あの有名な音楽が流れてくる時、誰もが逃げ出したくなるはずだ。

 一方、サラ・コナーを守るために未来からやってくる人類側の戦士リースは、当たり前のことだが生身の人間だ。見ただけで明らかにシュワちゃん演じるターミネーターと戦って勝てるわけが無いというのは誰の目にもわかる。しかし、それでも来るべき未来における人類存亡の危機において唯一の希望の光であるサラ・コナーを守らなければならないという覚悟は悲壮感が漂っている。
 しかも、周りにいる現代の人間が、まさかこの瞬間に人類抹殺に関わる大変なことが起こっていることに気付いていないノーテンキさも手伝って、いよいよその悲壮感に拍車をかける。

 果たして不死身な殺人ロボット、ターミネーターからサラ・コナーを守ることが出来るのか?個人的には怖さ、グロさ、面白さにおいてシリーズ最高傑作だと思っている(実はターミネーター、ターミネーター2しか観ていませんがターミネーターを紹介します

ターミネーター [DVD]
アーノルド・シュワルツェネッガー,マイケル・ビーン,リンダ・ハミルトン,ポール・ウィンフィールド,ランス・ヘンリクセン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


 1984年のロサンゼルスにおいて。白い閃光と一緒に1人の男が全裸で現われた。実はその男こそ未来の人類のリーダーであるジョン・コナーの母親であるサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)殺害の使命を帯びて、未来からやって来た殺人ロボットのターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)だった。
 早速ターミネーター(シュワルツェネッガー)は街のチンピラを血祭りにあげ、服を奪い取る。そして電話帳でサラ・コナーと言う名前の住所を調べ上げ、2人の同姓同名のサラ・コナーを殺害する。

 ほとんど時を同じくして、白い閃光と一緒に1人の男が全裸で現われる。その男の名はリース(マイケル・ビーン)。彼は未来の人類側のリーダーであるジョン・コナーから母親のサラ・コナー(ハミルトン)を守るようにとの使命を受けて未来からやって来たのだ。

 次第にサラ・コナー(ハミルトン)の居場所に近づいてくるターミネーター(シュワルツェネッガー)とリース(ビーン)。来るべき未来の機械軍団と人類が存亡を賭けて戦うことを知らない一般市民を巻き込んで激しい死闘が繰り広げられるのだが・・・派手なバトルは映画を観てください



 なかなか思ってたよりもストーリーが良かったのには驚きました。今、観るとエロシーンは必然性がありました。しかしエロシーンの最中にターミネーターがやって来たら、なんて考えてしまったのは僕だけでしょうか?しかし、単なる娯楽重視の映画と思いきや、実は母親の強さを感じることの出来る映画です
 そして、ターミネーターが損傷を自分で治療するシーンはなかなかのグロさで、インパクトがあります。

 監督は今やタイタニックアバターなど映画史に残る大ヒット作を飛ばすジェームズ・キャメロン
 SF技術を駆使した作りはヒットする映画のツボを心得ている感があります。

 主演は今さら説明不要の大スターアーノルド・シュワルツェネッガー。大ヒット作多数で並べる作品群を見ると、流石はアクションスターです。お勧め作品としては、1人2役という難しい役柄に挑戦しているシックス・デイ。クローンを題材にした映画ですが、表面状とは裏腹になかなか奥深い作品です。勿論トンデモなアクションシーンも楽しめます。

 未来からやって来た生身の人間リースを演じるのはマイケル・ビーン。最近はほとんど見かけませんが、本作を切っ掛けにプチブレイクした俳優。実はジェームズ・キャメロン監督作品ではエイリアン2アビスに重要な役で出演しています。

 サラ・コナーを演じるのがリンダ・ハミルトン。本作品では可愛い子ちゃん的な扱いですが、ターミネーター2では、すっかり逞しく変身しています。

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映画 天国と地獄(1963) 日本映画を代表する社会派サスペンス映画

2012年07月15日 | 映画(た行)
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 最近、メル・ギブソン主演の身代金という面白い映画を観たのだが、この映画を観ていて思い出したのが、今回紹介する黒澤明監督の天国と地獄この両作品には、子供の誘拐、格差社会など色々と共通するテーマがあり、サスペンス映画の面白さを充分過ぎるほど味わえる。
 
