第二次世界大戦を背景にした戦争映画であり、アメリカの駆逐艦とドイツのUボート(潜水艦)の戦いを描いた傑作だ。アメリカVSドイツという図式ながら、決してどちらかを一方的に悪だと決めることなく、両者を驚くほど公平に描いている。そして一対一の戦いを通して、次第に尊敬の念がお互いに芽生えてくる展開に戦争映画でありながらも、スポーツマンシップを感じられるのが良い。
戦艦と潜水艦の戦いのシーンだけでなく、艦長同士の知略を駆使した心理戦も楽しめるストーリーの紹介を。
第二次世界大戦中の南大西洋において。航海中のアメリカ海軍の駆逐艦の艦長は民間から登用されたマレル(ロバート・ミッチャム)。しかし、マレルは出発してから一度も艦長室から出てくることがなく、船員達の間では船酔いで起き上がれないんじゃないか、ド素人なんじゃないかとの噂で持ち切り。しかし、レーダーがドイツ軍の潜水艦をキャッチ。そこで現れたマレル艦長は抜群の指導力を発揮して、テキパキと部下に的確な指示をし、次第に信頼を得る。
そして、一方ドイツ軍のUボートの艦長である歴戦の雄であるシュトベルグ(クルト・ユルゲンス)は、この戦争及びナチスに対して批判的ではあるのだが、祖国から重大な任務を与えられており、遂行することに軍人としての誇りを持っている。
アメリカの駆逐艦を発見したUボートは慌てて海の中に潜り込む。そして、いよいよアメリカ駆逐艦VSドイツ軍潜水艦(Uボート)及びマレル艦長VSシュトベルグ艦長の男同士の戦いの幕が切って落とされるのだが・・・
女性が全く出てこない映画なのだが、まさか本作を観て男女平等に反するなんてことを言い出す人はいないだろう。また、戦争映画をゲーム感覚で描くことに嫌悪感がある人も大いに楽しめる映画であるだろう。艦長同士の駆け引き、息詰まるバトルなど娯楽色満載。アメリカ駆逐艦から海に向けての爆雷投下シーンなんかは個人的には盛り上がった。
もちろん本作は楽しいだけの映画ではない。アメリカとドイツの艦長や、アメリカ軍の軍医が語る台詞の数々が戦争、虐殺が無くならない現代の社会に対しても響くところがある。この台詞を聞いた俺はなぜか希望が湧いてきたのだが、まさか戦争映画からこんなに明るい気分にさせてもらえるとはビックリした。しかし、戦争というと悲惨なことばかり語られるが、もちろん多くの美談だってある。本作のガチで戦い合ったマレル艦長とシュトベルグ艦長がお互いの初顔合わせのシーンなんかはもう感動もの。俺がこの映画にスポーツマンシップを感じられたことの意味がわかるだろう。
ちょっと古い戦争映画を観たい人、男同士の戦いに熱くなれる人、真っ当なリーダーが出てくる映画が観たい人、何はともあれ面白い映画を観たい人に今回は眼下の敵をお勧めに挙げておこう。
監督はディック・パウエル。個人的には全く知りませんが、本作以外にも監督作品がありますが、俳優及び歌手としても活躍していたようでマルチな才能を持っている人のようです。
戦艦と潜水艦の戦いのシーンだけでなく、艦長同士の知略を駆使した心理戦も楽しめるストーリーの紹介を。
第二次世界大戦中の南大西洋において。航海中のアメリカ海軍の駆逐艦の艦長は民間から登用されたマレル(ロバート・ミッチャム)。しかし、マレルは出発してから一度も艦長室から出てくることがなく、船員達の間では船酔いで起き上がれないんじゃないか、ド素人なんじゃないかとの噂で持ち切り。しかし、レーダーがドイツ軍の潜水艦をキャッチ。そこで現れたマレル艦長は抜群の指導力を発揮して、テキパキと部下に的確な指示をし、次第に信頼を得る。
そして、一方ドイツ軍のUボートの艦長である歴戦の雄であるシュトベルグ(クルト・ユルゲンス)は、この戦争及びナチスに対して批判的ではあるのだが、祖国から重大な任務を与えられており、遂行することに軍人としての誇りを持っている。
アメリカの駆逐艦を発見したUボートは慌てて海の中に潜り込む。そして、いよいよアメリカ駆逐艦VSドイツ軍潜水艦(Uボート)及びマレル艦長VSシュトベルグ艦長の男同士の戦いの幕が切って落とされるのだが・・・
女性が全く出てこない映画なのだが、まさか本作を観て男女平等に反するなんてことを言い出す人はいないだろう。また、戦争映画をゲーム感覚で描くことに嫌悪感がある人も大いに楽しめる映画であるだろう。艦長同士の駆け引き、息詰まるバトルなど娯楽色満載。アメリカ駆逐艦から海に向けての爆雷投下シーンなんかは個人的には盛り上がった。
もちろん本作は楽しいだけの映画ではない。アメリカとドイツの艦長や、アメリカ軍の軍医が語る台詞の数々が戦争、虐殺が無くならない現代の社会に対しても響くところがある。この台詞を聞いた俺はなぜか希望が湧いてきたのだが、まさか戦争映画からこんなに明るい気分にさせてもらえるとはビックリした。しかし、戦争というと悲惨なことばかり語られるが、もちろん多くの美談だってある。本作のガチで戦い合ったマレル艦長とシュトベルグ艦長がお互いの初顔合わせのシーンなんかはもう感動もの。俺がこの映画にスポーツマンシップを感じられたことの意味がわかるだろう。
ちょっと古い戦争映画を観たい人、男同士の戦いに熱くなれる人、真っ当なリーダーが出てくる映画が観たい人、何はともあれ面白い映画を観たい人に今回は眼下の敵をお勧めに挙げておこう。
監督はディック・パウエル。個人的には全く知りませんが、本作以外にも監督作品がありますが、俳優及び歌手としても活躍していたようでマルチな才能を持っている人のようです。