明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
映画史において最も偉大な映像作家といえば喜劇王とも称されるチャールズ・チャップリンが挙げられるだろう。サイレント時代を経て、トーキーに時代が変わっても名作を作り続けた。彼の作品には社会や政治的メッセージをテーマにぶっこんでくる時があるが、今回紹介するライムライトは純粋なヒューマンドラマだ。もう本作の頃になるとチャップリンも60歳を超えている年齢であり、晩年の作品に当たるだけに、彼の心情が吐露されているように感じる。そして、チャップリンと言えば、ちょび髭、山高帽にステッキを持ち歩いているイメージがあるが、そんな出で立ちを本作では封印している。
老境に差し掛かったチャップリン演じる主人公と若きバレリーナとの交流を描いたストーリーの紹介を。
今ではすっかり落ちぶれてしまったコメディアンのカルヴェロ(チャールズ・チャップリン)は、同じアパートに住む若き女性テリー(クレア・ブルーム)が自殺しようとしているのを助ける。バレエの踊り子をしていたテリーだが、すっかり人生に希望を見出せなくなっていて、足も麻痺して立ち上がれないでいた。
しかし、カルヴェロはそんな彼女を励まし続け、ついに彼女は自力で立ち上がれるようになる。そして、テリーは順調にバレリーナとして成功するのだが、相変わらずカルヴェロは舞台に立ってもスベリっぱなし。逆にカルヴェロがテリーから励まされるようになり・・・
アパートの家賃が払えなくて、持っている物を質に入れてしまうほど困窮してしまっているチャップリン演じるカルヴェロが、希望を失っているテリーを励ます言葉が名言の連発。一瞬、お前が言うな!とツッコミそうになったが、落ちぶれている奴が言うからこそ説得力がある。そして、テリーが立ち上がるシーンはクライマックスが来たのかと思えるほどの感動もの。またテリーが踊らなければならない時に、『やっぱり私、踊れないわ~』と弱音を吐くシーンがあるが、カルヴェロがテリーにビンタを喰らわさせて踊れるようにする。そんなシーンを見て、人間には勇気が大切だと感じさせられた。いくら今の時代だからと言って、あのシーンはパワハラだと言って本作を貶めるような奴は居ないだろう。
テリーは若くて将来が有望な作曲家から告白されるが、それでも落ちぶれているカルヴェロと結婚したがる純粋さには泣けてくるし、これこそ本当の愛だなと感じさせる。そして、そのことに対してカルヴェロも男のプライドを見せる展開は熱いものが込み上げてくる。カルヴェロがあのままテリーに甘えてしまう展開になっていたら何の感動も得られないだろう。
そして、本当のクライマックスはチャールズ・チャップリンとバスター・キートンの共演シーン。映画がサイレントだった頃、この2人はまさにライバル関係にあったのだ。バスター・キートンの映画も何本か観ているが、ガチのアクションシーンを見ることができる。それにしても当時の人たちは、この2人の共演をどのように感じていたのだろうかと思いを馳せてしまう。そして、チャップリンは作曲も本作では担当しているのだが、冒頭と最後に流れてくるがこれが名曲過ぎて感動する。
そんなわけで、老いと若さの対比がペーソスを持って描かれるライムライトを年初めの一発目のお勧め映画に挙げておこう
監督は前述したチャールズ・チャップリン。サイレントでは黄金狂時代と街の灯そしてモダン・タイムスがお勧め。トーキーに入ってからは独裁者と殺人狂時代がお勧め
映画史において最も偉大な映像作家といえば喜劇王とも称されるチャールズ・チャップリンが挙げられるだろう。サイレント時代を経て、トーキーに時代が変わっても名作を作り続けた。彼の作品には社会や政治的メッセージをテーマにぶっこんでくる時があるが、今回紹介するライムライトは純粋なヒューマンドラマだ。もう本作の頃になるとチャップリンも60歳を超えている年齢であり、晩年の作品に当たるだけに、彼の心情が吐露されているように感じる。そして、チャップリンと言えば、ちょび髭、山高帽にステッキを持ち歩いているイメージがあるが、そんな出で立ちを本作では封印している。
老境に差し掛かったチャップリン演じる主人公と若きバレリーナとの交流を描いたストーリーの紹介を。
今ではすっかり落ちぶれてしまったコメディアンのカルヴェロ(チャールズ・チャップリン)は、同じアパートに住む若き女性テリー(クレア・ブルーム)が自殺しようとしているのを助ける。バレエの踊り子をしていたテリーだが、すっかり人生に希望を見出せなくなっていて、足も麻痺して立ち上がれないでいた。
しかし、カルヴェロはそんな彼女を励まし続け、ついに彼女は自力で立ち上がれるようになる。そして、テリーは順調にバレリーナとして成功するのだが、相変わらずカルヴェロは舞台に立ってもスベリっぱなし。逆にカルヴェロがテリーから励まされるようになり・・・
アパートの家賃が払えなくて、持っている物を質に入れてしまうほど困窮してしまっているチャップリン演じるカルヴェロが、希望を失っているテリーを励ます言葉が名言の連発。一瞬、お前が言うな!とツッコミそうになったが、落ちぶれている奴が言うからこそ説得力がある。そして、テリーが立ち上がるシーンはクライマックスが来たのかと思えるほどの感動もの。またテリーが踊らなければならない時に、『やっぱり私、踊れないわ~』と弱音を吐くシーンがあるが、カルヴェロがテリーにビンタを喰らわさせて踊れるようにする。そんなシーンを見て、人間には勇気が大切だと感じさせられた。いくら今の時代だからと言って、あのシーンはパワハラだと言って本作を貶めるような奴は居ないだろう。
テリーは若くて将来が有望な作曲家から告白されるが、それでも落ちぶれているカルヴェロと結婚したがる純粋さには泣けてくるし、これこそ本当の愛だなと感じさせる。そして、そのことに対してカルヴェロも男のプライドを見せる展開は熱いものが込み上げてくる。カルヴェロがあのままテリーに甘えてしまう展開になっていたら何の感動も得られないだろう。
そして、本当のクライマックスはチャールズ・チャップリンとバスター・キートンの共演シーン。映画がサイレントだった頃、この2人はまさにライバル関係にあったのだ。バスター・キートンの映画も何本か観ているが、ガチのアクションシーンを見ることができる。それにしても当時の人たちは、この2人の共演をどのように感じていたのだろうかと思いを馳せてしまう。そして、チャップリンは作曲も本作では担当しているのだが、冒頭と最後に流れてくるがこれが名曲過ぎて感動する。
そんなわけで、老いと若さの対比がペーソスを持って描かれるライムライトを年初めの一発目のお勧め映画に挙げておこう
監督は前述したチャールズ・チャップリン。サイレントでは黄金狂時代と街の灯そしてモダン・タイムスがお勧め。トーキーに入ってからは独裁者と殺人狂時代がお勧め