 戦後の焼け野原同然だった日本が奇跡的な高度経済成長を成し遂げるが、経済発展する国にとって付きまとう問題が格差社会。経済発展している国は国民全員が大金持ち、なんて有り得るわけが無く、そこには当然のごとく勝ち組みと負け組みが存在する。それはまさに高度経済成長期における日本も同様だ。
 ちなみに今の俺は完全な負け組み、しかし全くカネは無くても心は裕福でありたい。

 さてストーリーだが貧しい環境にいる人物が、金持ちに嫉妬して子供を誘拐してしまう話。そこまでは身代金と大して内容は変わらないが、その後の展開の奥深さでは明らかに今回紹介する天国と地獄の方に軍配があがる。
 身代金は少々血迷ったメル・ギブソン演じるお父さんの行動が一気に映画を面白くするが、天国と地獄は流石は黒澤明監督だと感じるストーリー展開の面白さ、そして脇役に至る人間描写が素晴らしい。
 
 犯人と警察の駆け引きが面白いのは当然だが、現代にも通じる社会悪の根源を描いているのが凄い。単なるサスペンス映画ではなく、この映画には社会派作品として現代人をも引き付ける魅力がある。権力争い、拝金主義、大企業の傲慢さ、資本主義の欠陥、武士の情けの欠如、裏切り、麻薬、刑罰の軽さ、・・・などなど。一般には時代劇に黒澤作品は評価が高い気がするが、彼の多くの現代劇には熱いメッセージが込められているのが素晴らしい。

 あまりにもの勧善懲悪的な描き方に難点を挙げる人がいるかもしれないが、そこがこの映画の面白さでもある。いくら何でも犯人を誘拐罪で捕まえてたんでは罪が軽いから、殺人罪で捕まえて死刑にしてしまえという発想には賛否両論がありそうな天国と地獄を紹介します

天国と地獄 [DVD]
黒澤明,エド・マクベイン,小国英雄,菊島隆三,久板栄二郎
東宝


天国と地獄 [Blu-ray]
三船敏郎,山崎 努,香川京子,仲代達矢,木村 功
東宝


 次期社長候補である権藤(三船敏郎)の元に電話が入る。息子を誘拐したので身代金3,000万円を用意しろという内容だが息子は家にいる。犯人は間違って権藤(三船)の息子ではなく、彼の運転手の息子を誘拐してしまったのだ。少しばかりオッチョコチョイな犯人かと思いきや、そこから抜群の知能犯らしさを見せ付ける。
 
 次の株主総会において株を買い占めて社長の座に就くために用意していた5,000万円のうち3,000万円を犯人に渡すかどうか迷っていた権藤(三船)だったが、犯人の要求を聞き入れることは彼の会社内においての失脚を意味することでもあった。しかし、犯人の要求を聞き入れなければ、運転手の息子の命が危ない。
 苦渋の選択で権藤(三船)は犯人の要求に応えるために3,000万円を支払うことにするが、犯人は意外な方法で金の引渡し方法を命令してくる。姿を見せない犯人に対して警察も振り回されるが・・・刑事たちの必死さが伝わる様子は映画を観てください



 最近の刑事ドラマには警察も犯人もニヤニヤしてばかりで必死さが足りないのが不満ですが、この映画は両者共に必死なのが伝わってきます。それにしても犯人役の山崎努が若い登場人物の人間描写にも注意して観ると更に面白いと思います。

 ちなみに監督は日本が世界に誇る黒澤明彼のお勧め作品はたくさんあり過ぎます。今回はちょっと評価が低い作品のような気がしますが、原発の恐怖を予言したような生きものの記録がこんな時代だからこそ見応えがあると思います

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競馬 七夕賞予想 お金がたくさん入ってきますように

2012年07月07日 | 競馬予想

七夕賞予想


 最近の競馬の予想は非常に酷い状態に陥ってしまっているために、しばらくは馬券に手を出すのを止めておこうかと思っていたのだが、七夕賞という字を見たら、なんだか願いが叶いそうな気がして、予想することにした。
 叶えたい願い事はたくさんあるのだが、今の俺はとにかくお金が欲しい。短冊にはお金がドンドン入ってきますようにと書いておいた。果たして、こんな欲深い俺の願いは本当に叶うのか

 ◎ 11 ニシノメイゲツ
 ▲  3 ダイワファルコン
 ▲  6 アスカクリチャン
 ▲ 14 スマートステージ
 △  1 ゲシュタルト
 △  8 アニメイトバイオ
 △ 10 タッチミーノット
 × 12 エクスペディション
 × 13 サンライズベガ

 僕の本命は11番のニシノメイゲツ。人気しそうな馬たちは休養明け、前走ボロ負けなど不安要素の多い馬たちばかり。ここは上昇度の期待できるこの馬を本命に挙げたい。前走で、今回と同じ条件の福島2,000Mコースを勝っているのが良いし、しかも今回は53キロとハンデの恩恵を受けた。
 成績に波があり過ぎるのが難点だが、それは今回出走する馬の殆どに当てはまること。前走勝った勢いと、僕の願い事を叶えてくれる馬だということを信じて本命

 単穴には3頭挙げる
 まずは3番のダイワファルコン。東京コースはダメだが、今回の福島コースと形態が似ている中山コースは比較的得意な馬。強敵相手の中山金杯で2着に来た実績を信じると、この馬が勝つ可能性ある。なかなか人気通りに走らない馬だが、それだけ能力は高いということ。最低でもこれぐらいの評価が必要か。

 次に6番のアスカクリチャン。ジョッキーがウチパク(内田ジョッキー)というのが魅力。正直この馬のことはよくわからないが、なんとなく名前に惹かれてしまい、もしかしたら勝つかもと閃いたので、これぐらいの評価に

 次に14番のスマートステージ。4勝中3勝しているように福島コースは得意。それだけでも充分に単穴評価に挙げることが出来る。前走は8着だったが、勝ち馬と大して差はなかった。そのように考えると決して侮れない。勝つ可能性は充分にあるのではないか。

 穴馬として休養明けをひと叩きした効果が見込める13番のサンライズベガ。8歳いう年齢を考えると前走からどれだけ大きく変われるか疑問だが、この馬の先行力は福島コースで活きる。3着ぐらいなら来ても驚けない。

買い目 三連単フォーメーション
 1着 11
 2着  1、3、6、8、10、14
 3着  1、3、6、8、10、12、13、14

買い目 三連単フォーメーション
 1着 3、6、14
 2着 11
 3着 1、3、6、8、10、12、13、14         合計 63点

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映画 マスター・アンド・コマンダー(2003) 男同士の熱い友情ドラマ

2012年07月06日 | 映画(ま行)
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 大海原を舞台にした大迫力戦争映画・・・観る前までは、そんなイメージを抱いていたのだが、実は現代の軍艦とは比べ物にならないほどのボロイ帆船内で繰り広げられる男同士の熱い友情を描いた映画というのが正しい解釈だ。
 さて、ストーリーは1805年、ナポレオンが台頭してきた時代が背景。祖国イギリスから遠く離れた南米大陸周辺で百戦錬磨のカリスマ艦長の下で勇敢な男たちが様々な困難に見舞われながらも、イギリス軍よりも圧倒的な設備を誇る宿敵フランス軍の私掠船を捕まえるために立ち向かう。そんなイギリス軍の中に、まだ10代前半の子供達が軍人として参加しているところが大きなミソ。まだ子供なのに戦争に参加しているのが悲劇を誘うのでは無く、大人も子供も関係の無い男同士の熱い友情に感動するドラマだ。
 
 この映画の見どころは前述したように年齢の関係無い友情だけでなく、世界遺産に登録されているガラパゴス諸島が登場すること。とっても美しい島だなあとウットリした瞬間、グロテスクな姿をした生物が登場する。それにしてもやっぱり、イグアナはブサイクだ。
 そして更なる見どころは、あまりにもはまり過ぎているラッセル・クロウ演じる艦長の振る舞い。利己主義でありながらもリーダーたる者はどう有るべきかということを身を持って見せてくれる。時には非情なる決断に迫られる時もあり、リーダーというのは本当に孤独だ。この映画を観終わった後、間違った政策を繰り返してしまう最近の日本の総理大臣達を非難するのを辞めようと心の底から思った。

 将来、俺は社長を目指すんだという人はリーダーとしての心構えを学ぶことが出来るし、海を愛する人達は心が熱くなれるマスター・アンド・コマンダーを紹介します

マスター・アンド・コマンダー [DVD]
ラッセル・クロウ,ポール・ベタニー,ビリー・ボイド
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン


 1805年、世界制覇を企むナポレオンの野望を阻止するために帆船サプライズ号を率いるジャック・オリーブ艦長(ラッセル・クロウ)に明らかに設備で上回るフランス海軍の私掠船アケロン号を捕えるようにという無謀な命令が下る。
 サプライズ号にはオリーブ艦長(クロウ)以外に、彼の親友であり軍医兼博物学者のスティーヴ(ポール・ベタニー)、そしてまだ10代前半の少年たちが乗り込んでいる。

 最初のサプライズ号とアケロン号の戦いは圧倒的な設備を誇るアケロン号の勝ち。甚大な損害を受けたサプライズ号だったが、それでも態勢を立て直し、オリーブ艦長(クロウ)はアケロン号を追いかける。しかし、サプライズ号の前に自然の脅威が立ちはだかり、次第に部下たちの戦闘士気も低下していくが・・・思わず胸が熱くなる数々のシーンは映画を観てください



 監督はアクション、恋愛、ヒューマンなどあらゆる分野において傑作を撮るピーター・ウィアー先生と生徒の熱い関係を描いたいまを生きる、フランス人男性とアメリカ人女性の恋愛を描いたグリーン・カード、偽りの人生から新たなる人生への挑戦を試みようとするトゥルーマン・ショーなど。そしてハリソン・フォード主演の刑事映画の刑事ジョン・ブック 目撃者は特にお勧めです

 主演は今や名優としての価値を揺るぎないものにした感のあるラッセル・クロウ。多くの名作、ヒット作品に出演していますが、ここでは彼が有名になる前のL.A.コンフィデンシャルをお勧めとして挙げておきます。

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映画 ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2008) 強欲な男に天罰を降す

2012年07月02日 | 映画(さ行)
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 この映画とほぼ同じ時期に公開された映画としてダーク・ナイトノー・カントリーMr.ブルックス 完璧なる殺人鬼に代表されるような、金が欲しいわけでもなく、名誉が欲しいわけでもなく、純粋に人殺しを楽しむだけの悪役が登場する映画が流行っていた。まるで人を殺す相手をくじ引き同然で無作為に選んで実行していく様子は、このような人殺しを趣味とする大悪党を説得するのに良心を持って接しても無駄だということがよくわかる。

 そして今回紹介するゼア・ウィル・ビー・ブラッドダニエル・デイ=ルイス演じる主人公は神を信じることもなく、信じられるのは己のみ。利用できる物は何でも利用し、利用価値が無くなればアッサリ斬り捨てる。石油が採れそうな所へ出かけていって、あくどい手法を使ってでも石油を手に入れようとする強欲っぷりが凄い。
 前述した映画の悪役たちは人を殺したいという欲望は凄かったが、他の金欲、物欲、名誉欲などはまるで無かった。しかし、今回のダニエル・デイ=ルイス演じる男は石油という利権を利用して莫大な富を得ようとする欲望はもの凄く大きい。そして人間同士の血のつながり、心のつながりをアッサリ斬り捨ててしまうように富を得ることなら何の迷いもなく一直線に目的に向かって突き進む。まさに目的を達成するためには、何が必要かということを、石油王に成り上がっていく主人公から学ぶことができる。個人的には別に金持ちになる帝王学など学びたくもないが。

 そんなダニエル・デイ=ルイスが石油を採ろうとする場所において、立ち塞がるのがポール・ダノ演じる新興宗教家。宗教家という立場を利用して、信者を集めまくり、大袈裟な悪魔祓いの儀式をする男。現代で言うならばまさに人の寂しい心の隙間に付入る極悪教祖の姿がだぶって見える。
 片や強欲の塊のような資本主義が生んだ怪物、もう一方は権力を手に入れるために宗教を利用するエセ教祖。こいつら2人の共通する最終目的はとにかくカネだ。

 さて、ストーリーだが成り上がりの石油王とイカサマ宗教家の対決構造を中心に描きながら、欲望、富、権力、暴力、裏切りなどドロドロの人間ドラマが描かれる。唯一人間ドラマとして足りないのがエロさだ。綺麗な女性はほとんど出てこないのだから、エロシーンは期待できない。

 とにかくこの映画は冒頭の約15分間はひたすら登場人物が金を採掘するシーンから始まるが、台詞は全くなし。聞こえてくるのは金を探すためのカナヅチで石を掘る音が聞こえるだけだ。そんな冒頭場面からこれは凄いことがこれから始まるんだと感じることができるカンの良い人と、いきなり退屈に感じてガッカリする人とに分かれるだろう。
 個人的にはスタンリーキューブリック監督のSF映画の名作2001年宇宙の旅の冒頭のシーンであるキー、キーとうるさいだけのシーンと印象が重なる。しかし、かのSF名作映画は最後まで面白くないが、ゼア・ウィル・ビー・ブラッドの凄いところはこの先に面白い人間ドラマが繰り広げられること。

 ただの採掘人が一攫千金で金を掘り出すどころか、石油を掘り出してしまう。そこから得た資本を次々に投下していき莫大な富を求める様子は人間の限りない欲望が描かれていて面白い。孤児である子供を拾って自分の息子にして、ビジネスの商売に利用する。とにかく何から何まで嫌な奴なのだが、さらにその上を行く嫌な奴が若くしてその地域において人々を騙すエセ新興宗教家。宗教の力を使って、ひたすら金儲けを企む極悪教祖。この極悪教祖の存在は宗教にトラウマを抱える日本人には効果抜群の登場人物だ。

 大胆な音楽を取り入れ、印象的なシーンが数多く観ることが出来る。そして、ラストで迎える強欲な2人の結末は強烈な余韻を残す。一生貧乏人で暮らすことに対して絶望感を抱いている人にお勧めしたいゼア・ウィル・ビー・ブラッドを紹介します

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド [DVD]
ダニエル・デイ=ルイス,ポール・ダノ,ケヴィン・J・オコナー,キアラン・ハインズ,ディロン・フレイジャー
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント


ゼア・ウィル・ビー・ブラッド [Blu-ray]
ダニエル・デイ=ルイス,ポール・ダノ,ケヴィン・J・オコナー
ワーナー・ホーム・ビデオ


 舞台は1890年代後半から1900年代初期にかけてのゴールド・ラッシュに沸くアメリカ西部。採掘師として金、そして石油まで掘り当てたダニエル(ダニエル・デイ=ルイス)は新たな油田を求めている。石油関係のビジネスのの交渉の場には、孤児だったが自分の息子にしてしまった、まだ幼いH・W(ディロン・フレイジャー)を常に連れていた。
 ある日、ポール(ポール・ダノ)という若者から、自分の家族が所有しているサンデー牧場から石油が出るという情報を手に入れる。
 
 ダニエル(デイ=ルイス)はH・W(フレイジャー)を連れて、サンデー牧場に向かい、牧場を経営するポールの父親、そしてポール(ダノ)の双子?の兄弟である新興宗教家のイーライ(ダノの一人二役)と交渉し石油の採掘権を得る。早速、仕事仲間を呼び寄せて石油を掘り当て、油井を建設する
 しかし、石油を採掘して間もなく油井が大爆発。その衝撃でH・W(フレイジャー)は聴力を失ってしまう。さらにダニエル(デイ=ルイス)の前に、自分の教会に寄付を迫るイーライ(ダノ)が立ちはだかる。

 ダニエル(デイ=ルイス)は聴力を失ったことによって精神混乱に陥ったH・W(フレイジャー)を自らの元から遠くの寄宿舎へ飛ばす。それ以来、彼は次第に人間不信に陥り、その見返りとしてひたすら富を追い求めるようになるが・・・強欲な人間が最も大切な物を無くしていく様子は映画を観てください



 油井を吹き飛ばすシーン、油まみれでの格闘シーンなど印象的な場面が多く、そして音楽の使い方が斬新的な感じを受けます。

 監督は非常に個性的な映画を撮るポール・トーマス・アンダーソン
 ポルノ業界の盛衰を描いたブギー・ナイツ、驚きのシーンが用意されている豪華キャストによる群集劇マグノリア、暴力的な台詞が刺激的な恋愛ドラマパンチドランク・ラブなど今のところ外れが無いです。ちなみに彼のデビュー作のハード・エイトはギャンブラーには楽しめます

 主演の強欲な石油王を演じるのは名優ダニエル・デイ=ルイス。ジェイムズ・アイボリー監督の眺めのいい部屋存在の耐えられない軽さ父の祈りをなど名作多数。彼のカメレオン俳優ぶりが観られる作品としてマイ・レフトフットがお勧めです。

 イカサマ宗教家を演じるのがポール・ダノ。本作品では出番はそれほど多くないですが、なかなかの怪演ぶり。この人のお勧め作品はハートフルコメディの傑作リトル・ミスサンシャインが良いです。童貞で、全く口を聞かないお兄ちゃんを演じていました。

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